第7話 居心地改善
スキルについて調べ終わったので、ついでにプロフィールも改めて確認。
自分のプロフィールを調べたいと願うと、さっき調べた魔法やスキルが一覧になって頭に浮かんでくる。
名前 レイ
年齢 16歳 性別 男
所属 最小の浮島
基礎属性 火 地
魔力 98/100
光魔法 LV3 0/1800
体力 80/100
算術 LV6 0/3600
刀術 LV3 0/900
大食い LV3 1/900
料理 LV4 0/1600
検索 LV1 15/100
念話 LV1 0/100
地図 LV1 0/100
記録 LV1 0/100
データストレージ LV1 0/100
時間感覚 レベルなし
プライバシー LV1 0/100
プロフィール レベルなし
錬金術 LV1 0/100
知らない項目は、”基礎属性”と”所属”かな。
多分”所属”は、今いる場所だよね。”最小の浮島”って、どんだけ小さいんだろう?
島の大きさに首を傾げつつ、早速”基礎属性”についても”検索”してみる。
どうやら、生まれつきの向き不向きみたいなもので、誰でも一つ~三つはもっているみたい。持っている属性の魔法やスキルが覚えやすいというだけみたいで、ちょっと安心。火と地の属性でも、水属性の魔法は覚えられるっぽい。
食料がなくても水があれば多少はしのげるはずだから、水を確保する手段としてあったほうが良さそうだし。
……へえ、生まれつき持っていない属性が後天的に身につく可能性もあるのか。
頻繁に、繰り返し使い続ければいいみたいだけど……
こう、繰り返し使うための元になる魔法がないのはどうすれば??
なんだか、コロンブスのたまごみたい。
とりあえず、今の所私が覚える可能性があるのは”火属性魔法”と”光属性魔法”ってことだね。”地属性”があっても、地に該当する魔法がないし。
「レイちゃん、寒くても育つ植物ってなんだろ?」
「え、ほうれん草とか大根?」
いつの間にか、アイラはメモを取り終えたらしい。
突然の質問に、パッと思い浮かぶ野菜の名前を返してから首を傾げる。
「なんで急にそんな質問が?」
「あたしのスキルで”ファーム”を使うと、種を作って植物を育てられるみたいなのよ。どうせなら、野菜を作るべきだと思ったんだけど……他にはない?」
なるほど。
冬場に安くなる野菜は寒くても育ちそうだよね。
そう考えて、パッと思い浮かぶものを上げていく。
「白菜や春菊、それからルッコラ。ネギとか小松菜にブロッコリーあたりかな」
意外と多いかも。個人的には育つのが早そうな葉物野菜を多めにお願いしたい。
あとは、ボリュームのある根菜類。
「――っていうか”検索”してみたら他にもあるかも」
そう言えば、と付け足したらアイラはハッとした顔をしてポンと手を打つ。
「お~、そう言えば! ありがと、調べてみる」
「収穫できるまでの期間とかも調べるといいかも。あと、ボリュームのあるやつ希望」
「おっけーおっけー!」
それはそうと、二つ返事で調べ物を再開しようとするアイラに一つお願いしなくちゃいけないことがある。
「アイラ、その前にさ――」
「うん?」
「寒くて仕方ないので、敷物敷いて、くっついて調べ物しない?」
「全面的に同意します!」
アイラからは無事に同意を得られたので、穴の中を多少は過ごしやすい状態に整えることに。
まずは、持っていた服を着られるだけ着るところから。
「私服は長袖指定で助かったわよね」
「山の中だと、意外と夏でも冷えるらしいし――でも、薄手のばっかりだなぁ」
昼間は学校指定のジャージで活動するんだけど、夜は私服で過ごしていいことになっていた。だから、着替えには長袖も用意してあって、お陰で重ね着に使える。
着ている枚数を増やしただけで、だいぶ寒さが凌げそうだ。
この上に、レインポンチョを着たら、思っていたよりもずっとあったかい。
なんでもっと早く、こうするのを思いつかなかったんだろう??
あ、軍手を付けた上にゴム手袋で保温性が更にアップだね。着替えが終わったら、地面にブルーシートを敷いてエアークッションを座布団代わりにする。
足にはアイラがバスの中で使っていたひざ掛けを掛けた上から、レジャーシートを乗せて完了!
なんの対処もしていなかったときと比べて、居心地が雲泥の差だ。
持ってきて良かった、ブルーシート!
そして、エアークッションとレインポンチョ!
百均様に感謝を!!
ところで、さっきプロフィールを確認した時に、変な表示があって、内心、気が気じゃない。
具体的には性別。
私、幼稚舎からずーっとエスカレーター式の女子校に通ってたんですよ?
性別の欄が、『男』になってるんだけど……しかも、ビクビクしながら股間を触ってみたら、なんか変なものがあるんだよ!?
やだ、どうしよう。気持ち悪いものが生えてるの!!
ちょん切ったら、きっと痛いよね?
痛いのはやだけど、コレがあるのも、すごく嫌。アイラに相談もできないし……どうしよう……
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