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静かな闇に 遠吠えが聞こえた

馬が ぶるっとした

それから いったん静まって

また 馬がぶるっとした


少女から一つのぬくもりが消えた

辺り見ればおび戸惑とまどう少女たち

言葉にならない言葉を発する少女たち

檻に固くしがみつく少女たち


いるはずの 隣の子がいない

顔中そばかすのある女の子

何かと少女を気にかけてくれた

優しいお姉さんの 温もりがない


檻の中の異変に気が付いたのか

男たちが 騒ぎ出した

暫く経って 女の子が一人

檻の中に押し込まれた


星明りのもとで見たその少女は

髪はもじゃもじゃ 服は着崩れ

全身泥だらけで 引掻ひっかき傷が所々あり

そして 生臭なまくさにおいがした

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