1-3. 探索:アル・メナスの香りがいっぱい


■謎の森内部の魔動機文明遺跡


PCたちの前には、 森の中で明らかに異質な建物があります。

その建物は、冒険者を誘うように入り口が開いている。


GM : また、入り口の脇には10代前半少女の靴と思われるものが片方だけ転がっています。


PCたち、ここで捜索対象が「10代前半の少女」だったことを思い出して顔を見合わせました。


アミ : 「これ、”そういうこと”よねぇ……」

“ヘーゼル” : 「……中に入って行ってしまわれたのでしょうか?」

ガイゼリック : 「入って確かめるしかないようだなぁ」

リアトリス : 「ブラッディペタルの実取るために、この中に自分から入るかねえ」人族のガキってのはわからないなぁ、と首をかしげる。

アミ : 「でも現にそれっぽい靴がここにあるじゃない!中に手がかりがあるのは間違いなさそうじゃない?」

“ヘーゼル” : 「可能性があるのなら、捜索すべきだと思います」

リアトリス : 「まあ、面白そうだし、いこいこー」

マリーナ:「はいろっか」うばう~♫の歌を歌っています

GM:冒険者たちは遺跡を下っていく……



■遺跡内


遺跡はかなり地下深くまで続いている。


GM:では、遺跡に入った皆さんは、入り口から続く螺旋階段を……50m~100mほど下りました。

PL一同:深い!

マリーナ:思ってたのの10倍くらい深かったね。

ガイゼリック : 「カーッ、だいぶ降りたな………老骨には堪えるわ…」

GM:さて、螺旋階段を降り切った皆さんの前には、このような光景が広がっています。(と言いながら、マップを貼り出す)


https://1drv.ms/u/s!ArmmaQ_j0LKCguEXkzjOuP-i7gh3IQ

※ここでは全部屋が解放されたマップを表示していますが、プレイ中、PC達には「その時点で隣接している部屋」以外は黒く塗りつぶされ、先が見えないように設定されていました。


GM:あなた方は今、画面下の、T字に伸びた廊下にたどり着きました。この廊下は、全体的に左から右にかけて下り坂になっています。ちなみに、このマップ、1マスは5m四方だと思ってください。

マリーナ:ひろい~。

リアトリス:うちのカルキノスもぎりぎり入れそうだな。ちょっと安心。

ガイゼリック:今、ここから直接行ける場所は……3部屋だけか?

GM:はい、3部屋ですね。それぞれドアのところにプレートのようなものがあって、部屋の名前が魔動機文明語で書いてあるようです。マップ左から、「保管庫」「メインホール」「電気室」みたいですね。

リアトリス:魔動機文明語がわかるのは……私と子犬、あとガイゼリックかな。3人もいれば流石に問題なさそうだ。

GM : ちなみに、「保管庫」のドアには唯一窓みたいなのが付いていて、中を覗けそうですね。

ガイゼリック:そういわれたら、覗かないわけにはいかないな。覗いてみよう。よっと。



◇保管庫


では、内部を覗くと雑多に魔動部品等が置かれている事がわかりました。

経年劣化により部品等は利用価値がなさそうだが、最奥にある魔晶石5点2個は問題なく使えそうです。


ガイゼリック:……というわけらしいぞ。窓からこそこそ覗く、ってのもなかなか疲れるわい。

マリーナ:おつかれギズ。

GM:ちなみに、保管庫のドアは幅3mくらいあって、近くにはスイッチがある。これを押せば開きそうだ。

リアトリス:こういうスイッチ式の自動ドア、なんか嫌だよね。閉まった後、ドアがロックされて毒ガスが出てきたりしてー。ぷしゅーって。

アミ:うげえ、怖がらせないでよ……。でも確かに気を付けないとね。「ってわけで、そこにある魔晶石、あたしが取ってくるよ。罠とかあるかもだし」

“ヘーゼル” : 「お願い致します」

マリーナ:「よろしく~」


魔晶石はほしいものの罠は怖い、ということで、まずアミとガイゼリックのスカウト組が部屋の罠をチェック。

扉への罠感知判定の成功で「部屋内に何者かが侵入した20秒後に自動的にドアが閉まる」ことに気づき、部屋への探索判定の成功で「天井隅に噴射器が付いている」ことがわかりました。


リアトリス:……さっきのは完全に冗談だったんだが、まさか本当に毒ガス装置らしきものがあるとは。言ってみてよかったよ。

アミ:あんたの悪趣味な冗談も、たまには役に立つってことね……。

「これ、ちょっとしたら勝手に閉まるっぽい。急いで取ってくるけど、一応外からも開けられるようにしといてくれない?」

リアトリス : 「どうしよっかなー」(真顔)

