第5話幕間「登場人物詳細」

「魔導砲撃特務隊」


正式名称 「カルス共和国作戦本部特務室直属 第303急襲殲滅型魔導砲撃隊」 

 通称「魔導砲撃特務隊」 部隊識別コード「セラフィム」




 試験開発された「共鳴式魔導砲撃兵装」を運用する為に編成された部隊。

 新兵装のテストや試験運用、遊撃殲滅行動任務がメインだが、その機動力を生かした偵察や探索任務も行う。

 本部直属の特務隊である為、軍の指令系統からは外れており、戦場では自己判断による、ある程度の自由行動権限が与えられている。

 シグンが用意した特務隊専用の宿舎(屋敷)で共同生活を営む。












 「特務隊隊長 シノア・フィン・ウィーテル 階級 将官特佐 (少佐と同等)」


 はねた栗毛の髪が愛らしい少女。十三歳。百四十センチ。好きな物は甘いもの全般。

 十三歳でありながら、類まれなる魔力に指揮能力と決断力を持つ。特務室長シグンの実の孫。

 味方を殺す作戦であろうと、冷徹に指揮を執る。全ては部下を守る為であるが、表には出さないものの、味方を手にかけることに心を痛めている。しかし、隊員を傷つける者には味方であろうと容赦はしない。


 今の姿からは想像がつかないが、過去の様々な経験により感情を失い、精神崩壊寸前まで陥るも、スーリ達と生活する中、感情を取り戻し、精神的支柱を得ている。


 隊長ではあるが、軍務以外では歳相応、普通の少女である。

 年齢の割に至る所の発育が悪く、本人はこれからが成長期だと言い張っているが、内心、大きくならなかったらどうしようとあせっている。

 スーリやエリィとは部隊編成前からの付き合い。よくメイと共にいたずらをしては、エリィに叱られ、スーリには呆れられている。

 作戦行動中のパートナーはスーリ。














 「特務隊副官 スーリ・マクダウェル 階級 特務補佐 (大尉と同等)」


 シノア直属の副官であり隊のまとめ役。真っ直ぐで透き通るように綺麗な銀髪の持ち主。どこかの国のお姫様かと見間違うほどの教養の持ち主であり、容姿端麗、沈着冷静、文武両道と非の打ち所のない女性。が、料理の味付けは壊滅的。十九歳。百六十七センチ。

 隊内では常に一歩引いた立ち位置にいるものの、隊員達とは仲が良く主にツッコミ役。辛い物が好きで、過去に彼女が作った料理をエーファがつまみ食いをした際、あまりの辛さに火を噴き卒倒した程。エーファ曰く、



「辛さを取り除けば絶品」



 しかし、本人に辛くしているつもりはない。

 シノアの親類で彼女の幼い頃を知っており、ある出来事以降一緒に暮らしてる。立場上はシノアの部下であるが、シノアからは実の姉の様に慕われ、絶大な信頼を得ている。特務隊が編成されてから、シノアがスーお姉ちゃんと呼んでくれなくなったことを、人知れず寂しがっている。

 作戦行動時のパートナーはシノア。












 「特務隊補佐官 エリィ・スレイヴ 階級 特務補佐 (大尉と同等)」


 特務隊随一の良識人なお姉さん。料理上手。長い桃色の髪で百合や牡丹の花のように麗しい女性。二十一歳。百七十三センチ。メイの保護者代わり。


 とある任務中にメイと出会い、処分される寸前であった彼女を救出し、共に暮らしている。元気になってくれたのはいいが、いたずら好きでよく無茶をするメイをいつも心配している。

 スーリとは幼馴染で同じくシノアの過去を知っており、隊が編成される前から共に暮らしている。シノアからはお母さんの様に思われており、少し複雑な心境。

 最近の悩みは、元々ではあるが髪の毛が跳ねてしまい、スーリの様にまっすぐにならないことと、シノアとメイがタッグを組みいたずらを行うこと。シノア達がいたずらをしても本気で怒ることは滅多にないが、シノアとメイ曰く、



「エリィに本気で怒られるくらいなら、水鉄砲で前線に行くほうがマシ」



 である。

 作戦行動時のパートナーはメイ。












 「特務隊特務官 リーシャ・ローノスーク 階級 特尉 (中尉と同等)


