ミドルフェイズ:シーン4「煉獄の都」
GM:外に出たキミ達の目の前にはモニターで見たものと同じ、熱気や焦げ臭さの分より一層凄惨な光景が広がっていた。
進めば進む程ジャームと人々の遺体や崩れ落ちた建物が目につく。
昴:顔をしかめてあたりを見回していますね
香凜:何かを思い出すように顔をしかめながらも、羽衣ちゃんの袖を引きながら度々飛び出してくる雑魚をあしらってようかな
羽衣:袖引いてもらってるから、多分そのまま香凜ちゃんに縋るようにしてるんだろうなぁと、思います
一行:生存者を探しつつも、進んでいきましょう。多分いない
GM:ではそれらを眺めながら、<意志>難易度6で判定を…
判定は全員成功。
GM:では全員気が付きます。
進むたび、散らばる死体に異形と化したジャームのものが多くなっている。
そしてそのジャームの遺体を道標にするように青みがかった水晶のドームが建てられていた。
羽衣:「水、晶?」
一行:「あれは……」
昴:「晶、か?」
香凜:「……多分」
羽衣:「──あそこに、いるの?」
GM:ドームは目の前の道を進むほど増えていっていますね
ドームの中には生存者が閉じ込められており、丁寧にオーヴァードと非オーヴァードで隔離されています。クラスメイトや知り合いもいるかもしれません。
香凜:意識はあるんですかねこれ
GM:怪我人には応急処置が施された痕跡もあったりなかったり。
意識はある人も居ますね。
一行:ほむ 開けられそう?
GM:壊せますが、中に居たほうが安全に思えます。
会話は可能ですが、全員混乱したり憔悴しきっているので有用な情報は得られないでしょう
昴:「少なくともこいつらが生身で出歩くよりはここにいた方がまだマシそうだな」
香凜:「でも、どうして……センパイはあいつに奪われたんじゃ」
一行:「さて不明ですが……しかし、彼らも連れて歩くわけにはいきませんな」
昴:「このザマじゃあ何かしらあっても保証できないからな……」
一行:とりあえず"プランナー"には伝えておこう。後で余裕があったら回収してくれ
GM:それはやってくれますね。施設内に空きはあるので。
羽衣:「はい、とりあえずは、このままにしておいた方がよさそうですね」
GM:ではその辺りで。
遠くで今まさに新たなドームが作り出されているのが見えます。
昴:「次はあっちか」支部長に視線をやって指示を仰ぐぜ
羽衣:「──っ」急に香凜ちゃんから手を放して、何も言わずに駆け出します
昴:「あ、おい! 羽衣ちゃ──」
止めようとして手伸ばすも一瞬逡巡する。それから支部長を一瞥だけして
一行:では頷きだけ返そう
昴:「ああもう……待て!」
それは視界に入れながったが、即座に自分も飛び出すかな
香凜:少し寂しそうな顔をしながらも、支部長と一緒に追いかけますね
GM:では二人は駆け出していく。その先には見覚えのある人影がある。
それは青みがかった長髪の少女、結塚晶だった。
羽衣:背中向けてたりするんでしょうか
GM:彼女は背を向けてますね
羽衣:b
「あき──」ら、ちゃん、って言おうとして、足が止まります。なんとなく、怖くて。
昴:「──晶ァ!」追いついて叫ぶぜェ
GM:では名を呼ばれ彼女はゆっくりと振り返る。その目からは光が失われていた。
一行:このへんで二人に追いつこう
香凜:「……やっぱり」と追いついてボソリ
結塚晶:「…お前達、か。出口ならあそこの壁が一番薄い。お前達の力なら壊せるだろう」
GM:そういって揺らめく炎の壁を指差す。
結塚晶:「さっさと逃げろ」
GM:彼女は冷たく言い放つ
羽衣:「……晶ちゃん、は、どうするの?」
結塚晶:「…お前にはもう関係ないことだ」
羽衣:「わたし……わたしは……関係なくなんて……」
昴:「関係ない、だと?」ギリ、と歯を噛み締めます
「いきなりご挨拶だな晶……羽衣ちゃんやカリンが、どんな気持ちでここまできたと思ってる!?」
