3.2 道中戦闘:レッツ・デュエル!

■亡霊


GM : 時刻は18時。本来の太陽は沈み、夜が訪れるはずだが、人工太陽が空を照らしているため未だに明るさを失っていない。

君たちは長い旅路の果てにエデン城壁破損部に到達した。……しかし、そこに謎の人影が。

マリーナ:ひと~?

GN:具体的に言うと、金と赤の髪をとげとげにセッティングした、ちょっと作画が濃い感じの少年が、君たちの前に立ちはだかっている!!


ここで突然バックに流れだす某遊〇王のメインテーマ。


PL一同:……!?

ガイゼリック:なんかいるけど!!!!

リアトリス:なんかいるけど!!!?

アミ:ちょっとちょっと、元ネタ隠そうともしてないわよこのGM!?(一同笑)

ユーギ(少年) : 「待っていたぜ、次の対戦相手が訪れてくるのを!」

アミ:名前とか、もう全然隠れてないじゃん!!

“ヘーゼル” :ほら、こう、なんか……偶然かもしれませんから(?)

ユーギ:「死してなお、俺は決闘者(デュエリスト)との闘いを求めていた……。ここで待ち続けて三年、最後のデュエルにふさわしい相手に出会えてうれしいZE!」

リアトリス : 「…………ええと、あいつが例の、なんだ、デュエルする亡霊?」

ガイゼリック : 「亡霊の割にははっきりしてるというか、目が痛いな。素直に輪廻に帰れ」

ユーギ : 「行くぜ! 俺は忠実なる我がしもべと、神のドラゴンを召喚するぜ!」

アミ : 「これ、話聞かないタイプのやつね、殴るに限るわ」

マリーナ : 「じゃあマリーナはアミの魂を賭けるね~」

アミ : 「ちょっとマリーナ!?!?」


ともあれ、なるほど、これ完全にネタ戦闘かぁと気を抜くPL一同。(GM「いやまあ、ネタ以外の何物でもないんですがやりたくて」ガイゼリック「その意気やよし」)

しかし、次のユーギの一言で少し空気が変わる。


ユーギ:「俺を倒したらいくらでもカードを奪っていいZE!」

“ヘーゼル” :……カード?

ユーギ:具体的に言うとマテリアルカードだZE!!


ガタッ(PL一同がざわめく音)


リアトリス:確かに、結構前のセッションで「カードでデュエルする亡霊が出る」って話題が出た時に「カードってことはアルケミストかー」「緑デッキ構築」とかネタで言ってたけことあったけど! マジでそれ!?

GM:いやね。そりゃ、ソードワールド2.5でカードって言ってアルケミスト以外が出てくると思います?

ガイゼリック:清々しいな。

マリーナ:ほんとに奪っていいの~?

GM:いいよ~!! 具体的に言うと、戦利品でいっぱいマテリアルカードが降ってくる。

ガイゼリック:美味しい……

ユーギ : 「さあ、熱いデュエルをしようZE! デュエル、スタンバイ!!!」



■ミドル戦闘:デュエル!!!


というわけで、デュエル!!という名のミドル戦闘です。

前衛にマミーロードとハイレブナントドラゴネット(ユーギ曰く「オシ〇ス」)、後衛に高レベルアルケミストであるユーギ、という布陣。

前衛は結構な固さ&厚さな上に、その前衛を強化する後衛のユーギがめんどくさい、という内容だったのですが……


マリーナ:これ、鷹の目で優先してユーギを落とすゲームだよね?

GM:……そうとも言う。


いつのまにやら後衛狙い能力が高まっていたPCたち。

2Rほどかけて、“ヘーゼル”の狙撃つき【バースト・ショット】(しかもクリティカルで1回転)やら、シンバルシールドで楽素を貯めたリアトリスの【蛇穴の苦鳴】が火を噴き……


ユーギ : 「まだ……まだ、俺のバトルフェイズは終了してな……ぐわあああああああああああああ!!!」(HP-19)


要のはずのユーギがあっさり倒れ。

思いのほかすんなりと、デュエル!!は終了したのでした。



■ミドル戦闘後処理:「「「相棒」」」


ユーギ : 「ふ、いいデュエルだったZE……」がくり。ユーギは倒れ伏しました。亡霊だから実体ないんですけども。

ガイゼリック:順調すぎて運命変転が余ってしまったな……。(ころころ)む、剥ぎ取りの調子も良い。

GM:赤S6枚、金S1枚ですね。

“ヘーゼル” : 「がっちゃでございます」(カードを拾い集めている)

GM:あとは自動取得で千年パ〇ルとシルバーアクセサリーが手に入ります。

ガイゼリック:なんて?