アミ : 「あんたには期待してない」

“ヘーゼル” : 「ふふ、私が致しますよ」

アミ : 「よろしくね、ヘーゼル」

リアトリス : む。なんでうちの子犬がそんな奴に労力を割こうとしているんだ。目に見えて不機嫌になった。むむーん。

“ヘーゼル” : あわあわ

アミ : ふふーん。「それじゃ、行ってくるよ」


なお、ここでの話し合いで、アミがマリーナから「ブレス」(敏捷度+6)をもらえば通常移動で部屋の奥まで到達できることが判明。

だったら、強化もらったうえで普通に走っていけば、20秒後に扉が閉まる前に往復できるよね!という話に。


マリーナ:「……はい。それじゃ、あれうばってきて。マリーナがつかいたいから。ぜんそくりょくで。いそいで」アミさんにブレスを行使。敏捷度+6……(ころころ)せいこう~

ガイゼリック : (言い方ァ!とか想ってるけど事実っちゃ事実なので何も言えない)

アミ : 「任せてよ。サクっと行ってくるからさ」ということで駆けてきまっす。通常移動(31M)で魔晶石のとこまで移動。主動作で拾う。その後通常移動でドアまで戻る!

GM :問題なく保管庫奥の魔晶石を回収、帰還できますね。ドアが半分まで閉じたところをスライデイングで切り抜けるみたいな感じで。はい、無事に5点魔晶石2個が手に入りました!

アミ : 「どーよ!」 ただいまー!

ガイゼリック : 拍手。「いやはや、見事なものだ」

マリーナ:「よくやった。ほめてつかわす~。魔晶石ほしい」

GM : で、閉じた部屋の中にガスが充満していくところがドア窓から見えます。

アミ : 「うげっ……あぶなかったー……。あ、マリーナちゃん、魔晶石どうぞー」

マリーナ:「やった~。いし~」

ガイゼリック : 「ほら、ありがとうはどうした?」

マリーナ:「あ。ありがと~」お辞儀をします。

ガイゼリック : 「すいませんねうちのが」

アミ : 「どーいたしまして!マリーナちゃんは素直でかわいいな~」うりうり

マリーナ:されるがままですが仏頂面です

リアトリス : アミが走ってる間ははらはらした顔でじっと見守ってたんですが、無事そうだということがわかってからは、腕組んで仏頂面。「ま、若造にしてはよくやったんじゃないか? これくらいの仕事、こなしてもらわなくては困るけどね」

アミ : 「誰が若造よ!これでも立派な冒険者なんだけど!」

ガイゼリック : 「まぁまぁ、十全の結果を得られたことだし二人とも落ち着いて」

“ヘーゼル” : 「ふふ、お二人とも仲良しさんでございますね」>アミ、リアトリス

マリーナ:「……ほんき?」>ヘーゼル

“ヘーゼル” : 「?」

アミ : (リアトリスのことは気に入らないけど、のんきに眺めてるヘーゼルはかわいいので複雑な顔をしている)

マリーナ:「……いっか。奥いこ奥」

リアトリス : うん。では次の部屋へ。……まあ、人探しだししらみつぶしにしていこうか。

ガイゼリック:RPGマンとしても、できるだけダンジョンは全部屋調べたいものだしねえ。

リアトリス:次は電気室だ電気室ー!

マリーナ:うばう~



◇電気室


至る所にケーブルが張り巡らされている部屋。どうやらここから遺跡照明の電力が出力されているようだ。しかし何故か破断したケーブルがそこら中に転がっており、床全体が漏電している。

また、部屋右奥の壁にある電力コンソールが明らかにバグっている。


リアトリス : 「電力過剰、か」(魔動機文明語の警告文を遠目に読んだ)

“ヘーゼル” : 「少々危なそうでありますね」


ここのギミックは、以下のようなものでした。

床に、達成値16の「スパーク」が流れ続けています。ただし、右奥の壁にある電力制御器に解除判定の達成値を貯めることで解除可能。具体的には、『判定値15超えを振り、達成値超過分が10に到達』で解除となります。なお、もうひとりが手伝うことで、手伝った相手の器用度B分、判定値を伸ばせます。

それはそれとして、機械(防護点7)に60ダメージ与えると壊れる。破壊した場合遺跡内の照明が全て消える。


“ヘーゼル” :……GM―、これって「ワイヤーアンカー」で上からぶら下がってスパークを回避しつつ、右奥の電力制御器を弄ったりできませんかね?

GM:ほう? (ちょっと考えて)……面白いからありにしましょう。では、行使判定で16以上が出れば、うまく天井からぶら下がれたことにします。

“ヘーゼル” : (ころころ)達成値18、成功!

GM : では、ヘーゼルは天井に張り巡らされたケーブルにワイヤーアンカーを引っ掛け、10mワイヤーを短くしながら見事電力制御器前にぶら下がれました。実にニンジャめいた動きですね!


