エンディングフェイズ:シーン11「それでも私は」
GM:身体が崩壊し、膝をつく焔。あたりに静寂が満ちていく。
結塚焔:「あぁ…私は間違っていたのか? ここまでしても、お前達は"私"を憎みはしないのか?」
GM:彼女は零すようにそう言う。身体は徐々にひび割れ、消し炭へと変わっていく
香凜:後ろで静観を決め込んでいた舞香に助け起こされながら、相も変わらず愛想のない顔で答える。
「何度も言ってるでしょ──あんたは晶センパイなんかじゃない。あなたはあなた。センパイの過去の残焔に過ぎない、ただの焔よ」
双眸の奥に二つの色を宿しながら、その視線でひび割れた少女を見やる。
舞香:香凜を支える舞香は、彼女に対して同情のような視線を向ける。
「結局、あなたは失敗作──いや、"生まれぞこない"だった訳でしょう? 生まれてもいないやつに、憎むも何もないのよ。アンタは"私"というけれど、あなた自身には怨嗟以外何もない。まさしく、ただの"焔"よ」
結塚焔:「私は私…か。立ち止まってしまった私に、憎まれる価値などあるはずもないな」
GM:晴れていく黒い雲。その隙間からは星空が覗いていた。
彼女はそれを眩しそうに見上げる
昴:「……足元ばっかみてると、嫌になんだろ。傷つけたくない。失いたくない。どうせ失うなら持たない方がいい。俺たちみたいなバケモンは、ずっと普通の連中から目をそらして生きてくのがお似合いだって。確かに俺も、そう思ってた。だけど、そんなのは無理だ。どこまでいったって、一人で生きてくのは無理なんだ、きっと。俺は……俺たちは、
能力を解除して人の姿に戻ります
GM:星空を見上げたまま、黙って聞いているかな
腕が崩れ落ち、中から蒼く光る結晶が姿を覗かせる
羽衣:「晶ちゃんが晶ちゃんであるように、焔……ちゃんも、焔ちゃんだから」
ちょっと呼びにくそうに、でも、初めてちゃんと名前を呼んで。
「きっとね、それも、1つの在り方だと、思うよ。そして、わたしはそれを、憎んだりはしない……し、多分、できないと思う」
困ったように、でも、優しく笑いかけます。
GM:焔はゆっくりとキミ達の方に顔を向ける
一行:「私達は貴女を見ておりますよ。貴女が行ったことに怒りを感じていますし、あるいは憎んでもいるでしょう。他ならない"結塚焔"貴女を。貴女も、晶さんも難儀でしたな。しかしそれもこれで一段落というところでしょうか」
燃え落ちる焔にゆっくりと近づいて
「一人でよくここまで頑張りましたな、"結塚焔"。私は私の部下やこの街を焼いた貴女を決して許さないでしょう」
そう言いつつもその手は優しく彼女の頭を撫でる
結塚焔:「…理解出来ないな。お前達は本当に解らない。だから素晴らしいと感じた。だから愛してしまった。だから…何故私はそこに居られないのかと…思ってしまった。…だがもう、苦痛は感じない。暖かい。あぁ、とても暖かいよ」
GM:焔は満足そうに微笑む。
結塚焔:「"私"…いや、妹を頼む。厄介事の見本市の様な人間だが、お前達なら大丈夫だろう。…私も、もう大丈夫だ」
GM:その言葉を最後に彼女は跡形もなく崩れ落ち、後には小さな黒い結晶の欠片が残る。
それと入れ替わるように、いつの間にかキミ達の傍に結塚晶が傷だらけで倒れていた。
昴:「晶……!」駆け寄るズェ
羽衣:「晶ちゃん!」先輩に続いてだっしゅ
香凜:二人で焔の顛末を看取ってから、静かに駆け寄る人たちを見てるかな
昴:「……晶ァ! おい! 何寝てんだよお前! もう全部終わったんだろ!? 目覚ませよ、なぁ!」
と取り乱した様子で肩を揺さぶってます
羽衣:晶ちゃんの手を握って、香凜ちゃんの方を、向いて。
