第64話 ケンタウリの森。
古の魔道王国。
その遺跡の中でもまだ最奥までは誰も行ったことがないというケンタウリ遺跡。
その遺跡のあるケンタウリの森。
北の大森林、と、呼ばれてるけど王都の北にあるからそう呼ばれているだけで地元の人はただ、「ケンタウリ」と、呼ぶ。
次の休日学校が休みの日に来ることになったわけだけど何故かコーラスとコルネリアが付いてきた。
二人とも、レイアが心配なんだって。
あれだけのチカラを見せつけたにもかかわらず怖がったりしないで居てくれたのは嬉しいけど、ね?
レイチェルと二人で勇者ノワールを訪ねて森まで行くって話だったんだけど、どうしてバレた?
「だいたいさ、僕らに内緒なんてつれないな。あの時の猫耳のことだってはぐらかして教えてくれないし」
「んー。でもさ、コーラス? 先生に口止めされちゃったからしょうがないんだよ? わたしだってどうしてこんな森へって思ってるんだからね?」
「私とコーラスは騎士ですからね。お姫様は守らなきゃなの」
「コルネリアもありがとね。まあ、先生も一緒だから大丈夫だとおもうんだけどね?」
「ほんとしょうがないなあ。ワタシそんな人数護りきれませんよ?」
「えー?」
「まあ、なんとかなるでしょ? いざとなったら、ね?」
「あー。先生いみしんなセリフ!」
まあ、ほんとしょうがない。
あたしがいるから大丈夫って言ってあげたいけどこの二人が居たら出られないじゃない。
森林の奥に行くのに歩いて行くなんてまるでピクニックだよね? そんなふうにも思うけど皆はそのまま歩いていく。
時々現れる小さい魔物を追い払い、先に進む。
まあそこまで危険ではないだろうとは思うけど、なにがあるかわからないしね。
あの魔が最近になってこちら側に来ているのだとしたら、こういう古代遺跡のあるところが一番危ない、かもだし。
何にしてもノワにまず会わなきゃ。
会って、あたしがここに居るよって、話してあげたい。
(うん。話してあげたいね。その時はまた身体使ってもいいからね?)
ありがとうね。レイア。
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