というわけで、今回の解除担当はヘーゼル。

途中解除判定でピンゾロを交えたりもしつつも(“ヘーゼル” 「……あれれ?こう、でしょうか」アミ「ヘーゼルー!そこちがうー!」ガイゼリック「ありゃー、見ててしんどいもんがあるの」)、着実に達成値を重ねていき……


GM : はい、ではそこで超過達成値が10越えた。それでは、ヘーゼルは、安全な位置からコンソールの異常を治すことに成功しました。漏電は消え、マップ上部にあるドアからピコンと起動音がしました。

“ヘーゼル” : 「……うん。これで大丈夫そうでございますね。どうぞ、皆さま。お通り下さい」

アミ : 「さっすがヘーゼル!」肩パァン

“ヘーゼル” : 「ふふ、有難うございます」

リアトリス : 特に褒めもせず進もうとするんですが、アミさんが肩パァンしてるのを見て、なんとなく無言でヘーゼルさんを撫でてみる。

“ヘーゼル” : 「も、もったいのう御座います……」

アミ : (鋭い目でリアトリスを見る)

リアトリス : 胸のもやりがとれたので満足顔。



◇電気室奥の廊下


いったん「メインホール」は置いておいて、電気室の奥、ロックが解除されたドアの先に行ってみることに。先ほどの保管庫に罠があったことを警戒して、聞き耳と罠感知を駆使しつつ進んでいきます。


アミ : (聞き耳ころころ)「この先、特に音は聞こえないよ」

マリーナ:「いこ~」

GM : ドアの先は廊下です。下り坂ですね。

ガイゼリック : 「そろそろ魔動機あたりが出てきそうな気もするが……」

GM:廊下の先に、さらにもう一つドアがあります。

アミ:ここでも聞き耳。(ころころ)達成値18。GM、何か聞こえる?

GM : ドアの向こうから"ウィーン"という魔動機特有の駆動音がしますね。

アミ : いえーい、あたしったら有能スカウト。皆に警戒を促します。「シッ。この先、敵がいるっぽい。たぶん魔動機」

ガイゼリック : 「おお、言ったことが真になるとは」

マリーナ:「よかったね、ギズ」

アミ : 開けてチラ見のチラーミィ。

GM : そこそこ広い空間が存在します。その中央に魔動機が君たちの来訪を待っていたかのように待ち構えていますね。

アミ:ぱたん。(ドアを閉めた音) ……えー、どうする?

リアトリス:「魔動機、キライなんだよねえ……」(防護点型タンクなので、ガンや光条型の魔動機と相性が悪い) でも、実際は避けたいという冷静な気持ちと、戦闘はやりたいよねっていう戦闘狂な気持ちが50:50。

ガイゼリック:儂も似たようなもん。

“ヘーゼル” : 私はマスターに従うまでですので……

マリーナ:たおして、うばお~?

アミ:うーん、戦闘狂多数。つっこんじゃおっか!

マリーナ:いこいこ~



◇セカンドホール:ミドル戦闘1


【戦闘準備】


パーティ内戦闘狂多数のため、急遽始まったミドル戦闘1。

魔物知識判定組(リアトリス・マリーナ)が安定感のある出目を見せ、相手が「スタースナイパー(ルルブ2、p426)2体と、マリスバルバ(ルルブ3、p400)が1体ということがわかりました。


リアトリス:マリーナ、本当に危なげなく弱点値まで抜いていくなあ。頼りになるよ。 

マリーナ:えへへ~

リアトリス:(データを確認して)この顔ぶれなら、そこまで嫌いじゃない。正直安心した。マリスバルバさえ倒せれば、あとは物理攻撃のスタスナだけだものね。……後衛組がスタスナに狙われるのだけは嫌だけど。

GM:あ、ちなみに今回のスタスナは……(ころころ)投てき槍を3本持ってるやつと、10本持ってるやつです。

リアトリス:OK、まあなんとかなるだろ。たとえならなくても、なんとかする。


アミ:じゃあ、ぼちぼち先制を……(ころころ)うっ、達成値14!?

ガイゼリック:(ころころ)悪い、儂は達成値12。このままじゃ相手方に先手を取られるな。

アミ:うーん、だったらファストアクションあるし、あたしが変転切る! これで達成値20、こっちが先手!

GM:お、了解です。では皆さんからどうぞー


【1ラウンド目:PC側】


敵の配置は前衛にマリスバルバ、その10m後方にスタースナイパーたち。

PCたちの前衛はアミ、ガイゼリック、リアトリス+カルキノス。後衛がその10m後ろ、ヘーゼルとマリーナ。

PC前衛がマリスバルバから10mの位置から始まります。


[スタスナ*2]-10m-[マリスバルバ胴・脚]―10m―[アミ、ガイゼリック、リアトリス+カルキノス] ―10m―[ヘーゼル、マリーナ]


アミ : よし、突っ込むぞー!