「わたし、友達が死んじゃうところを、2度も見たくない……」ヘアピンを触りながら、少し俯きます
一行:無言で香凛さんの背を少し押そうか
香凜:2人の取り乱す様子を見て、支部長に背中を押されながら、少しだけ背後の──破壊された街に、視線を落とす。
舞香:そんな香凜の様子を横目に見ていた舞香が、ゆっくりと口を開く。
「……もう、なにも──」
香凜:「──なにも、奪わせやしない」
そっと街から視線を外し、既に息のない晶の下へと歩いていく。
彼女が一歩踏み出すごとに、胸の石が淡く輝いていく。
「──退いてください」2人に向かって、静かに、穏やかに告げるかな
一行:その後ろについていくよ
昴:「……どうするつもりだ」流石に聞くよ
羽衣:「なに、するの……?」
香凜:「私の……」そっと晶の隣に跪き
「みんなの……」蒼い輝きが淡く灯った右手で、晶の右手をそっと握る
「……せんぱいの、大事なものを」赤と蒼の輝きが共鳴するように、光を増していき
「……取り返してきます」その言葉と共に、ふたつの光が混ざり合い、まばゆい光となって2人を包み込んでいく
GM:光りに包まれながら、彼女はゆっくりと目を開く。
結塚晶:「…何を。何をしている…香凜? やめろ…私はそんなこと望んでいない…。おい、羽衣…止めさせろ! 支部長も昴先輩も何を見ている…! このままではコイツは死ぬかもしれないんだぞ!」
GM:晶は涙を流し懇願する。
羽衣:「え……香凜、ちゃん、大丈夫なの……!?」
晶ちゃんの言葉にはさすがに動揺しちゃいます
昴:「……ッ」
一瞬晶の言葉に動揺しますが、結局何もできずに固まってしまいますかね
結塚晶:「もういい…もう十分だ。私は十分幸せだった。だからやめてくれ…そんなことをさせるためにお前の命を救った訳じゃない。あれは…私が勝手にやったことだ」
止めどなく溢れ出る涙。それを拭うことなく晶は呟く。
香凜:「……バカなこと言ってるんじゃないですよ。私が、センパイなんかのために、命投げ出す訳ないでしょう。……これはせんぱいのため——いえ、私のためですよ。私は……まぁ、腐ってもFHなので……そうありたいと思ったことはないですけど。でも結局、身勝手なところはあいつらとさして変わらないんですよ。だから私は、ずっと自分のエゴのために、笑って、泣いて、戦って、繋いできたんです。きっと今までも、今も、これからも、自分のエゴのためにたくさんの人を見捨てますよ。それでも私は、自分のために生きるって決めたんです。そんな私が、採算のない賭けに出るわけないでしょう?」
相も変わらず、生意気な笑顔を浮かべながら、晶の手をそっと自分の胸の石に導く。
「あなたが幸せだったかなんてどうでもいいんですよ。これからも、私が幸せに生きるために──寝ぼけたこと言ってないで、大人しく起きてくださいよ!」
一気にエネルギーを流し込んで、"引き戻す"
結塚晶:「お前も…相当なバカだよ。香凜」
GM:観念したように目を閉じる晶。辺りが蒼く柔らかな光に包まれ、香凜の体から力が失われていく。
香凜:香凜の体が、次第に光の粒子となって崩れていく。
舞香:そんな様子を冷静に見守りながら、舞香は安心させるように羽衣の肩に手を置く
一行:「これが現状最善の"プラン"だそうで。何、今回は私がいるのです。死なせなどするものですか」
羽衣:でも、と、舞香ちゃんに顔を向けますが、支部長が動いたのを見て、見守ります
一行:作り出すは"魔女の霊薬"。
蘇生の概念を溶かし込んだ"不死の盃(ネクタール)"
崩れていく光の粒子を巻き戻すように、彼女達の"結晶"を結びつけるように、彼女たちの身体を形作っていく
白藤ミード:「綺麗です。…とても」
GM:ミードの呟きの後、光は次第に弱まり消えていく。
