プロローグ《Ⅱ》Re始まるKnghitsOfDarkness

 ダイン・ヴェスタニエの記憶が少々戻り、共有スペースのテントに寝ていると、景色が変わった。

 ???《よぉ、ダインか?記憶戻ったのは味気ねぇな。辛気臭いお前の顔好きだったぞ。お前がハッピーエンドを望んでいるのか?KnghitsOfDarknessがバッドエンドの先に未来があるのか?私にはわからない》

 ダイン「誰だ?誰だって言っている!?」

 ???《初代ルヴィア・ヴェスタニエだよ、お前の意識世界に語っているんだ。そう、私だルヴィアだ。ヴェスタニエ宗家初代の当主。バルムンクとアロンディーンが世話になっている。あれ、私の剣だ》

 ダイン「マジで言ってるのか?」

 ダイン・ヴェスタニエは剣の世界でルヴィアと対話した。初代はルーメン・イストリアル・ヴェルグラードと呼ばれている世界秘匿の地にて眠っている。ヴェスタニエ家歴代当家の能力NOAHらしい。アガートラーム・エイゼンヴェルグの名前も聞いた覚えがあって、ない。

 ルヴィア《お前の両親は死んだと噂を流すが、世界の管理者のクソメディアは正直ゴミだ。生きてるぞ、アガートラーム・ヴェスタニエとエイゼンヴェルグ・ヴェスタニエは生きている。おまえにその血が流れてるなら、問題ない》

 ダイン「マジ?」

 ルヴィア≪記憶的容量の領域に負荷の侵攻損害。お前は喰われたんだよ。あの暴食システムコールはセフィリアの刀を媒介にフレア自体魔女の祖だ。七つの切り替えと罪の具現はマズイねぇ≫

 ダイン「両親が?生きてる?いやっ・・・そ、そそそそそそんなぁ・・・」

 ルヴィア≪心象風景イメージしろ!ん?なぁ?わかったろ、ダイン・ヴェスタニエよ剣をとれ。お前の剣が折れない以上戦え!≫

 ダイン「うっ、ぐっ、わあっ、ぐああっ、ああっ・・・あああぁん」

 動けないのだよ。剣が触れない。剣が重く振れない。今の自分の心象風景が真っ白な空間で俺に色があったはずだが色がない。

 ルヴィア≪面倒手間暇かけさせるな。ダインよ、十字のクロス・トライデント・グレイヴを授ける。お前の技だ。特別にお前の記憶領域に力を貸す。だが、今のお前はわずか2割だ。わずか2割2だ。それでどうやってか決めろ≫

 ダイン「いったああああああああああっ!?いっだあああああああああああああああああっ!?ハァ・・ハァ・・・ハァ・・・ゴフッ、ゴホアッゴホアッ、ハッハァ・・ハァ・・・ハァ・・・ゴフッ、ゴホアッゴホアッ、ハッ」

 起きた。気づけば朝だ。ダインは黒コートを羽織って駐屯地の外に出た。

 ツヴァイ「起きた?ダイン?眠れた?」

 ダイン「い、いっ・・・いやー」

 ツヴァイ「そう」

 いや?そうでもないのだよ。残されていた時間の針が動き出す。帝国暦14年(15)来年も定かではない。KnghitsOfDarknessはザガルグレネード国(現ルーラシア王国)で設立。作られた騎士団。歴代の団長はセフィリア(セフィリア・ヴェルヴィルア・フォン・アノンレッド・ヴェスタニエ)・マジュリア・レイリー・アガートラーム・ウィンスレット・ヴェスタニエ・サイラス・ジャック・アストライア・ウォーカーが団長就任してきた1000年以上の歴史を持つ。有史以前最古の騎士団。それがKnghitsOfDarknessである。

 アルステラ・アルンヘイム・ヴィンデル街道

 ”死の街”アイゼンガルド帝国の地図をツヴァイ達駐屯地に滞在の騎士がダインに見せる。アルステラ・アルンヘイムから東大陸の地図を広げて、バツ印が点と線がつながる。ヴィエルシュ・ヴァディール城のヴィンデル街道は石畳の急な30度の坂で50店舗連なっている坂の下。