GM:千年パズ〇とシルバーアクセサリーです。換金アイテムですね。

リアトリス:リプレイに残せないような版権ネタはどうかと思います!!(一同笑)

GM:いやほら。この千年〇ズルとシルバーアクセサリー、いいですよ。腕に巻けます。かっこいい。

アミ:草。「腕に巻けます」じゃないんだよな?


そんなこんなで剥ぎ取りをしているうちに、ユーギという名の亡霊は、やけに元気そうな声で砂となって散って逝きます。


ユーギ : 「グッドゲームだ、これで俺も晴れて冥界に帰れるZE☆! あばよ相棒! またあの世でデュエルしようぜ」

マリーナ : 「おやすみ~」YU-JYO。

GM : あ。今後、このキャンペーンで一番最初に死んだ人がユーギの相棒になります。よろしくね!!

リアトリス : いやだけど!!!!!!!!!(一同笑)

“ヘーゼル” : このキャンペーン、結構クライマックス戦闘とかのGMの殺意が高いので、普通に死亡者出そうなんですよね……。

アミ : 「あいつが待ってると思うと、しばらくは行きたくないわね、あの世……」

ガイゼリック : 「存外話せるかも知らんぞ?」

リアトリス : 「はあ。さあ、行こうか。徹頭徹尾よくわからん奴だったな……」



■潜入前夜


さて、そんなわけで、ドタバタがあったりもしましたが……

アイリーン滞在開始から6日目の夜、エデン潜入直前。

PCたちは以前の約束通り、通話のピアスでリヒトと通話をすることにしました。


リヒト : 「お疲れ様、皆あと少しでエデンに到達するね~!」

リアトリス : 「するよー。何か言い残しておくことはあるかい、金の髪の魔術師殿」

リヒト : 「僕がエデン内にいたの15年前だから、今の状況は分からないけど。昔と大きく変化がなければ、そこから潜入すれば、君たちはエデン西側の市街区に出てるはずだね」

リアトリス : 「ふむ」めもめも。


ここでリヒトからは、

・エデンに来たばかりの人のための役所が大通りにあったはず。そこに行けば地図などは貰える

・ターゲットである「ベルベット」はティダン神官のため、ティダン神殿に行けば情報が得られる可能性は高い

という情報を得ました。


リアトリス : 「ああ、丁寧にありがとう」行きたくねーな―ティダン神殿と思いながら。

ガイゼリック : 「儂ならどうということはないし、神殿は儂が向かおうか?」

リヒト : 「確かに神殿入るのは人族組に任せた方がいいかもね。……あと、リアトリスはホントにバジリスクだとばれないようにね。死活問題だから」

リアトリス : 「ん、わかった。君の言うことだから素直に聞くよ。ま、普段人族の街にいるときにように「エルフです」とでも名乗っておくことにする」

マリーナ:「エルフ……つまり、マリーナのおねえちゃん~?」抱きつく~。

リアトリス : 「ははは。お姉ちゃんだぞー」抱きつかれ~。

”ヘーゼル”:うう。最近マリーナさんとマスターがいちゃいちゃしてます……

リヒト : 「ふふ、エルフというには君の耳は短すぎるんじゃないかな~?」

リアトリス:「まあ、そっか。じゃあナイトメア(エルフ生まれ)ですーとでも言っておこうかな」

リヒト : 「うん。あと、おねえc……マリーナちゃんも信仰がバレないようにね」

マリーナ : 「は~い。ほら、聖印あるから大丈夫だよ~」 ミルタバルの聖印を出す

リヒト : 「偽装は完璧だね~……おっと、そろそろ時間制限みたい~。それじゃあ、君たちの任務成功を祈ってるよ!」


ぷちっ。


GM:さて、行きますか。

アミ:そうね。

リアトリス:……行きたくない~~~~!!!

マリーナ:マリーナも行きたくな~い。第二の剣に優しくない香りする~。

リアトリス:バルバロス組に、なんか明らかに嫌なフラグ立ってんだもん! やだ、なんか絶対怖いじゃん!!

”ヘーゼル”:マスター、マスター。キャラが壊れてらっしゃいます。お気を確かに。


泣こうが喚こうが、エデンへの潜入は既定路線。

なんならクエストがかかっているので、これ以上ぐずぐずしているとダメージが入りかねないぞ、という尻叩きもあり――

総員、人蛮統合国家「エデン」への潜入開始です。

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