アミが前衛のマリスバルバに接敵。いつも通り牽制Ⅱ宣言で投げ。踏みつけと、ファストアクション分の攻撃も加えて着実にダメージを与えていきます。

ガイゼリックも必殺攻撃Ⅱで攻撃。

いい感じに削れたところを、マリーナがウォーター・ハンマーで追撃しようとしますが……


マリーナ:(ころころ)行使6ゾロ~! ダメージが、(ころころ)片方はクリティカルして29だけど、片方は1ゾロ~。かなしい。

ガイゼリック:差が極端だねえ……

GM:これで、マリスバルバの胴体は落ちました! が、脚のほうはまだまだHP残ってます。ぴんぴんしてる。

“ヘーゼル”:(マリスバルバ脚の残りHPを見て)んー。これはぎりぎり攻め落とせなさそうです……。申し訳ないのですが、このラウンドに倒すのはあきらめさせていただきたく。狙撃宣言、残弾10のスタースナイパーを狙っておきます!

リアトリス:仕方ない。事故が起こらないことを祈りつつ……カルキノスに乗って前進、接敵。前衛全員に対して3回かばう宣言。ついでにビートルスキンを戦闘準備で宣言し忘れてたのでここで宣言します。あぶなーい。


リアトリスは道中の熊戦と同じくカルキノスに自分を殴らせて楽素をためつつ、通常移動をしたので歌が歌えず待機。

敵全部位が微妙にHPを残したまま、敵の手番に。


【1ラウンド目:敵側】


リアトリス:……。前に来てしまった後で言うのもなんだが、私は後ろに残って後衛をかばっていた方が前向きだった気がするな……。選択を誤った気がする。

アミ:だいじょぶだいじょぶ。後衛陣も結構HPあるし、攻撃が一人に集中するとかいう事故がない限り平気でしょ!


人は、これをフラグと呼ぶ。


とりあえず、まずはマリスバルバの「炸裂弾」が前衛に炸裂。

ガイゼリックだけが抵抗失敗しつつも(ガイゼリック「今日儂、全体的に出目低くない…?」)全員比較的危なげなく受け流した後、GMがスタースナイパーの攻撃相手をダイスで決めたのですが……


GM:(ころころ)……2体ともマリーナを狙いますね。

リアトリス:あっ。

マリーナ:防護点4あるから、GMの出目が上振れなければ、ぎりぎり倒れないはずなんだけど~……

GM:(ころころ)上振れた! 物理ダメージでそれぞれ25、23!

マリーナ:「ふぇ」え-っと、マリーナのHPは40。防護点抜いて、合計ダメージぴったり40~……ぱたり。「うばわれた……」

アミ : 「ちょっと!?大丈夫!?」

“ヘーゼル” : 「これは芳しくないでございますー!」

ガイゼリック : 「このポンコツがぁ!鉄くずに変えてくれるわぁ!」(スタスナにキレてる)

アミ:ギズ、まあ、そりゃ怒るよね……。



【2~4ラウンド】


そのあとのPCたちは、部位数的にマリスバルバを放置して後衛に突っ込めると気づき、

キレたガイゼリックがスタスナに襲い掛かり、アミもそれに続き……

リアトリスの終律が途中でことごとくピンゾロしたりする事故があったりしつつ、概ね順調に、4ラウンドでPCたちの勝利となったのでした。



■ミドル戦闘1、後処理


リアトリス:あのスタスナ、絶対許さないからなー……。ともあれ、マリーナを起こさないと。大丈夫かい?

マリーナ:たおれてるー。誰かおこしてー。めずらしくHP0で倒れてるから、だれでも起こせるおとくだよ~

“ヘーゼル”:ここでガイゼリックさんを見ます。

ガイゼリック:ん? いや、今儂前線、マリーナ後衛。同じ後衛のヘーゼルの方が近いだろ。早く起こしてやってくれ。

“ヘーゼル”&アミ&SGM:はぁー。(溜息)

“ヘーゼル” : はぁー、つっかえ。

SGM:そういうところですよ?

アミ:あんたの連れ子だろー?

リアトリス&マリーナ:(笑)

ガイゼリック:ええ、今そこまで言われることかい……?

