第11話 一泊移住 ~2日目~

『フェセナ……。フェセナ……。』

「ぅ……。アオ……?」

「動けそう?」

「うん、大丈夫。」


 フェセナはゆっくりと体を起こし、身支度を始める。


「トリプルからだからフェセナ、1番目よ。」

「嘘~。」

「コートは?」

「大会とかこういうのだけはここに置いていく。失くしたくない物……?」

「どうしたの?」

「今、変な声しなかった?」

「してないわよ?」




「遅い。」

「ごめん。」

「今日はコート脱いでるんだ~♪」

「じゃあ移動「皆。」

「きゅ、急にどうしたんだい?」

「……何か、嫌な予感がする。皆、“死なないで”。」

「えっ……?」

「大袈裟だな。ただの競技「笑い事じゃない、冗談じゃない!!さっきから断片的に何か流れてくるんだ……。“血に染まった私と、魔力不足で倒れる人々……。そしてそれを守る為に皆が戦う未来”が……。」

「未来予知。金銀天龍族だけが使える特殊能力だ。」

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