 主に兵装のメンテナンスやデータ収集を行う。赤髪で髪を結っている。目が開いているのか開いていないのかよくわからない可憐な少女。十七歳。百六十三センチ。お菓子作りが趣味。変わったイントネーションになんとも間延びした、どこの国の訛りかわからない不思議な喋り方をする。

 シノアやメイによくお菓子を作るも、エリィからお菓子を食べさせすぎと怒られる為、こっそり渡している。しかし、実際は目立ちすぎてエリィに気付かれていることを、本人は気づいていない。渡している所を目撃したスーリ曰く、



「あの発想と技術力は天才的」



 暇を見つけてはシノアやメイを抱きしめるが、メイは避けるので抱きつける機会が少ない。

 元々は兵装試験開発部に所属しており、隊編成と共に特務隊へ転属した。

 作戦行動時のパートナーはエーファ。














 「特務隊特務官 エーファ・イングウェイ 階級 特尉 (中尉と同等) 


 深緑の髪をした竹を割ったように明るい性格の少女。十六歳。百六十センチ。食べる事が大好き。

 よくシノア達を相手に妄想を膨らませており、自他共に認めるド変態。シノアだけでなくメイのことも大好きであり、ようは幼女好き。しかし、シノアは自分を幼女とは認めていない。

 妄想を膨らませてはシノア達を襲い、返り討ちにあうも拒否されることにすら快感を覚え、懲りずに繰り返す。二人からは嫌がられるも、彼女の人柄や、その行動が彼女なりの優しさであることは伝わっており、好かれている。だが変態であることに変わりはない。メイ曰く、



「真性のド変態でドM」



 作戦行動時のパートナーはリーシャ。














 「特務隊特務士官 メイ・フューリー 階級 特士 (少尉と同等)


 いつも眠そうにしている、クセっ毛のある黒髪少女。十歳。百三十八センチ。趣味はいたずらで、好きな物はエリィの手料理とリーシャのお菓子。

 常にテンションが低く脱力した口調で話し、どこで仕入れてくるのか、見るたび違う言葉が書かれた袖の長い服をよく着用している。シノアとは年齢が近いこともあってか、良きいたずら仲間。いたずらをする時はテンションが上がり嬉々として行動する。シノアといたずらする際の作戦立案は大体メイが行っている。過去にいたずらでエーファをミサイルに縛り付け、打ち出そうとしたことがある。エーファ曰く、



「最高のご褒美」



 エリィの事が大好きであり常にくっついてたが、最近、いたずらする時は離れるようになった。


 元はある研究の披検体。処分されそうになるも、エリィ達に救われ引き取られる。その時に負ったトラウマにより、常に悪夢に苛まれ眠れなくなっていたが、特務隊メンバーの傍でなら少しずつ眠れる様になった。彼女の眠りを邪魔すると魔神の裁きに合う。

 作戦行動時のパートナーはエリィ。














 「魔導砲撃」


 魔力により銃身を発生させ放つ。威力は魔力に比例するも、触れていないと発砲出来ない上に、反動が銃身の大きさに比例する為、大型化は実用的ではない。







 「共鳴魔導砲撃」


 専用の魔導兵装を連結展開し、コアを共鳴させることにより放つ砲撃。絶大な威力を誇るも、魔力消費や反動が大きすぎる為、最大出力では全員で一発しか撃てない。出力を抑えれば一人一発、最大六発放つことができる。砲撃後はコアの出力が下がるが、通常兵装程度の出力は保てる。

 放つ際に、背後に魔導陣が展開され、放出した光が翼のように見える。






 「共鳴式魔導砲撃兵装」


 特務隊で試験運用されている新型可変式飛翔兵装。その性能は軍の魔導隊で運用されている通常兵装に比べ、出力や航行速度が数倍に強化されている。コアに流す魔力に微細な調節が必要であり、取り扱いが極めて難しい為、量産には至っていない。この兵装でコアを共鳴させると出力があがり、全ての性能を大幅に上昇させることが可能であるが、多大な魔力を消費する上、身体への負担は数倍になる。発動後しばらくすると出力が低下し、クールダウンが必要となる。その際のコア出力は軍に普及している通常兵装の半分以下となる為、極めて使いどころが難しい。

 共鳴魔導武装という特殊な武装に変化させることで連結展開が可能になり、共鳴魔導砲が使用可能となる。

 この武装を展開するとコアが共有状態となる為、各自でコア調整を行う通常の魔導砲撃は使用できない。

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