 ダイン「そうなのか」

 ツヴァイ「帝国軍との一戦もあるわ。」

 帝国軍の重武装の騎士がいる。アイゼンガルド帝国のルーラシアの任を受けて潜入して地図作成と元老院での政治家をしているオタリア・アインシュ・ヴィルヘルミナ・エキドナとレオ・ジーク・ヴァルツ・クンドリーの2名がいる。ダインは認識もないが、ツヴァイは認識があるようでこの東の遠征中に食料など武器など手配してくれている。

 ツヴァイがエルセリウス・ネルセリウスの《加護・権能》を説明し始める。

 ツヴァイ「加護アビリスク権能アニマって言われている。生まれつき人に備わっているわ。少なくともエルセリウスの創造三神の賜物。私も持っているわ。私の家系アーヴァンヘルム・ヌル・アイン・エルスレイヤーの加護は4つ。剣聖の加護アヴァロン聖剣の加護エクスカリバー戦乙女の加護ワルキューレ神姫の加護エウロパの4つ。戦場において私は死なない加護が生まれつき与えられてる」

 ダインは加護も権能も覚えていない。故に無資格適合不覚者。ツヴァイはKnghitsOfDarkness第二師団の駐在していたルメルダ・オンファを従者に付けた。

 ルメルダ「神姫の申し付けですので」

 ダイン「俺の加護?」

 バルムンク《セフィリアと対の加護だ。セフィリアもヴェスタニエの者。おまえの加護が善なら、向こうは悪。》

 アロンディーン≪ダイン?アナタは創世の権能が与えられた人の子。もともと、ジュリアの子ルヴィアを祖とするヴェスタニエは神祖の血筋の人間。半神半人の生き方をしていた。ジェラフバルト卿の復活だろうね。世界の約半分を食らい、それはサタンとの決戦だという事さ≫

 帝国14年・ルーラシア王国・剣聖の間

 ルーラシア「動き出すよ、己己準備はできていたと思うが蒼天八極神の意見はこうだ。≪テゥエルターナー戦争の再来≫世界はセフィリア含めジェラフバルト卿の脅威と三賢者の大いなる戦いが待っている。無論、この国を治める王として否ッ、ルーラシア・エルダ・フォン・ルヴィア・アレイン・キング・ヴェスタニエとして創世神ジュリアの子としてここに旗を掲げる。我々は世界と戦う。この星は天からの信号は途絶えた。侵略され、白紙化され、漂白され、この惑星はエルセリウスは未曽有の危機だ。エイボン卿」

 エイボンと呼ばれている魔導士。鉄仮面をかぶり黒衣の白と青の礼装。彼がエイボン。ルーラシア王国隋一の魔の理を見た天才魔導士。

 エイボン「ルーの言うとおりだ。ルーラシア王の宣言だ。聴いたか?ベルガモット王ベルガモット・アーサー・フォン・アストライア・アーヴィング卿・コパン王マジョルカ・コパン・アレイン・ブラディシュア・ザーロック王・アーヴァンヘルム国アーヴァンヘルム・エルスレイヤー皇帝・ダーヴァンヴェルグ共和国祭司長ダーヴァンヴェルグ・エルテリアス・アストライア・ティア・クレア・ハートリアス・ディスティニー卿・アイゼンガルド帝国皇帝アイゼンガルド、お前が来たのはあとで問う。この場で全員の議決があればお前を殺すとできるが今はしない。エイゼンヴェルグ・アガートラーム・ジパングは此度は来ていない。申しつけた通りルーラシア国には行けないと。」

 エイボンはモニターを展開。剣聖の間に火→鉄→水→氷→地→木→金→光→闇→風→と時代が交差に何度も平衡次元にエルセリウス・ネルセリウス内の星に新星のループが続くと提唱。ジュリア・クレア・ティアがこの星に降臨して異星の神として、惑星に降り立ち文明を築き上げた。惑星ニビルが軌道周回してるのは12000年周期のこと。ルーラシアが腰を上げた。

 ルーラシア「帝国暦以前・・・文明の有史以前だが、火の時代が原初の星。火→風と時代が6500万年分と周期によって動いた。ようやく人の時代となれば、ジェラフバルト卿の手中だ。いいな?KnghitsOfDarknessの目的は世界維持だ。戦争根絶。法外的な手段は問わない。ヴェスタニエの者はあとで私の部屋に来てくれ」

