第5話(暗い)

仔竜が自分にレッテルを貼った頃。

周りも仔竜にレッテルを貼りました。


変な仔、ちょっと変わった仔、おかしな仔。

幼い仔らの言葉遊びは日増しに助長の一途。

周りも仔竜らの行いを止める者はおりませんでした。

当然です、遊びの一環なのだから。

成竜が出て行く必要はない。

そう思っていたのでしょう。


親竜も気のせいと跳ね除けました。

強く育ってほしいと、思ったのかもしれません。


ですが、仔竜はより強く思うのでした。

ああ、要らないから構ってくれないのか。


仔竜は捻くれて考えるようになったのです。


その後、暫く。

仔竜は学び舎でも、親竜にもその想いを抱えたまま生きていきました。


ねぇ、「    」、

私はあなたの仔として産まれてよかったのでしょうか?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る