心理テスト
「くぅ……ん……はぁはぁ……んぁぁぁ」
無理! 止められない。目茶苦茶気持ちいい……。
今はまだ自分で胸を軽く揉んで乳首を触っているだけ……。
僕は童貞だったわけではない。女性の何処が感じるところか知っているつもりだ。当然の個人差もあれば僕が抱いてきた女性が演技していた可能性もあるが、そう対して場所に変わりは無いだろう。
しかも今回は自分の身体なのだからこれからじっくりと調べれば良いだけだ。
「仁美、風呂場の声って良く響くのよ。部屋まで貴女の喘ぎ声が聞こえてたわよ。
それに1人でしなくてもこの後、私がやってあげるから早く上がって来なさい」
うわぁぁぁ、目茶苦茶ハズい! これ死ねるかも……。
……ん、仁美って僕の事? 脱衣所には白いタオル地のガウンだけが置いてあった。
それに袖を通して脱衣所から出ると洋子さんは壁に凭れて、両腕を組んでいた。
「あっ、さっきも呼んだけど貴女の名前が決まったわよ。藤野仁美、奴隷になった藤野香織の姉になったみたいよ。
一緒に住むには便利でしょ? 自分の名前、ちゃんと覚えておいてね。
それと、此処は特別病棟の地下1階。今日は私達以外は入ってこれないから心配しないで」
「それって……、明日からは誰か来るような言い方ですよね?」
「そうね、明日から香織が此処に来るようになってるわ。今日から1ヶ月間、仁美には女性としての心構え、仕草や言葉遣いを覚えてもらうわ」
言われてみればそりゃそうだ、って感じだな。男って、ちょっとした女性の仕草に心惹かれたりするもんな。
けど、……心構えって何だろう?
洋子さんは此処の管理者みたいだ。どれも同じドアなのに何気にドアを開けて部屋に入っていく。
部屋の中に入ると病院らしからぬ光景がそこにはあった。だだっ広い空間にはソファーセットに大型の壁掛テレビ、部屋の奥には木枠の大型ベッド。立っている位置からは見えにくいがキッチンらしき空間もあった。
「此処がメインになる部屋ね。キッチン付きのホテルだと思ってもらったら良いかしら?
此処で1ヶ月間、仁美には完全な女性へと変貌してもらうから、ね?」
ん~、最後の疑問系とウインクの意味がいまいち解らないが……。
「あの~、佐原さん……」
「洋子でいいわよ。これから1ヶ月、この部屋で一緒に過ごすのだからフランクに行きましょう」
「わかりました……」
「わかってないわね! どうして敬語なのかしら?」
どうしてって、洋子さんが途轍もなく美人だからですよ! と声にして言えない自分がもどかしい。
「わ、わかったよ、これで良いんだろ」
「ん、敬語じゃ無くなったのはOKなんだけど……、その言葉遣いは要指導になるわね。まぁ、その為の1ヶ月なんですけどね。
お腹空いたでしょ? 軽いもの作るから、ちょっと待っててね」
ふとテーブルの見るとタバコとジッポが置いてあった。僕のだ。
「……コーヒーの匂いだ。先にコーヒー貰えるかな」
「はいはい、砂糖は幾つ?」
「2つ、フレッシュ無しで! それと此処ってタバコ吸って良いのか?」
「良いわよ、私も吸うし。そこに仁美のタバコ置いてあったでしょ。はい、コーヒー」
洋子さんの服装はニットのワンピースでボティコンシャス型、色はベージュ。
初めてあった時は白いブラウスに茶色のタイトスカートだったっけ?
暫くして、洋子さんはサンドイッチを持ってきた。僕が手に取ったのは茹で卵を潰したのを挟んである極普通のタマゴサンドだった。
カラシの効いたマヨネーズが塗ってあったのだろう。僕好みの味だ。
「美味しい……」
「お口に合ったのね、良かったわ。食べながらで良いから聞いてくれるかな? 簡単な心理テストよ」
昔、流行ったよな。無人島に行くなら何を持っていくとか? ちょうど口に中にサンドイッチを放り込んだところだったので頷いておく。
「返事は纏めて聞くから質問を最後まで聞いてね。
貴女は今、凄くエッチな気分です。隣にいるのは誰ですか?
貴女はその人と2人きりで部屋にいます。その人もエッチな気分になっているみたいです。貴女はその人を襲いましたか? それともその人に襲われましたか?
エッチな事が終わって貴女とその人はベッドの上にいます。貴女とその人は何をしていますか?」
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