 蒼天八極神「御意、承知」

 蒼天八極神たちが退席していき、ヴェスタニエの者(ルーラシア・アイゼンガルド)は王の私室に入っていった。

 ベルガモット「あの2人だけで平気か?エイボン」

 エイボン「さぁ、最悪ここにスタンバイして欲しい。皇帝の首を刎ねる。いいか?アストライアの子供たち」

 アーヴァンヘルム「帰りたいんだが?ルーは相変わらずバカだ。修道院協会聖騎士団時代から何一つも変わってないバカだ。まぁ、それが取り柄なんだけどな。アインは・・・」

 エイボン「まぁ、いやっ・・・・修道院聖騎士団時代の同期である8人は神祖の子。それぐらい知ってるさ。ルーラシアとアイゼンガルドは俺はどうもね」

 ダーヴァンヴェルグ「突っ張ることはイイことですよ。ルーメンは柔軟でよく笑う方。戦闘が嫌いな人よ。アインは戦闘狂の狂乱な狂信者でも優しさと愛しさと切なさはある子供よ。フフフフフフフフフ」

 ダーヴァンヴェルグは天空の司教。ティア神とクレア神を祀っている聖堂協会のその7000000を束ねているからスゴイ人なのよ。聖ガンダルディキアの聖域は”人ならざる”場所も秘匿。聖地は蒼天八極神のみ知っている。

 ベルガモット「俺のターンって永遠だぜ。こりゃぁ」

 ザーロック「アーヴィング卿その辺にしておこう。私もKnghitsOfDarknessの一員だ。貴公らの龍の騎士団が北海域に”調査”ですか?ブリテン島の調査は世界の管理者の特務でしたかな」

 ベルガモット「ルーの頼みだ。俺んとこは商業国家だぜ。商いが大事マンだ。ザーロック卿コパンの空席はご息女に譲ってっもいいんじゃないっすかぁ?ご息女今年で24っすよね?ククククククク」

 ザーロック「ローズか、ローズは気に入らないらしい。せっかくガウェイン卿のツテで騎士団の専門に通わせたのはいいが、ローズは私を避けている」

 ローズ・ザーロックはマジョルカ・ザーロックの長女。母親が獣人とハーフエルフのクォーター。ザーロック自身妻を大事にしている。

 ザーロック「妻の身にもな。セフィリアやジェラフバルト卿の脅威に立ち上がらなければならん。獣人の保護。エルフの保護。人種による種族による撤廃。私はその誰でも歓迎し、繁栄と営みを重んじる」

 アーヴァンヘルム「獣人とヤッたことあるかい?超強力インプレッサーの圧力に膣が閉まるぜ。クハハハハハハハハハ」

 ダーヴァンヴェルグ「アンタは変わらないね。幼馴染だけど、大娼婦との交流はウチの共和国じゃタブーよ」

 部屋の前で話している蒼天八極神。

 ルーラシアの部屋は本棚書庫の段差の中央に椅子が置いてあるだけ。

「質素だよ」

 ルーラシア「私の戴冠からそのままだね。修道院の成り上がりで父王からも弟からも僕の柄ではない。」

 アイゼンガルド「ブラッディー・シンまぁ、ルーのコヲだからイイけどな。俺はヴェスタニエ宗家の子。創世ジュリアの子。ルーラシア?テゥエルターナー戦争の件を言う。帝国の抑止力で済まされない。蒼天八極神を辞する。面倒をかけるつもりも、お前にもこれ以上迷惑を・・・・いやっ、”戦争”だ。神々の狂乱に”運命”はあっけない。ルーラシア、あばよ」

 ルーラシア「魂の加護アルス・アニマ承知した。僕は魂を視えるという異質な王だ。ハーフエルフだけどね、」

 部屋を出るアイゼンガルドに、エイボンは頭を下げる。

 アイゼンガルド「蒼天八極神返却だ。辞した。アイゼンガルド帝国は世界の覇を治める。俺の加護はヴェスタニエでしか破られんぞ、アストライアのガキども」

 ベルガモット「炎帝の加護レヴァンテインを舐めるなよ、アイン」

 アイゼンガルド「炎王のイキリか、俺はもう・・・いや」

 アイゼンガルド王は黒甲冑を外し”死神”長く伸びた白髪にくすんだ黄色の目。ベルガモットは燃え盛る紅蓮の炎の緋色の目と緋色の神をしたルーラシアよりも10歳上の王。





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Knghit’s Of Darkness Re:LostKissMemoreal JULIUS @LordShurain

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