第4話 茜色
茜色の朝日に向かって皆こぞって拝むが、くれない色の夕陽には、誰も拝んでくれない。
朝日は朝焼けで祝杯をあげ、夕陽は夕焼けでやけ酒をくらう。
「わたしの娘はきれいな朝焼けをイメージして茜という名前にしたの」
「あらそう。私の娘は夕焼けをイメージして紅という名前にしたわ」
夜明けまでどちらが切ないかとか美しいとか儚いとかの口論となる。
朝焼けには、誰しもが涙くれる。
しかし、夕焼けには誰も涙くれない。
そして、陽がまた暮れる。同じ陽なのに。一番涙するのは太陽のような君だけ。
輝いている人が一番泣いている。
煌きと
「わたしの息子は一番
「私の息子こそ瞬く間に数式を解くから………」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます