第6話 リサイクル

「この自転車を粉々にして、まったく別な画期的なモノにしなさい。」通っている大学の教授から難解な宿題が出た。

 

 ぼくのゼミでは皆、のほほーんとしてるが、ぼくの隣の眼鏡女は出来る。かなり頭がいい。

 

 やさしくすり寄って来る。

 

「私が宿題手伝ってあげようか」

 

「いや いいよ。自分でやるよ」

 

「やれる訳ないじゃん。教えて あ げ る」

 

 ぼくは走って家へ帰る。

 

 

 翌日、眼鏡女は自分の通学用自転車をブチ壊して(素手で)、それを見事に画期的すぎるモノに変えてきた。

 

 教授も驚いた。

 

「凄いな。まさか、自転車をこんなにも素敵な彼女に変えるとは」

 

 her?という学生たちの声が飛び交う。

 

 更に驚いたことは、眼鏡女は自転車をぼく好みの彼女に変えたことであった。


 かなりセクシーな感じだ。

 

「はい どうぞ」

 

「えっ おれに?」

 

 

 

 ぼくは即決する。

 

「これはいらない。きみが欲しい」

 

 

 かくして、ぼくの彼女には眼鏡女がなった。


 

「僕の彼女への思いは1つ 絶対きみをリサイクルさせませ~ん」



即日、ぼくは彼女の両親に結婚の挨拶をし、速攻でOKの返事をもらった。


彼女の両親はスパナと金槌とペンチを握りしめ、毎日ぼくの新居に押しかけてくる。家ではなくぼくを彼女好みに…

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