雲
鳩が残していった飴のような風
ベンチに残された
薄い台本のセリフ
「胃の中身は舌の上で汚された」
鳩はどこから出てきたのか
帽子の中から?
あるいは水たまりの世界から
俯いた顔で空を見下ろす
夏の晴れ間には
ポスターのように鮮やかな
信号機のライト
邪魔のされない色彩は
落ち着いた心に 飴の味で溶けてゆく
空の底には
鳩はどこかへ飛んでゆき
割れた水面に
大きい雲がかかっていた。
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