乱丁データ15
暇すぎる。好きな時に好きなだけ強制的に眠れる装置もあるが、何百年寝たところで何かが起きる訳でもないので意味が無い。一度だけ使ってみたが、それ自体が暇潰しになる訳でもなく要らない装置だった。
ボタンを押さない時間を飛ばしたところで何にもならない。無駄なことはせずボタンを押すのが一番だ。
極々稀に知的生命体...要するに宇宙人のいる星に着陸することがある。今もそうだ。
反応はそれぞれで攻撃する星、様子を見る星、対話を試みてくる星など様々だが、その全てが無駄だと伝える方法はない。惑星を若返らせる過程で、その星の生き物全てが死滅したようになってしまうこともあるが、私の意思で止められるものでもないし、逃げろと伝えることも出来ない。
まあ逃げる場所もないのだろうが。
大昔は多少心も痛んだが、なにせ人ではないのだ。
共感はしにくいし、人と接していない時間の方が圧倒的に長い今となっては何かを思うことの方が難しい。ヒャ......?ヒュ...ヒューマニズム?だったか。
もう名前すらも忘れかけだ。
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