ホワイトデー2


「せーんぱい!」


 ギュ


「わっ! びっくりした〜。どうしたの?」


 急に後ろからハグしてきたのは、私の彼氏で一つ下の利久りく。とにかく見た目が可愛い。


莉乃りの先輩に会いに来たんです。早く莉乃先輩の顔見たかったから」


「ふふっ。私も会いたかったよ」


「ホント? 今渡したいものあるんですけど、受け取って貰えますか?」


「いいよ〜なになに?」


「これ、バレンタインのお返しです!」


「ありがとう!! これ私が大好きなやつだ!覚えててくれたの?」


 利久から渡されたのは、私の大好物のいちごチョコだった。


「莉乃先輩の好きな物忘れるわけないじゃないですか」


 恥ずかしすぎる……こんなことサラッと言わないでよ。


「ありがと」


「莉乃先輩が喜んでくれて、僕も嬉しいです!」


 チュ___


「でも、その顔はずるい……他の人には絶対見せちゃダメですよ!」


「っっ!」


 可愛いとか思ったけど……小悪魔だ!

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