きっとどんな業種でも大なり小なりある問題。その中でも自分の信じるものを貫くことの大切さを改めて実感しました。一気に一話を読み切りました。普段は割とシリアスな物語、SFやファンタジー系の物語しかピンとこないのですが、日常生活で起こりえる要素で構成された特に日常離れしているわけではない設定でも、扱うテーマや作者の技術、想いによってここまで魅力的な作品になるのだと、分かりました。
有名写真家の弟子としての現実に翻弄され、悩みながらも自分の信じる「いい写真」を貫いた主人公。彼の信念が報われた瞬間に感動しました。読後この「些細な風景」というタイトルを眺めて、なにか温かく優しい感情が沸き上がり、少し涙腺が緩みました。心に残る素敵な作品です。