“ヘーゼル” : ガイゼリックさんは乙女心がわかってない。もう、私起こしちゃいますからね。「マリーナさん!しっかりしてくださいまし!」ぺしぺし

マリーナ:「うーん……? はっ」

“ヘーゼル” : 「ふぅ、無事のようでございますね」

マリーナ:「……てへ」

“ヘーゼル” : はいかわいい

マリーナ:「はっ。おもいだした。あのスタスナぼこす~」

ガイゼリック : 「安心しろ。もうとっくにガラクタだわ」

アミ : ガラクタになったスタスナから戦利品を剥いでるよ。はぎはぎ。

マリーナ:じゃあゆるした。ぼこす~♫のうたをうたいながら草を炊きます。

リアトリス : 「将来が楽しみなお子さんだねえ、お父さん」

ガイゼリック:「別にお父さんじゃ……はぁ。まあいいか」

リアトリス:にこにこ。


さて。全員思ったよりも消耗したので、ここで回復タイムになりました。

マリーナさんが回復魔法を撃ち、魔香草で適宜MPも回復。


リアトリス : あ。じゃあせっかくだし、ここでMP回復終律使うよ。リュートでララバイ歌って、そのあとで「秋の実り」を歌います。(ころころ)はい、前衛組と子犬はMP全回復。マリーナだけちょっと回復しきれなかったから、あとはよろしくね。

マリーナ:草炊きタイム~。


そんな感じで、回復したり草炊いたり回復したりでわやわやしてる中。

ガイゼリックとアミが少し先行して、次のドアの向こうを探索していました。



◇セカンドホール奥の廊下


アミ : セカンドホール奥にある扉に聞き耳する。(ころころ→成功)「何もないっぽいよー」

ガイゼリック : (ころころ→失敗)「うむ。何も聞こえんなぁ」

SGM:成功と失敗で明暗分かれてるのに、同じこと言ってる……。

GM:実際、ここは特に何も音がしないんですよね。

アミ : 扉開けるよ、がちゃり。……どんな場所?

GM : 30m程の長い廊下。ここも、奥に向かって下り坂になっている。……気のせいだろうか、床壁面に何かが通ったような跡がある。この跡を調べるのは探索判定、目標値13です。

アミ : 怪しい。這った後の探索をするー(ころころ)達成値14、成功。

ガイゼリック : (ころころ)達成値10、失敗……。さっきから本当に出目が悪い。儂、いらない子では……?

アミ:そ、そんなことないし!? 元気出してギズ、あたしだって道中の熊戦出目悪かったし!?

ガイゼリック :アミはいい子だなぁ……


アミが探索した結果、引きずった跡が廊下床壁面の中心に走っていることから、これは球状の何かが通った後ではないかと推測できました。

そんなところで、回復していた残りの人々も合流。


“ヘーゼル” : ……なんの跡でありましょうか?

マリーナ:インディ〇ョーンズの跡でしょ~。わざわざ下り坂ってかいてあるし。きっと、鉄球がごろごろーっておっかけてくるんだよ~。

PL一同:あっ。

GM:ふふふ。


ちなみにこの推測は大正解。

念のためもう一度廊下全体に探索判定をしてみると、「廊下内に5m進むと、入り口直ぐ真上の天井に開閉する仕組みが付いており、そこから何か落ちてきそう。そういえばつい最近読んだ冒険小説で、遺跡探索途中の主人公が転がる巨大岩から逃れるシーンを見たような……。」という情報がポップアップ。


アミ : 「ビンゴ!やっぱこれ上から何か落ちてくるっぽい」

ガイゼリック : 「やはり若いと目端が聞くこと……」

アミ : 「ぎ、ギズさんまだいけますって!生涯現役生涯現役!!」

ガイゼリック : 「しかし、こう高くては手出しは難しそうだの」(天井の罠を見ながら)

GM:そうですね。天井が高すぎて、この罠は解除をするのはちょっと無理そうです。

アミ : 「わ、わー、そこまできづかなかったなー。さすがギズさんだー」※落ち込んでいるギズを励まそうとしている

リアトリス : 「……下手なフォローは逆に人を傷つけるって言うよね」>アミ

マリーナ:「目、ついてるの? マリーナでもわかるよ」>アミ

ガイゼリック : 「お嬢さん、優しさは時として残酷なものになる」>アミ

アミ : うがー。責められてる流れ―!「いや、あたし悪くないよね……?」

“ヘーゼル” : 「その、流石にそういうのは……」

アミ:ヘーゼルまで!?

リアトリス : まあ、そのフォロー下手は置いといて。いったんメインホールまで戻ってみるかい? この罠発動すると、入り口まで戻るのも面倒になるだろうし。

“ヘーゼル” : そうですね。一旦メインホールを覗いてみましょう。



◇メインホール


そんなわけで電気室を通り、戻ってきた最初のT字路。

メインホールの扉を開けて、ちらっと中を覗いてみると……


GM : 広々とした空間。部屋中央の魔動機がドアを開けた君たちを待ち構えている。君たちはこの魔動機に見覚えがある。正しくはちょっと違うのだが。

アミ:ん?

GM : クマだ。

リアトリス : 「は?」(素)

アミ : くま??????

