料理をするのも大変だ
俺と琴音は各自、自分の家に戻った。
琴音は、「着替えたら家伺いますね!」っと言っていた。俺は家に入ると着替えるより先にソファーに倒れ込んだ。
「は〜疲れた〜」
こんなに疲れたのにまだ一日の半分しか終わってないんだぞ!割に合わない。でも琴音が料理を作ってくれるのは少し楽しみだ。前食べたオムライスはめちゃくちゃ美味しかった。店で出てもおかしくないレベルだ。しかも味付けが俺の好みドンピシャで少しビビった...
コンコンコン
「先輩!開けてくださ〜い!」
琴音が来たのでドアを開けるとビニール袋に食べ物を入れて持ってきた。
「琴音それは?」
「お昼の食材持ってきました!」
確かに前の買い物の時はオムライスの材料しか買わなかったしな〜
「悪いな」
これは何かお返しをしないといけないな。さすがに食材を自宅から持って来てもらって料理までしてもらうなんて。
「とりあえずこれ重いので中に入れてもらってもいいですか?」
「あぁ悪い」
俺は琴音を家の中に居れた。なんの躊躇もなく家にはいってきたが琴音は男の家に入るのが怖くないのか?まぁ信頼されてると思うと悪くわないけど
「先輩!台所借りますね!」
「あぁ好きなように使ってくれ」
琴音はキッチンに行き持ってきたエプロンを着て持ってきた食材を袋から取り出した。袋に入っていたのは月見うどんの材料だった。今日はうどんか、琴音は手際よく料理を始めた。
「お、おい琴音なんか手伝おうか?」
俺は申し訳なくなったので何か手伝えることがあるなら手伝おうと思いキッチンの方に行った。
「ありがとうございます!でも大丈夫ですよ」
俺が料理を出来ないのを知ってるのか知らないのか分からないが大丈夫と言われてしまった。これは琴音なりの優しさなのだろう。だがここで手伝わないと本当に罪悪感に潰されてしまいそうだ。
「いやなんでもいいから手伝わせてくれ」
「じゃあ私の後ろに立って〜」
俺は言われた通りに琴音の後ろに立ち
「私を後ろからハグしてくれるだけでいいですよ!」
俺は言われた通りにハグを·····
「って、おい!」
あっぶねー!また琴音の作戦に乗せられるところだった。
「クッ...ダメだったか」
「なんで行けると思ったんだよ!」
しかもなんで本気で悔しがってるんだよ!
「いや〜なんとなく?」
なんで疑問形なんだよ!なんでだろう。さっきまでの罪悪感が少し減ったような気がする。
「で、俺は何をすればいいんだ」
「ん〜本当にする事ないんですよね」
「そうか...」
俺はとぼとぼソファーに戻ろうとすると
「あ、やっぱ先輩に手伝って欲しいかもな〜?」
凄いわざとらしいが手伝う事があるならなんでもやるつもりだ。
「で、何を手伝えばいいんだ?」
「え〜とじゃあそこにあるネギを切ってもらってもいいですか?」
琴音はキッチン台に置いてあるネギを指さしていた。まぁ食材を切るぐらいなら俺でも出来る。
「あぁわかった」
俺はネギを手に取りまな板の上に置いた。包丁を持つの久しぶりだな〜と言うか料理すること自体久しぶりだ。え〜と確かに右手で包丁を持って押さえる方の手は丸めてっと
「先輩違いますよ!左手はもっとこうして」
琴音が手を添えて押さえ方を整えてきた。
「えへへっ♡先輩の手握っちゃいました!」
「変な事言うな!」
何が握っちゃいました!だよ。しかもちょっと頬を赤くしてるし。
「あ、あと包丁の持ち方も違います!」
琴音は俺の後ろに周り、後ろから手を添えて来た
「おい、琴音この体制はまずい」
「えへへっいいじゃないですか!」
何がいいんだよ。俺らは付き合ってもいないんだぞ!?ただの先輩と後輩だ。
「何も良くない!早く離れろ」
「いやで〜す!」
俺だって年頃の男子なんだよ!?変な事されないかとか心配しないのかよ。
「お、おい琴音、鍋!鍋!」
鍋を見ると凄く沸騰してした。琴音は俺にちょっかいをかけている間に火のことを忘れていたんだろう。なんて危ないヤツだ
「わー!大変です!」
琴音は急いで火を消した。
「すいません!気づかなくて!」
琴音は深々と頭を下げていた。まぁ誰にだって失敗はある。別に俺は琴音のことを責めようとは思っていない。
「いや大丈夫だ。」
「後は私が全部やるので先輩は休んでてください!」
「わかった。」
琴音は今ので責任を感じたのか全てやると言った。俺がここで俺がやる。って言うのは違うと思ったのでここは琴音に任せる事にした。
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