伝授

俺は白い空間に横になっていた。ゆっくりと身体を起こした。

「ここは…?」と辺りを見渡す。辺りを歩き回ってみて何も見当たらない。

十分くらいだろうか?体感時間で少し時間が経過したら、少し離れた場所に少しずつ光が収束していく。光の集合体は、ソフトボールくらいの大きさになったら、目の前にくると、光の集合体話をしだした。「堕落する者がいるとは…。運命というべきか…?。」と言うと、一度発光して、「ついてきなさい。」と言われ、聞きたい事もあったが、光の後をついて行くと白い空間がモヤのように晴れていき道が現れる。驚きながら歩いてゆくと、黒い玉があり、「触れなさい。」と言われ、何がなんだか分からないまま言われるがままに、その真っ黒い玉にふれる…。すると真っ黒い玉から黒いモノが溢れ出し、白い空間を真っ黒に染めていく。 手を黒い玉から離そうとするが、全く動かす事が出来ないどころか、自分も黒く染まりそうになり、駄目だ…。と思ったら、走馬灯の様に、祖父が言っていた、「怖いと思ったら、思い出しなさい。怖いと思う事は悪い事ではない…。怖いと思う事はソレを乗り越える強さがあるという事だ…。強さとは…心の正しきに従う事だ。逃げてもいい…。ただ自分を信じるんだ…。」その言葉を思い出し、触れている黒い玉に全力で抗う…。すると玉に触れている右手の甲に紋様が浮かび上がる。すると、黒いモノが右手の甲に集まってくる。「俺のモノになれ。」と流れこんでくる力本流を意地で右手に集める。すると、右腕が発光し、黒かった玉は白い玉になっていた…。

光の集合体は、「モノに出来た様だな…。」と言うと説明をしてくれた。この空間は精神の世界である事、黒い玉は複雑な魔力回路を身体に適合させる試練の様なモノでその力をモノに出来なければ灰人または、魔神になっていた事、この場所の時間と自分の身体のある世界の時間差、1分で1時間ほどの流れである事、逆も出来るが…、今はそれができない事。など、色々説明をされたが、どうしたら元の世界に帰れるのかを聞いてみた…。「この空間は私の魔力で出来ているから…。それを受け継ぐ者が現れたという事は、もう少しで、この空間からは、出ることが出来るだろう…。」 という事だった。

あとは、魔法とは想像力の具現化が1番魔法を使うのに効果があるだろうと。それと自分が(ノーメイジ)で、この堕落の試練を受けた事を誰にも話してはいけない事。何故か聞いたら、簡単に答えてくれた。ここに来る前に青い液体を飲んだだろう?といわれ、飲んだ事を肯定したら、アレは精霊の秘薬と言われ、魔力の無い者を魔力のある者にできるが、今回は上手くいったが、うまく行く確率は1億に1回と言われるほど難しく、大昔に禁忌とされ、今の年代では創ることは歩いて火星に行くほど難しいらしい。それを持っていたエリックは何者なのか、不思議に思ったが、黙って話を聞いていた。

光の集合体から、ビー玉くらいの光を渡される。

何か聞くと、生前の魔法の知識を受け継ぐ者にあたるだろう。というご厚意で魔法とは知識を手に取る、受け取った瞬間、膨大な知識が脳に蓄積され、すごい頭痛に襲われる。

頭痛の中…時間だ。くれぐれも間違った使い方をしないよう言われて、「気をつけるよ…。」と言うと意識が浮上を始めた。

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魔王日誌 サンサントニー @kotokoto2828

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