GM : 鋼鉄のクマが三頭いる。

“ヘーゼル” : 「おや、くまさんでございますね」

リアトリス:あ、そういう……マギレプ……こほん。憶測で物を言うのは止めよう。GM、ドアの隙間から先に魔物知識判定してみていい?

GM:いいよー。


魔物知識判定の結果、相手は案の定、マギレプリカ化(ルルブ3、p396)されたクラッシュベアでした。これが3体なので、道中の熊たちよりも強敵です。


アミ : 「これ、天丼ってやつじゃないの……?」じと目。「ワンチャン死ぬかもだし、ちょっとあれ避けたいんだけど……」※


※アミは道中の熊に三枚に下ろされかけた経験があるので、弱気


リアトリス : 「そう? じゃあいこうか」

マリーナ:「うん。マリーナたち行くから、アミは寝てたらいいよ」

ガイゼリック : 「ん、軽く畳むとするか」

“ヘーゼル” : 「機械のくまさんは、肉を食べるのでございましょうかー?」

アミ : なんでみんなやるき満々なの!?「死んじゃう!死んじゃうから!!!」

ガイゼリック:やっぱり戦闘やりたいし……

アミ:うわーん、戦闘狂どもめ。このパーティ勇猛過ぎない?

リアトリス:3回までは私がかばうから大丈夫だろ。まあ、この熊たち、合計6回攻撃してくるわけなんだけど。

アミ:やだやだ、3回も死亡チャンスがあるじゃん!

リアトリス:落ち着け若造。お前にはカウンターという戦闘特技があるだろう。むしろ回避判定をチャンスに変えてくんだ。

アミ:えっ……あ、まあ、た、確かに……?

マリーナ:カウンター失敗するといたいんだけどね~

リアトリス:しーっ。マリーナ。しーっ。

マリーナ:あ。し~っ。

ガイゼリック:まあ、とにかく突っ込むか!

アミ:え、なんか不穏な感じになったんだけど結局突っ込む!? オッケー、もうこうなったらやってやる! ゆーてカウンターあればなんとかなるでしょ!! はっはっは!!


人は、これをフラグと呼ぶ。(今セッション2回目)



◇ミドル戦闘2


【戦闘準備】


戦闘準備ではいつも通りリアトリスが前衛組をかばう宣言した後、ビートルスキン。さらに、今回はバークメイルBも使用し、防護点固めにいきます。(リアトリス「さすがに攻撃が痛そうだからねー」)

先制判定はガイゼリックが失敗するものの(ガイゼリック「出目低の呪いにかかっておる…」)、アミが危なげなく成功しました。PC先攻です。



【1ラウンド目:PC側】


彼我の距離は今回も10m。いつも通り前衛はガイゼリック、アミ、リアトリス+カルキノスですが、今回はマリーナが前衛から5mのところまで出てきています。ヘーゼルはいつも通り10m後ろ。


“ヘーゼル” : 熊のうち一体を狙撃で狙った。終わりです。

マリーナ:じゃあ、マリーナは3m前に出てフィープロ。さすがに攻撃がいたそうだから~……(ころころ)うん、成功。前衛全員にかかったはずだよ。

アミ : ありがと! じゃあ、前衛組もいくよー。キャッツアイ使用。牽制Ⅱ宣言。接敵して投げを熊Aに!


前衛攻撃組は、「とにかく熊を早めに1体倒す」ことを目標に熊Aに集中攻撃。しかし、アミとガイゼリックの攻撃5連発ではまだまだ相手は倒れません。

リアトリスはいつも通りカルキノスで前進し、全員かばう(3回まで)。カルキノスは胴体が防御の泡。獅子奮迅でハサミもシンバル叩き。1点だけリアトリスにダメージ。


リアトリス : で、リアトリス本体は待機。「……お前がつっこまなければ、歌を歌う暇くらいあるんだけどね」とアミさんを見てため息。

アミ : 「あたしが一番打点出してるんだし、文句言うな!」

リアトリス : 「初手で歌わないと、うまく攻撃できないんだよ」(むすっ)

アミ : 「うっさい!知ったことか!あたしにはあたしのスタイルがあるんだ!」

ガイゼリック : 「鉄火場で喧嘩しとる場合か!」


前衛組がそんな感じでわちゃわちゃしている間に、敵の攻撃が始まります。


【1ラウンド目:敵側】


熊Aの攻撃×2、熊Bの攻撃×1まではリアトリスがかばい、軽傷。


GM:(リアトリスへのダメージを計算して)攻撃特化系モンスターが3回全力で殴って、合計7点……。おかしいなあ。

リアトリス:タンクだからね! ただ、これでかばうの効力が切れるから、あとはみんな頼んだ。


あとはガイゼリックさんに2発、カルキノスのはさみに1発攻撃が飛んできましたが、ガイゼリックさんはさすがのフェンサーの身のこなしで軽々回避。

カルキノスも18点ほどHPを削られつつも、まだまだ元気です。騎獣能力の「姿勢制御」もあって、転倒なども特になし。1ラウンド目は無事に終わりました。



【2ラウンド目:PC側】


2ラウンド目頭は、ヘーゼルが狙撃発動で大ダメージ、リアトリスがかばうを宣言しながら、溜まった楽素を使ってシュアパフォーマー付きの終律「蛇穴の苦鳴」を熊3体に……と、以前の戦闘でみたような流れ。

