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日が落ちて 馬の脚が止まるば

やがて 乱痴気騒らんちきさわぎがはじまる

歌を歌うもの 踊るもの

喧嘩けんかするもの


更に夜も深まれば

旅の疲れに眠るだろう

みんながみんな そうであればいいのに

少女たちは 祈るように夜を忍ぶ


篝火かがりびが 狼の群れを遠ざけるよう

そうしたすべが あったなら

しかし 少女たちには何もなく

あるのは ただ 祈りだけ


狼の遠吠でえさえも

近ければ近いほど

多ければ多いほど

少女たちには なぐさめであったかもしれない


特にその夜は 星が綺麗きれい

冷たさも緩く 風がそよぎ

揺さぶられるような冥暗めいあん

少女たちの肌が 青白くひかめいていた

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