第5話

ー取り調べー

俺は今日、久しぶりに部下の白石和奏に一杯誘われた。

「せんぱーい!仕事終わりましたよ♪」

白石は俺を誘うために急いで仕事をしてくれたらしい。

「ご苦労さま。で、どこか行くところは決めてあるのか?」

「はい!この前友達と行ったオススメの飲み屋があります!ここから十五分くらい歩くけどいいですか?」

「おれは構わないが、お前はヒールとやらを履いているが大丈夫なのか?」

どこかで聞いたことがあるが、ヒールとやらを履くと足が疲れるらしい。

「大丈夫ですよ〜わたしはもう慣れてますんで♪さっ!行きましょ」

「あぁ。案内してくれ」

そこからなんでもない白石の話に相槌を打ちながら歩いた。白石のオススメの居酒屋は、小綺麗な女性も男性も半々程度の店だった。

「この席でいいですか?」

「あ、ああ。俺はどこでも構わんぞ」

俺らは個室のようにやっている席に座った。白石はハイボール、おれは生ビールを頼んだ。

「白石はカシオレ〜とか言いそうなのにハイボールなんだな」

「いやいや!一杯目にカシオレとか信じらんないですよ笑普通にビールとか飲みますよ?」

そこから酒が届くまで、先程と同じようななんてことない会話をした。

「生ビールとハイボールお待たせ致しました〜!!」

居酒屋の店員は元気がいいな。

「先輩、本題に入ってもよろしいですか?」

「本題?俺になにか不満でもあるのか?」

久しぶりに俺を誘ったの思ったら話を聞くためだったのか。

「先輩、この前○○駅の近くにいましたよね……」

「まあ、最寄り駅だからな。それがどうかしたのか?」

白石は何が聞きたいのだろうか。

「その……すっごく聞きづらいのですが、今って家に誰かいますか?」

「うっゲホゲホ!」

白石はなんてことを聞いているのだろうか。

「女子高生、、とか〜は流石にないです、、、よね?」

「お、お前何を……」

まさか、あいつを家に入れるところを見られていたのか、、、

「先輩が女子高生を家に……」

やばいな……

「それは……し、親戚の」

「先輩!!目が泳いでますよ。嘘つかないでください。職場に広めますよ?」

「やめてくれ!それだけは本当に……ちゃんと、ちゃんと話すから!」

本当に厄介なことになってしまった。どうやって説明すれば良いのだろうか。家出少女を匿っているなんて職場に知られたらとんでもないことになってしまう。

「洗いざらい吐いてもらいましょう」

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