だんだんパーティ内のお互いの動きがわかってきて、ルーチン化されてきたような感覚です。


リアトリス :ちっ、熊Aがぎりぎり落ちないな。

ガイゼリック:よし、では儂が引き継ごう。熊Aに攻撃。(ころころ)……おいおい、こういうときだけ出目がいいな? 物理ダメージ25点くらいやがれ!

GM:熊―!! 熊Aが倒れました。かわいそう。

アミ : やるじゃんおじいちゃん! じゃ、C投げまっす。(ころころ)命中。ダメージは……(ころころ)うーん、振るわないなぁ。で、踏みつけが(ころころ)……うっ、今回は外れる! だめだー!

ガイゼリック:投げで転倒入っただけでもありがたいもんさ。

マリーナ:リアトリスにキュア・ウーンズするよ。(ころころ)15点回復してね~。

リアトリス:ありがと、チビちゃん。おかげで、戦闘開始時のHP通り越してほぼ全快だ。



【2ラウンド目:敵側】


熊Bの攻撃×2、熊Cの攻撃×1はカルキノスの胴体とはさみに集中しますが、ここまでは相変わらずリアトリスが受け止めます。合計14点ダメージ。

そして、最後の熊Cの2回目の攻撃だけランダムで他の前衛に飛びますが……


GM:(ころころ)……あ、攻撃対象、アミさんですね。

リアトリス:ガーディアンの範囲越えるのでかばえません。それまで散々かばってたのに、アミが狙われると放置するリアトリス的な。あははー?

アミ:くそー!!

リアトリス:道中の熊戦でもこの光景みたな。ごめんね若造。

アミ:くそう、この……いや、私にはカウンターがあるし!! カウンターがあるし!!

リアトリス:フラグ立ててない? 平気?

アミ:うるさーい、相当出目下振れなきゃ外れないし!!(ころころ)……あの、なんか出目低いんだけど、命中16ってあたってる?

GM:熊C、転倒入っても命中17ですね。……あたってないです。

アミ:もー、笑えないんだけど笑うしかないこの感じね!!(一同笑)


冷静に考えて明らかによくない状況なのですが、

フラグの回収っぷりが凄まじくて全員笑うしかなかった。


リアトリス:ごめん、リアトリス、多分それ見てめっちゃ笑ってる。……うん、すんごい笑ってる。

マリーナ:隙を生じぬ二段笑い。

アミ : 「こらーそこ!笑うなー!!!」


これでアミのHPが12まで低下。一気に半減以下です。



【3ラウンド目:PC側】


マリーナ:なおすよ~。キュア・ウーンズ。

アミ:ありがとう……ありがとう……


一瞬危ないかと思われましたが、このキュア・ウーンズでアミのHPは再び27まで回復。神官がいると安心感が違いますね。

この後リアトリスが相変わらず蛇穴の苦鳴+シュアパフォーマーを撃ち、熊Cは撃沈。


リアトリス:流石にこのラウンドで終わると思うから、カルキノスは防御の泡だけにしておくよ。シンバル叩かせない。

アミ:オッケー、流石にいけるよね! 起き上がって残るBを殴る(ころころ→出目低)う、うん。3点はダメージ通った。すかさず踏みつけ……(ころころ→1ゾロ)うそー!? 「あ痛っ」って、起き上がった慣れない姿勢だからか、派手にすっころぶ!

“ヘーゼル” : 任せてくださいアミさん、仇を撃ちましょう。狙撃なしでクリティカルバレット、命中がー……(ころころ→1ゾロ)50点。草でございます。

リアトリス:……舐めプしてごめんな。


ダメージディーラー二人が続けて1ゾロを出して攻撃不発。

ガイゼリックの攻撃は無事に当たりましたが、熊Bはこのラウンドも生き残ります。


とはいえ、これで、手数的にリアトリスの「かばう」から漏れる攻撃もなくなり、3ラウンド裏の熊の攻撃は軽くいなされ。

結局、4ラウンド目の物理攻撃組(アミ・ガイゼリック)の猛攻で、熊Bもあっさり打倒されたのでした。



◇ミドル戦闘2、戦闘後処理


アミ:(戦利品判定ころころ)うーん、さっきから出目が低いなあ。合計960Gゲットー。

“ヘーゼル” :まあまあ。よい収入でございますよ。

マリーナ:HP減ってる二人、アミとリアトリス。いやすからならんで~。(ころころ)

