あの日のあなた

 たとえ、生きていたとしても

 自分の中で、死んだことにしてる人


 君はいないかい?


 僕はいるよ

 すごく仲の良かった人


 あの日のあなたといるだけで、

 足が地面についてるかをいちいち気にするくらい

 高揚しすぎて不安になるくらい

 幸福だった



 でも、幸福だっただけ。

 僕の見てる世界とあなたの見てる世界は噛み合わなくて、噛み合わないことも知っていたのに、最後まで、重なることはなかった。



 勘違いだった

 僕はそれを受け入れられなくて、そっと、そっと

 心に嘘をついた。


 あの日のあなたは、あの瞬間に、永遠となった。

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