第22話 ここにあなたがいる限り


メルカリでマンガを買ったついでに、近頃通知が来ていなかったフォローユーザーさんのところを久しぶりに覗きに行ってみると。

全てのお品が消え、プロフィール欄に

「長年利用し、作って参りましたが…メルカリから卒業します。フォロワーの皆様、本当にありがとうございました」

とだけ残されていました。


びっくりしました。ショックでした。

この方、手作りのお品を売っていらしたのですが、一度家族のために購入したところ、とても良いお品だったので、次回は自分の分をと思ってフォローしていたのです。

購入時、きれいに梱包されたお品と共に丁寧な自筆のメッセージが添えられていて、それも心に残っていました。

こんなことになると知っていたらとっとと買っていたものを、と我ながら悔しくてなりません。

残された評価は、当然のように全て「良かった」。

メルカリを卒業された理由は分かりませんが、手がけられたお品同様、最後まで美しく丁寧なページでした。



少し前、いつも読んでいる方のコメント欄で、書かれなくなった方のことをやり取りされているのを見かけました。

うろ覚えなのですが、

「アカウントは残っているけれど、長いこと新作は出ず、他の方のを読んでいる気配もない。以前に書かれた作品だけが残っている様は、あたかも廃墟のようだ」

といった内容でした。

私も何度かそんな気配を感じるアカウントに出くわしたことがあります。

古い日にちが刻まれたご本人様の作品や他の方に贈られたレビューたち。

近況ノートも0、あっても同じく古い日付のままの時が止まったようなアカウント。

そういうアカウントから読ませて頂く時は、ふぅっ、と息を吹きかけて手で撫ぜてからページをめくり。

読み終わると「ありがとう」と心の中で呟いてから、そうっと静かに書棚に戻す。

気持ちだけはそんな風にしています。



ご自身が読んで気に入った作品を紹介している方のエッセイから、貼ってあったリンクを辿ったところ「お探しのページは見つかりませんでした」と表示されたことも何回かありました。

こういう時は、どんな方だったのか、どんな作品を書かれていたか、どんな方とお付き合いしてらしたのか……何も分からずじまいです。


この前は、長くカクヨムにいらっしゃる方が、盟友に「早く帰ってこい」と呼びかけた古い作品を読みました。

今ではお友達の方も戻ってきていらっしゃるようでしたが、何というか、その当時の切々たる想いが今でも熱く伝わってくる作品でした。




やめられた方、お休みする方、その他、皆さんそれぞれの理由があってのことだと思います。

それをどうこう言えることではないし、言うつもりもありません。

今の所、やめる予定はありませんが、私だってこの先、例えば家庭の事情などで今のようなかかわり方ができなくなることもあるかもしれません。


でも。

そうなったとしても。


廃墟にはしたくないなあ、と。


お付き合いさせて頂いている方たちが書き続けている限り、ぽつぽつと読むだけでもここに顔を出し続けたい。

きちんと書けなくなったとしても、たまにぽそっとひとりごとを呟いたり、ノートに遊びに行かせてもらったり。

末永く一緒に遊んでもらいたいなあと思っています。


そんな訳で。

カクヨムを始めてから半年以上が過ぎた私の、

今日は皆様へのラブレターです。

柿慣れて、あ、間違えた、

書き慣れていないのでへたくそですが、

渡し慣れていないので照れ臭いのですが、

受け取ってもらえたら嬉しいです。



追伸、

メルカリのマイページは、カクヨムを始めてからはほぼ更新してないことは、まあ、改めて言うまでもないこととは思います。

ただ、買うだけはしているので(ほぼ本かマンガ限定)廃墟にはなりません。

その代わりと言ってはなんですが、家の中がモノで溢れて廃墟化してるとかなんとか。

ああ。もう師走も目前だというのに……、やれやれです。






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