第42話 新作がいっぱい
……虫の季節ですね。
虫好き、ではありません。
きゃー! って叫んでも誰も助けてくれないんで、何なら逆に叫ばれて救助しなくっちゃいけないんで、黙って処理する年になっちゃっただけで、好き好んで遭遇したいわけじゃないんです。
それなのに、よく出るんですよ、我が家。
ひと月ちょい前だったか、次男が「ムカデが出た!!」って大騒ぎしました。
はっきり言ってやつの部屋ならムカデに限らずそれこそ何が出てもおかしくないんです。何せ片付けられないオトコですから。
そうは言っても、そのままにしておいていいワケはありません。
「バルサンするから、とっとと片付けぃ」
と申し渡しました。
やつは、特別な理由や取引材料がないと片付けないのです。
言われてようやく渋々と、すっごく雑ですが、とにかくバルサンできる程度(どんな程度かはご想像にお任せします)に片付けました。
で、バルサンしました。
降水確率低レベル予報の日に各々全員退去、2時間以上留守にします。
帰宅後、特にGの死体などは発見されませんでした。
ムカデの死体も出ませんでした。
バルサンはしましたけれど、バルサンには「ムカデに効く」とは書かれていません。なので仕方ない、ムカデ対策用品を比較検討しにドラッグストアに出向きました。
今回初めて超真剣に見たんですけど、色々と出てるんですね。外に撒く顆粒状のもの、G対策商品とよく似たホイホイ系、発見時の
その中で「お?」と思ったのが、ニオイで来ないようにする、と書かれた商品。新しい物のようです。天然由来成分で人体には影響なく、でも、ムカデは嫌がって逃げ出すニオイ、と書かれています。
どんなニオイか気になったのと、置くだけでいい、その手軽さに惹かれて、お試しで買ってみました。
箱を開けてみると、出てきたのは芳香剤のような容器。
で、肝心のニオイは……
ミント?
これが第一印象。
割といい感じのニオイで、アレ? と拍子抜け。
なんかもっとあざといというか、インパクトがあるニオイなのかな、って勝手に思ってたのです。だってムカデが逃げ出す、って凄く強そうな気がしませんか?
それがどちらかというと清涼感を感じるんだもの。意外でした。
でも、ムカデが逃げ出すニオイを嗅いで私も逃げ出したくなったら、私はムカデと同列になるのか、と気づいてホッとしました。少なくとも私はムカデとは嗜好が違う、とお墨付きを得たのですね。嗚呼、ヨカッタ。
実は私、化学物質系のニオイが割とダメでして。
洗濯洗剤とか柔軟剤とかハンドウォッシュとか、極力香りが強くないものを選びます。ファ◯リーズなんかも使わないし(家族が使いたがるので用意してありますが、誰かが使う時はその場から逃げ出します)、選択肢にある時はどんな商品でも必ず『無香料』を選びます。
それこそ私が食事中に近くで誰かが歯磨きしたとしたら、その歯磨き粉のニオイだけでもうイヤなんです。近くに来ないで! って言いたくなります。言いませんけど、でも、顔はしかめます。
そんなワケで、ムカデ用、安心して置くことができました。
その後、家の中で発見報告を受けていないので、とりあえず効果があったのかな、と一安心していたのですが。
先日、Amazonの配達通知が来ていたことに夜になって気付き、ポストを見に外に出たところ。
小さなムカデが一匹、ドアの外に。
見てしまったからには、嗚呼、こやつを生かしておく訳にはいかない。
ぼけっとしているムカデ(多分、まだコドモ)を即座に始末すると、家からトイレットペーパーを切って持ってきて、死体を包んでトイレに流しました。
その間、3分ほど。
あーあ。
ウルトラマン並みの仕事の早さに、我ながらため息が漏れました。
あ、お断りしておきますが、このため息は殺生をしてしまった無常感からです。自画自賛しているワケではありません。
そもそも殺しが上手くなりたくてなったワケではないですし。
これ以上殺生したくない私としては、芳香剤もどきと同時購入していたアリ・ムカデ用顆粒状薬剤を、オットに頼んで家の周りに撒いてもらいました。
こちらも初めて使う商品なので、これで出なくなるといいなあ、なんて淡い期待を胸に秘めつつ。そんなに簡単にはいかないだろうとも思ってるんですけどね。
で、G対策のバルサン。
1度使って2、3週間ほど空けてから、再度使用すると効果的、と言われています。これはGの卵が孵るサイクルに合わせてのことだとか。ムカデ用を見たついでにGの2回目用を買っておこうかとドラッグストアの棚をガン見していたら、あら、こちらにも知らなかった商品があるではありませんか。しかも「昨年バカ売れしたヒット商品♪」とのポップ付きです。どれどれ、と見てみると。
バルサンと同じような効果のあるワンプッシュスプレー式。
所要時間30分。
おお。なんてお手軽な!!
パッケージの説明書きをよく読んで、買いました。バルサンではなく、ワンプッシュスプレー式。バルサンよりよっぽど楽チンに思えたので。
またたく間に市民権を得た蚊退治用ワンプッシュスプレー式商品がありますが、こちらはあれのG版だと思ってもらえばいいのでしょうか。
蚊用のワンプッシュ、アレの出始め当初、「ホントに効いているのかしら?」と知り合いと話をしたことがあります。
だって、ワンプッシュしても、直接狙うスプレー式殺虫剤と違ってぽとりとその場で死ぬのを目撃できるワケじゃなし、どこかに落ちてたとしても蚊だと小さくってまず見つからないしで、手応えを感じられないでしょう?
それに対し知人は「アレは絶対に効いている」と太鼓判を押してくれました。
蚊がいる部屋で使ってみたところ、それまでしていた例のイヤな羽音が消え、当然のことながら被害に遭わずに済んだ、と。
実際、私も使ってみましたが、使うとたしかに被害に遭わないのでした。なので墜落現場は不明のままですが、敵機が墜落しているのは事実、と判定しました。
一度、信頼してしまうとこのワンプッシュ、二度と手放せません。なにせ押すだけお手軽、電気も水も不要、これといったニオイもありませんから。
そんなワケで、今では室内の蚊にはこれ一択です。
思えばここまで、長かった。
電気ベープマットの時代から、カートリッジ式やリキッドタイプ、乾電池式など、紆余曲折を経て辿り着いた、お手軽の最高峰。
そんな最高峰のG版があるのなら、試さずにはいられません。
ということで、G版ワンプッシュスプレー方式を近々、実行する予定です。
バルサン以上に、蚊用以上に心許ないと思うのですが、それでも蚊用でその有効性を認めている以上、G版でも同じ結果が得られると信じています。
あとは、ニオイがしなければ完璧。
バルサンって、いかにもイキモノに悪そうな独特のニオイ、感じませんか?
それがないといいな、と思っているのです。
あ、もちろんいいニオイでなくって構いません。できれば無臭の方がありがたいです。でも、ぜいたくは言いません。
Gとムカデの姿を見ないで過ごせる夏が欲しい。ただそれだけです。
切に願っています(薬に)。
そんなワケで、ワンプッシュ流行の波に1年も乗り遅れていた私からすると、知らない商品イコール新作扱いです。これがTSUTAYAのレンタルだったら「なんでこんなのが新作扱いなんだよ」と怒り出しますが、この場合は自分の商品リサーチ能力の無さを笑うだけです。いくら鈍臭くって目も悪くって抜けてるからって、たまには書棚ならぬ商品棚のチェックをして
おまけ♪
今年もまた、夏越の祓に行ってきました。
所用のため、頂いた
とにかく今年もこれで半分終了。早いですねー、びっくりです!
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