6歳で……

「……Gかな? ……ちょうど……3桁」


 3桁、3桁ね。僕の場合は日本人基準の黄金比率を誇ってるから良いけど……。


「飛燕、ドンマイ!」

「わ、私だって生理前にはCカップ……」


 はい、通常時はBカップ確定と! 知ってたけど。

 それに、CとGは文字の形は似てるけどアンダートップで12cm以上違うからね?


「ねぇ、李凛。いつからそんなに大きくなったの? 因みにだけど、ブラはいつから着けた?」


 飛燕、それ聞く? 自ら地雷を踏み抜く気なの?


「……小学校……に入ってすぐかな? 初めて買った……ブラが70のBだった」

「ぷぷぷ……。今の飛燕と同じだね! 飛燕、ドンマイ! 因みに僕は70のDだね」

「知ってるわよ。私が買いに行ったんだから」





 よくよく話しを聞くとこの子はまだ17歳と判明した。幼い頃は中国の人外魔境に所属していたが、その能力が全く伸びなかった為に途中解雇となり、現在はただの一般人らしい。

 そして、中国では行方不明になっている飛燕を探して日本にやって来て、単独で飛燕の居場所を見つけ出し、今こうして此処に居るのだが……。


「ずっと……あたしは張先生に……恋してる……と思ってた。……でも、それは……尊敬……と憧れだとわかった。……ホントの……恋は……全く違った。あたしは……それを……知ってしまった。

 ……マグマのど真ん中……、コンクリート詰めで……海底放置……、考えただけで…………はっ! 今一瞬気を失っていました。

 仁美様、どうか……あたしの……一生を貰……って下さい」

「謹んでご遠慮させて頂きます」

「はぅっ! ご返事までその様な……、子宮が……キュンキュン……して……。愛を……感じ……ます」

「一切愛を込めてないから! 僕はそんな鬼畜残虐嗜好のドSじゃないからね! 

 それに僕には飛燕が居るから。飛燕も絶対に譲らないよ」


 僕は飛燕の横に移動して抱き締めた。


「何の話し? 私も仲間に入れてくれない?」


 シャワーを浴びに行っていた洋子さんが身体にバスタオルを1枚巻いただけの姿で部屋に戻ってきた。


「因みに私はだし巻きにはおろしと醤油派よ」

「……明太マヨ」


 そんな話ししてないし! ってか、李凛食い付き早すぎ!


「ん~、だし醤油かな?」

「そんな話ししてなかったよね? 僕は山葵だけど」

「「渋!」」

「……あたしも……次からそう……する」


 不意に洋子さんはキッチンに向かった。冷蔵庫の開く音と閉まる音が続けて聞こえるとレンジを使っている音が聞こえてきた。


 ──ピピポパポピピピピ♪


 未だにここのレンジの音には慣れないな。物凄く気が抜ける……。


「と、いうわけで実食しましょ! だし醤油とおろし醤油は普通だから明太マヨと山葵です~」


 何故すぐにだし巻きが出てくるの? 缶チューハイも用意されてるし。


「確信犯か! でも、李凛は駄目でしょ」

「……中国飲酒規制……無い」

「嘘付け! 昔はそうだったけど、今は18歳以上でしょ。それに此処は日本だから20歳まで飲んではいけません」


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