第2話
「じぁあ、私の行きたいところ、まわっていい」
一か所じゃないのか・・・
まあ、いいや。
現世での思い出として、ひとつくらいいいものを、あの世へ持っていこう。
「まずは、ショッピング」
「お金ない」
「頭にウィンドウがつくよ。さあ、行こう」
女子高生は、僕の手をとる。
「私は、マリン。お兄さんは?」
「僕は・・・大和」
「かっこいい名前だね」
「たまに、言われる」
完全に名前負けしているが・・・
「マリンちゃんは、家は近くなの?」
「マリンちゃん?」
「えっ?」
やはり、馴れ馴れしかったか・・・
「マリンでいいよ。そのほうが、慣れてるし・・・」
「そう・・・」
よかったのか・・・
「大和さん、この近くには、ショッピングモールがあるんだよ」
「ウソだろ?人里離れた海を選んだのに」
「お兄さん、見なかったでしょ?」
「えっ?」
「駅の反対側は、かなり近代化されているんだよ」
反対側となると、駅に一回入らないといけない。
周れない事もないが、時間がかかる。
「付き合ってもらうんだから、入場券くらいは、私が出すよ」
「・・・どうも・・・」
女子高生である、マリンに奢られる。
少し、恥かしい・・・
「じゃあ、デートの間は兄妹にしておこうね」
「妹?」
「だめ?」
「いいけど・・・」
妹が欲しかったという願いは、今日叶った・・・
のか?
「じゃあ、行こう!お兄ちゃん」
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