第9話 別人のようなオッサンにビビる
「どーしたんすか、その恰好」
オッサンがスーツを着ていた。
髪もセットして、無精ひげも剃っていた。
いつものだらしない姿とはまるで別人である。
「あー、ちょっとなー。呼び出されたんで会議行ってくるわー」
「会議!?」
「すぐ終わると思うから、お前はいつも通りやっとけー」
「あっはい」
「ガラケーだけはちゃんと持っとけよー」
「了解っす」
「じゃあなー」
オッサンはかったるそうな足取りでプレハブ小屋を出て行った。
「……」
このプレハブにひとり、って新鮮つーか、なんか嫌だな。
オッサンはずっとひとりでここにいるんだよな、と思ったが、
「いや、前に誰かいたんだっけか……」
そいつも何かやらかしてこの部署に来たんだろうか。
じゃあ、あのオッサンは? なんでこの部署にずっといるんだ……?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます