第4話 こちら救命センターシリーズ(浜辺祐一 集英社)

 現役の墨東病院救命救急センター部長、浜辺祐一。

 その彼がまだ、水戸病院の外科医だった頃から書き続けているエッセー集。

 文字通り、『あの世』に片足を突っ込んだ状態の患者を二十四時間三百六十五日受け入れる救命センターで織りなされる人間模様。

 そこには、ドラマのような美しい物語は無く、時に残酷で、時に滑稽な人間模様がある。

 そして、超高齢化社会になった今。

 彼らを取り巻く環境は激変している。


「自分の治療が流れ作業になっていないか確認するためにエッセーを書いている」との言葉通り、現場の雰囲気が伝わるようなエッセー。

 以前、浜辺医師の部下だった人とお話をさせていただいたが、「テレビのドキュメンタリーなんかは、『映せるところだけ』映すだけだから」というのが印象的でした。

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