リアトリス : 「いつもありがとう。君はいい神官になるね。……楽しみだ」

マリーナ:「いい神官?」

リアトリス : 「ああ。いい神官」 (バルバロスにとってね)


マリーナは仲間に回復魔法撃ちつつ自分で薬草を炊いてMPも回復できるので、一人いると非常に安心できます。設定含めて、一人で生き抜いてきた感が強い。




◇メインホール先の廊下


さて、魔動熊を倒したPCたちは、メインホールから先に続く廊下を進んでいきます。


GM : 下り坂の廊下。途中で右折、今まで通った坂より急勾配。廊下の先の扉には、「中央制御室」と書いてある。

アミ : てくてくー。中央へのりこめー!……聞き耳してもどうせ突っ込むし、もうなんもしないでつっこんじゃっていいですよね?

リアトリス : いいと思うよ。つっこめー!


ちなみに、GMメモを確認したところ、この廊下で探索判定をし、なおかつ高達成値を出していた場合はお宝が詰まった隠し部屋に行けたようなのですが……

魔動熊を倒して「ガンガン行こぜ」テンションになっているPCたちは全く気がつかず、そのままスルーして中央制御室へ突っ込んでいったのでした。

そういうこともある。



◇中央制御室


中央制御室。

演算処理装置が横一列にずらりと並べられている。液晶画面が割れているものが多く、端末情報を覗けるものは一見したところなさそうだ。


アミ : 探索するかー(ころころ)……達成値13なんだけど、なんかわかる?

ガイゼリック:ちなみに儂の達成値は10。無力。

GM:あ、大丈夫ですわかります。一つだけ情報閲覧が可能な端末を発見しました。デバイス上に電子メモがあります。魔動機文明語読める人―。

ガイゼリック・リアトリス・”ヘーゼル”:はーい。


魔動機文明読めるトリオは、電子メモに以下のように書いてあるのを発見しました。

『"箱庭"の最終調整が完了した。これより避難民の移住に入る。移住完了後、蛮族の侵入を拒む為、入り口を完全に封鎖する。我らの子孫が安寧の日々を送れることを切に願う。』


リアトリス : 「なーんか愉快なことをしてたみたいだね、ここ」

GM:ついでに、えーと……電気室の制御器のバグ直したのはヘーゼルさんですよね? マギテック+知力で、目標値18の判定をお願いします。

“ヘーゼル” : む? (ころころ)……ぴったり達成値18です! 何が出てくるのでしょう…?


ヘーゼルは、マギテック技能によって以下のような情報を得ました。

----

謎の数字の羅列:コンソール上の数字の羅列内に、先ほど電気室で見た施設内電力消費量の数値を見つける。施設内のエネルギー収支表だ。膨大な電力供給から、付近に遺跡専用の発電所があってもおかしくない。過剰な電力供給に対して、遺跡の設備維持に現在使われている電力は5パーセントにも満たない。どこかに電力を送っているのか?

----


“ヘーゼル” : 「……どうやら、ここで生み出している電力の大部分が何処かに送られているようでございますね」

PL一同:うーん……?

アミ : 「……つまり、どゆこと?」

リアトリス : 「んー、この”箱庭”ってやつかな。”箱庭”と呼ばれる装置があって、それに電力を使っている……ように読める」

“ヘーゼル” : 「なるほど、流石はマスターでございます」

アミ : 「なるほどなるh……」と納得しかけて発言の主に気づいてぷいっとそっぽを向く

リアトリス : どや。

ガイゼリック:しかし、ここにも探している少女はいない、か。とりあえず奥も確認してくるかねえ。



◇???(最深部)


下り坂の廊下を進み、PCたちがたどり着いたのは、今まで通ってきた部屋よりずっと広い薄暗い空間。


GM : 中に入ると不意に入り口が閉まり、ぱっと照明がつく。

ガイゼリック : 「む、退路が断たれたか」

マリーナ:ありゃりゃ。

“ヘーゼル” : 「女の子は……、いなさそうでございますね」きょろきょろ

GM : そうですね。女の子はいないです。代わりに亀がいます。

マリーナ:かめ。

GM:部屋の中央に巨大な亀型の魔動機がある。無機質な眼に赤いランプが点灯し、甲羅に背負った二本の砲台を君たちの方に向けてくる。

リアトリス : 「ん……これは楽しそうだ」

マリーナ:かめ……ってことは、みず~!


※マリーナの信仰は「水中で強くなる」魔法が多いので、水中戦を察知すると喜びがち。


GM:というわけで、こんな感じのモンスターがいます。(鋼鉄の機械の体をまとった亀モンスターの画像を出す)

リアトリス:カメッ〇ス……!

GM:相手は問答無用で襲い掛かってきます。戦闘開始です!

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