第5話 初期魔法?
あれから夜もいとわず魔法の習得のために頑張り続けた。
すると次第に膨大な魔力が溜まった初期魔法が使えるようになった。
なんでも私の魔力は相変わらず異常で溢れ出てしまうのだとか。
シルヴァ曰く初期魔法で地面にクレーターが出来てしまうほどらしい。
ええ!? だよね? 私も驚いたよ。どうやら私は規格外らしかった。
私の魔法は隕石か。思わずそう愚痴ったよ。はぁ。使えないなんてね。
ちなみに魔法の習得よりも魔力の操作の方が何百倍も難しいらしい。
あは。シルヴァが諦めるくらいだからきっと本当に難しいのだろう。
だけど困ったな。これじゃ私の出番がない。うーん。脅してみる? 一回?
この威力を見たらさすがの敵国も攻め入りはしないだろうし。
よからぬことを考えてもなんの解決もしない。でも争いごとは嫌なんだ。私。
ほらさ。戦争の合図が鳴る前に初期魔法で地面にクレーターを作ればさ。
きっと戦争を諦めてくれるような気がするんだ。そしたら平和だよね?
そうだ! これだ! 本気でこれくらいのことを仕出かさないと駄目だよね?
もう! それくらいに戦争は嫌だのアピールだよ。それをシルヴァに伝えたい。
あ。でも多分だけどシルヴァに言ったらなにふざけてるの? って言われそう。
あの子は意外にも心が優しいからな~。本当に穢れのない魔物なんだな~。
余りに白すぎて眩しい。ということはここは私も戦場に出向くって言わなきゃ。
色々と矛盾しているかもだけど自衛くらいはしないと侵略され放題になるよ。
ここは心を鬼にして後手の方が強いぞってアピールしなきゃいけない。
私はこの初期魔法で人を殺めたい訳じゃない。ただやめさせたい戦争がある。
複雑なのは解らないけど先手を打つ様が許せない。正義はいつも後手にある。
先手と同じにはなりたくないけど戦力差が開くと負けるから戦うしかないよね。
凄く嫌な汗が出るけど戦場に出なきゃ。そして気付いて貰わなきゃいけない。
戦争なんかよりも大義よりも正義を貫いた人間がここにいるってことを。
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