やがて香凜の賢者の石から光が消えた頃、目の前には傷ひとつない結塚晶の姿と満身創痍の朱崎香凜の姿があった。
結塚晶:「私達は本当に…バカだな」
GM:晶はゆっくりと立ち上がり、眩しいものを見るような目で香凜を見つめる。
結塚晶:「でも…ありがとう」
香凜:「……金輪際、バカの面倒なんか見ませんからね」
そういって、見つめ返しますかね
結塚晶:「バカの面倒は見ない…か。そろそろ、自分の面倒くらいは見られるようになったと思ったんだがな?」
GM:煽りますかね
香凜:脛蹴ります
GM:我慢します
一行:「……ふぅ、まぁ二人とも元気そうで何よりです」
年相応に疲れた顔をした支部長
羽衣:「香凜ちゃん、晶ちゃん……!」
涙があふれて。でも、そんないつもの様子に、よかった、って言いながら、2人を見てます
昴:「……どいつもこいつも……」口元を固く結んで
「勝手にすっきりしちまいやがって……馬鹿ばっかりか、チクショウ……」
首を振って背中向けて右腕で目元擦ってます
結塚晶:「皆…その。すまなかった。謝って済むものではないが、また…勝手な事をした。いや、違う。そうじゃないな…ありがとう。焔を救ってくれて、私を救ってくれて。まぁその…お互い少々乱暴な方法ではあったが」
GM:少し咳払いをして、全員の目を見る。
結塚晶:「…私はここにいる。街はめちゃくちゃで、やらなければいけないことは山積みだが。今はただ…お前達と共に居られることが嬉しい」
GM:彼女はそういって微笑む
結塚晶:「さて、帰……野宿…か」
一行:「"プランナー"がぼちぼち迎えを寄こしてくれると期待をしてはいるのですが」
オールメイド:「…」《神出鬼没》じゃあな!
昴:「冗談だろお前。こんなところで一日も寝られやしねえ──オイ! なんかいただろ!? 今絶対なんかいただろ!?」
舞香:「あーあ、誰かさんの偽物が全部燃やしちゃったせいでねぇ?」
結塚晶:「元気がいいな舞香。これからも頼りにしてるぞ?」にこにこ
舞香:「私も面倒みるつもりないからパスで」
そっけなく顔を背けながら香凜を担ぎ上げるかな。
香凜:「ちょっと、私せんぱいに運んでもらうつもりだったんだけど」
舞香:「あの子は箸以上の重いもの持てそうにないじゃない」
香凜:「確かに」
昴:「舞香よぉ、流石に重いだろ。俺が変わ──」と口走るので
香凜:両目に色違いの槍が一本ずつ刺さりますね
羽衣:「わたし、お箸以上のものも持てるけど……って先輩……!?」
昴:「ッぎゃああああああ!!」そのまま顔を押さえてぶっ倒れます
ちゃっかり《勝機の一声》を使う晶。ちゃっかり《剣聖の手》を使う香凜。
昴が《リザレクト》しつつ……。
昴:「なぜ……」
GM:じゃあ晶は昴を担ぎ上げるかな
結塚晶:「軽いなぁ…昴先輩は。軽い軽い」
一行:「昴君は乙女心の勉強をしないとですなぁ」
白藤ミード:「全くです」ため息
羽衣:「この様子、前もあったなぁ……」って苦笑してますかね
舞香:「まーた騒々しい日々に逆戻り、か」
香凜:「そのためにやってきた私に荷担したんだから、諦めなさいよ」しばらくぶりの満面の笑みを浮かべますかぁ
GM:平穏が戻ったとは言えないが、戦いは終わった。
帰る場所がなくなっても居場所までは無くならない。
晶の顔にもう陰りはなく、ただ満足そうな笑みが浮かんでいた。
一行:足元から一つ小さな黒い石を拾って
「さて、それでは帰りましょうか。やらねばならないことは山積みですからな」
とゆっくり歩いて帰る。
GM:では全体エンディング終了!だ
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