応援コメント

あとがき~リドル解説~」への応援コメント

  • 煙草の使い方がうまいですね。

    昔は煙草を勧めるほど親しい関係。
    そして、秋人は煙草をやめている。もう、美冬の知っている秋人ではないんですね。
    少なくとも美冬は、その年月を想起せざるを得ないと思います。

    とはいえ、あえて読者が色々と解釈できる余地を残しておくスタイルで、恐らく私と他の方の受け取り方は違うんでしょう。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    タバコの描写はかなり力を入れたポイントでしたので、そう言って頂けるとありがたいです。
    タバコが嫌われるご時世もあって、最近のタバコの描写は少しづつ趣向を変えていかないと、読み手さんによっては嫌悪感が先走る可能性があるので難しいです( ;∀;)
    僕も過去にタバコを吸っていて、今は辞めているので喫煙者、禁煙者、両方の視点を持てたのは幸いでした(笑)

    >あえて読者が色々と解釈できる余地を残しておくスタイルで、恐らく私と他の方の受け取り方は違うんでしょう。

    このお言葉、本当に嬉しいです!
    読んで頂いてありがとうございました!


  • 編集済

    なるほど。

    小説にはこういう楽しみ方もあるのだなと感慨いたしました。
    そしてプロフィールを見て納得。

    そちら方向のフェチさんだったのですね。

    気になった点を少々。

    薬缶って漢字はあまり使わないのでここで違和感を覚えました。
    これ、リドル関係ないですよね。

    次、美冬のセリフが地の文になっている点。
    読めば声に出しているのだと分かりますが、一人称での独白(声に出さない)と混同しそうで違和感ありました。

    見出しを見れば一目瞭然なんですけど、1話と2話の時系列が逆なんですよね。
    私、最初は気が付かなかった訳ですがww

    これ、必要あるの?という疑問。
    昨夜の出来事を暗示する描写が盛り込まれているようですが。
    はて……。

    昨夜、もっと大それた事があったのなら大いに盛り上がりそうなのですが。
    例えば、美冬が秋人を殺してしまったとかね。

    ああ、個人の感想ですのでお気になさらずに。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます。
    しっかり読み込んで頂けて本当に嬉しいです!

    ご指摘の”薬缶”ですがおっしゃる通りリドルとは無関係です。全体的に硬質な文体で描いた作品でしたので漢字にしましたが、”薬缶”、”やかん”、”ヤカン”どれが一番しっくりくるのか何度か書き直していたので、見透かされたようなご指摘を受けて驚きました。
    読み直してみると、カタカナの方が良かったかも、と思えました。

    美冬のセリフが地の文になっている点ですが、これはアメリカの作家チャック・パラニューク氏が用いる手法を参考にしました。
    一人称小説において、語り手の独白とセリフの混同を故意に引き起こさせる事で、語り手の心ここにあらずな状態、心の不安定さに繋げていきます。

    そして美冬のセリフが地の文なのは、時系列が逆になっている事とも少し関係があります。
    一話目の朝に関しては、昨夜の出来事による心の動揺が残っていて、それがセリフに現れています。
    その後、踏切の音から想起される昨晩の記憶……

    と言う流れから始まる二話目は、単純に昨夜のお話と捉えても良いですが、朝の雪かき後に思い出した昨夜の出来事(白昼夢)、として読む事もできます。
    二話目のタイトルが『昨夜の”追憶”』となっている理由です。
    仮に”追憶”であるなら、二話目は美冬が自身の記憶を思い出しているので、リアルな世界ではなく美冬の記憶の世界、という捉え方が可能になります。
    その場合、美冬の発した言葉は、むしろ心の声である趣が強くなるのでセリフに括弧がありません。
    そして、朝→昨夜の流れがむしろ時系列通り、と言う流れになります。


    さて、暗黒星雲さまの違和感に対して、さっきからハッキリとした答えを提示できないでいるわけですが、これにも理由があります。
    今回の企画、同一のプロットから複数の物語が作られる……に対する僕なりの隠れたメッセージでもありまして、今作は『一つの作品で、読み手ごとに違う印象を与える』を隠れたテーマにしていました。
    答えの無い謎かけである、リドルの仕組みにこだわったのもその為です。
    なので、今作の捉え方に答えはなく、読んで頂けた方に委ねる部分が多い設計になっております。

    今作では暗黒星雲様に幾つか違和感を与えることができたようですが、その先に引っ張っていく事ができなかったのは僕の修行不足が大きいと思われます。
    なので、この度のご指摘はかなり有難い物でした。

    本当に読んで頂いてありがとうございました!

