第9話 平和協定
やったよ! 元同盟国のひとつから平和協定が提案されたよ!
もう一つの国からは不服のままだけどね。それでも前進したんだよ。
脚光を浴びたくはないけど嬉しい。私よりも皆のお陰で頑張れたんだ。
にしてももう一つの国は
でも挟撃は失敗に終わったみたい。なんでも海側で不備があったみたい。
いくら私が規格外でも挟み撃ちに遭ったら一溜まりもないよ。はは。
大体の察しは付くけど海側の向こうにも大陸があってそこでも戦争中らしい。
嫌だな、どこもかしこも戦争って。たまたま転移した先が海側の二国だった。
ただ海と陸を得ている訳だから考えによっては強いのかも海側の二国は。
それにやる気はないけど私もいるし割かし悪くない環境にいるのかも知れない。
にしても今は休みたい。私の場合は魔力を一気に放出するから疲れやすい。
それでも祈りは欠かせないのでどんなに疲れていても起こされる始末。
ふはぁ~。と言いながら身の回りの世話は自分でやる。はぁ。骨が折れる。
今日も起こされました。はぁ。愚痴をこっそりとシルヴァに言えばスッキリだ。
それにあのモフモフ加減がたまりません。はぁ~。モフりたい、一心不乱に。
私とシルヴァは家族だ。家族も同然なんだ。もうそれくらいに愛おしいんだ。
なのにこの熱い気持ちがどうしてシルヴァに通じないんだ。ああ。切ないよ。
確かに猫権を大事にするって言ったけどちょっとくらいモフったっていいよね。
一緒に寝る度にシルヴァがぬいぐるみ化しちゃう。あ。いや。抱き枕に近いか。
あはは。だから嫌がられるのかな。グフフ。モフゥモフゥ。じゅるりは禁物?
私なりの愛情表現なんだけどな。それが通じないとなるともうどうしたらいい?
はぁ。猫権を維持しつつ遠慮せずにモフれる方法はないのかな? モフりたい。
とにかく私は疲れている。それも早急にモフらなければならないくらいに。
ああ。モフりたい症候群が私を苦しめる。せっかくの休みくらいはほしい。
でも現実は聖女に休息日はない。毎日が祈りの日々だ。はぁ。革命は起きない?
だれも私を見て違和感を覚えないの? 今の私は呪われた姫君と一緒なんだよ?
とりあえず平和協定が結ばれてよかった。あとはもう一つの国も同じになれば。
無理かな? だけどいずれはまた戦う時がくるんだろうな。はぁ。平和が尊い。
また戦う日のために私とシルヴァは日々の中で訓練をし備えておくのだった。
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