コラム 『帰って来た』剣客商売&眠狂四郎

 昔から私は素直じゃない。

 かつ、改造魔だった。

 興味のあるものに対して「あーすればいいのに」とか「こうすればもっと面白いのに」と妄想することが大好きだった。

 それが私にとって小説を書く原動力にもなっている。


 で、だ。


 私の好きな小説はそういう『隙間』がある作品だ。

 ただ、その時、作者の意図やファンの意向とかはあまり考えていない。

 だから、江戸情緒とかはあまりない。

 でも、妄想は楽しい。

 以前、『剣客商売』(池波正太郎)の作品紹介をした時に反応があって、その時、妄想が駄々洩れしたので、その続き。(何?)


・劇場版スレイヤーズ(服部隆之)

 服部隆之作品初期の名作。

『剣客商売』を音で考えたとき、「あー、この作品はオーケストラだ」と思った。

 各自チューニングをして準備をして指揮者である作者が指揮台に上がり、指揮棒を振り上げて無言で「せーの」と呼吸を合わせて一気に演奏する。

 その瞬間の圧が私はとても好き。


・学園戦記ムリョウ(大野雄二)

『剣客商売』メンバーで演奏してほしい曲第二弾。

 作曲者は「ルパン三世」で知られる大野雄二。

 楽器が多彩でメリハリがありつつ「物語の音楽ってこういうんだよな」と思わせる名曲多し。


 これが『眠狂四郎』(柴田錬三郎)だと「ピアノだ」と思う。

 そもそも、音楽の歴史上に置いてピアノは突然変異種でオーケストラの音階をすべてカバーできる。

 だから、ピアノソロで数々の楽曲があるのだ。


・月光(ベートーベン)

 まずは鉄板から。

 作曲者は『第九』などでもお馴染み(なのか?)ベートーベン。

 淡々としつつも冷たい空気のような空気感が「狂四郎だなぁ」と思う。


・新世紀エヴァンゲリオン(旧作)(鷺巣詩郎)

『新劇場』ではないほうの『旧』のほうのエヴァンゲリオン。

 特に『THE END OF EVANGELION』はキリスト教がモチーフという共通部分もあり「合うわ」

 特に「空しき流れ」は私の中で『円月殺法』のテーマです。


 こんなこと、考えるの私だけだろうなぁ。

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