桜の木の伝説
この桜の木の下で告白したら二人は永遠に結ばれる。そんな伝説があると友人の木村から聞いた。
だから僕は、その桜の木に僕の意中の女性である竹中さんを呼びだして告白したんだ。
「好きです。付き合って下さい。」
「はい。喜んで。」
やった。やっぱりあの噂は本当だったんだ。木村を信じて本当に良かった。
竹中さんにこの桜の木の伝説の事を黙っていた事は少しだけ悪い気もするけど、まぁハッピーエンドで終われば問題無いよね!
「それにしても、随分と告白するのが遅かったですね。」
「いや、やっぱり勇気が中々……ん?遅かったって、なんだか告白する事が分かってた様な言い回し…。」
「えぇ、そうね。もちろん分かってたわ。」
「だって、その噂私が流したんだもの。」
「え?」
「ずっと前からあなただけを見ていたの。もう絶対、逃がさないから。」
「あ、あれ?これ、ハッピーエンド…なのかな?」
その後、僕は彼女と永遠に一緒に結ばれる羽目になった。
木村は彼女から僕に桜の木の話を聞かせる様に協力していたらしい。
彼女の病的なまでの強引さはドMな僕の性癖にぶっ刺さり相性抜群のカップルとしてクラスメイト達に初めの内はドン引かれていたが、徐々に受け入れられていった。
そして僕達が卒業した後、僕と彼女の関係に脚色が加えられ相性抜群の熱愛カップルがこの木の下で生まれたなどの噂が学校中に流布され、あのなんでもない桜の木は伝説の木となった。伝説の内容はこうだ。
あの桜の木の下で告白されると二人は永遠に結ばれる。
嘘から出た真。
伝説なんてもには意外にそう言う風に作られるものなのかも知れない。
完!!!!!!!!!!!!!!!!
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