結塚晶:「…わからないか。私はもう、お前達の仲間ではない。街を焼いたのは"私"だ。"私"はこのまま全てを焼き尽くす。生きているのなら、何処にでもいけばいい」淡々と
昴:「ふざけてんのか……? お前にこんなことができるわけがねえ! こんなのは、まるで──……」最後まで紡げず舌打ちします
結塚晶:「信じようが信じまいが現実は変わらない。お前達には今までの借りもある。死にたくなければさっさと逃げろ」背を向ける
昴:「……ああ、そうかよ! いずれにせよここで長話する義理はないんだ」
彼女が背を向けたのに追いついて肩を掴む
「せいぜい勝手に喚いてろ。俺は引きずって連れて帰るだけだ」
GM:では肩に触れた昴は気が付きます。晶が少し震えている事に。
昴:「……晶……お前……」
GM:昴の手を振り払いますね
昴:彼女の震えに気づいて、でもなんと声をかけていいかわからずに、力なく払われます
GM:心の内はわかりませんが、本心でないことだけはわかりますね
昴:「お前……それでいいのかよ。何が起こってんのかもわかんねえし、お前がなんで震えてんのかも、そりゃ、わかんないけどさ! いいのかよ、本当に。こんなので、こんな、終わり方でよ……!」最後は縋っている様にさえ聞こえる
結塚晶:「終わり方を選べるなどと思い上がった願いは持っていない。今度こそさよならだ」顔は見せない
羽衣:「なん、で、」後から歩み寄って
「いっしょに、いこう? さよならなんて、そんな、」
結塚晶:「近づくなッ!」
GM:彼女は声を荒げる
結塚晶:「もう…いい。もういいんだ」
羽衣:荒らげた声にびくりとして
「わたしは、よくないよ……」でも、それ以上足が動かせません
GM:晶は沈黙します
香凜:じゃあ、二人が消沈したのを見て「……ひとつ。あいつは——」
そこで一度言葉を飲み込んでから「……舞香は、どこにいるんですか」
結塚晶:「…答えた所で、もう会うこともないだろう。…二度と会わないことを願っている」
GM:晶はそういって足元から透き通った水晶に変化していく。
一行:「晶さん。……私たちは待って、いや、迎えに行きますからな」
GM:目は合わせず、しかし支部長の足元あたりに視線をやり、そのまま砕け散って消えてしまう。後には生存者の収容されたドームだけが残された
晶の指し示した方向にある炎の壁は演出で破壊可能とします。
壊せばシーンが進みUGNの救援が望める…とだけ
昴:晶が羽衣ちゃんに向かって声を荒げた時、思わず激昂しそうになったことだけは覚えている
ただ、その後に続いた言葉の、余りの力の無さに、拳は行く先を失った。
いや、振るっていたとて、届きはしなかっただろうが
今はただ、奥歯がぎしりと嫌な音を立てるのを、聞いているほかなかった
羽衣:関係ない。仲間じゃない。──近づくな。
砕け散った欠片が突き刺さるような、そんな感覚。
わたしには、なにもできないの? 今は、それだけ。
香凜:意気消沈してる二人を後ろから眺めてから、支部長にうなずいて炎の壁に向かおうかな
一行:「えぇ、お願いします。香凛さん」
香凜:では炎の壁の前に立って、目を閉じて構えを取る。
力をためながら、試しに胸元の石に意識を集中させてみる。
力は確かにそこに遺っている。
しかし、その中身が——"大事な物"が抜け落ちたような感覚がする。
その事実に心を乱されながらも、錬成した槍に力を集めていく。
胸元の石が仄かに光った瞬間、槍の生み出す螺旋の奔流が炎を捻じり穿つ
GM:炎の壁には大きな穴が開く その向こうからUGNエージェント達が姿を現す
それを率いていたのは、UGN日本支部長霧谷雄吾だった
というところでこのシーンは終了だ
ここで、GMからオリジナルのマスターシーンが。
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