  • リドルのヒントをぼやけさせることで、ひとつの書き方で複数のエンディングを構築することができます。
    うまくいくと嬉しいですし、想定外のエンディングを構築されるとそれもまた嬉しいですよね。

    とても参考になりました。
    あと、僕はココアは濃いめが好きです。
    ありがとうございました。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!
    仰る通り、読み手の数だけエンディングが分岐するマルチエンディングをリドルストーリー的な技法を使って試みたのが今作の胆です。
    想定外のエンディングをコメントで頂いた時などとても楽しいのですが、ぎざさんのように作品の仕組みについて気づいてくれた方のコメントもまた嬉しかったりします。
    こだわりの料理の隠し味を言い当てられた時のような――

    あ、ちなみに僕もココアは濃い味です(笑)

  • 思考の途中で『――』を入れる事で終わらせる描写が印象に残りましたが、美冬視点の話というのを考えると、実際に人と話したり何かを考えたりする時って、こんな感じで次の話に移ることが多いですよね。
    もしもここで中断しなかったらどう続いていたかも、色々想像させられます。

    驚くのは、あとがきで説明のあったリドルの数々。気になったものもあればスルーしたものもありますが、普通に読んだ場合、もちろん読み手の中で思い描く物語は一種類だけ。ですがこれを読んで改めて見返すと、同じ内容なのに、違うストーリーが展開されますね。
    意図的にこれだけの仕掛けを作ることができるとは、お見事です。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    >思考の途中で『――』を入れる事で終わらせる描写が印象に残りましたが、美冬視点の話というのを考えると、実際に人と話したり何かを考えたりする時って、こんな感じで次の話に移ることが多いですよね。

    仰る通り、人間の思考を出来るだけそのままに文章に起こして、明確には分からないんでけれど察することができる……そんな文章を目指しました。

    >気になったものもあればスルーしたものもありますが

    とありますが、書き手としてはスルーして頂いてもOKという気持ちで書いています(笑)
    最悪、一個も気づいてもらえなくても物語は成立しますので。
    その反面、無月兄さんのように深読みして、気づいて頂けたときなどは、めちゃくちゃ嬉しいです(笑)

    本当に読んで頂いてありがとうございました!

  • 美冬の台詞が地の文だったり、不意に文章が途切れたりするなんて、独特な書き方。
    だけどすらすら読めて、詳しい説明の無い部分は脳内でスッとイメージすることができました。

    こういう小説の書き方もあるのですね。
    読む人によって解釈が変わりそうなお話ですけど、想像力を掻き立てられて面白かったです(#^^#)

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    >美冬の台詞が地の文だったり、不意に文章が途切れたりする――

    この書き方は一人称小説における”自分”と”その他”をより明確に仕分けられないかと模索して、実験してみました。
    読みにくさがあるかなぁ、と思っていましたので、脳内で無事にイメージできたと言って頂けて良かったです。

    読んで頂いて本当にありがとうございました!


  • 編集済

    ああ、やっぱり読みすぎでした。
    美冬は女性ですね。
    一人称に叙述トリックが仕組んであるのかと思っちゃいました。お恥ずかしい限りです。
    でも面白かったです。
    檻が美冬を暗示してるのはわかりましたが、雪も暗示なんですね。なるほど。
    こういうのは始めて読みましたけどとても楽しめました。純粋に情景描写もお上手です。素晴らしい!

    作者からの返信

    深読みしながら読んで頂けて、作者としては本当に嬉しい限りです。

    美冬は女性でしたが、ゆうすけさんの仰る叙述トリックへとミスリードさせてしまったのは、美冬自身の描写が浅かったせいでもあります。
    コメント頂いた後、美冬が洗い物をしている描写を”マニュキュアを塗っている描写”にすればミスリードは防げたかもしれないし、物語にさらに含みを作れたのに! と気付かされました。
    まだまだ修行不足です(笑)

    そして檻が美冬の暗示だと気づいていましたか!?
    さすがです!
    本当に深くまで作品を読んで頂き、ありがとうございました!

  • 面白く読ませていただきました。
    特に「かえってきた」を平仮名か漢字にするか、の仕掛けは面白かったです。
    語尾を省くという手法も初めてみました。視線がそこに行きますね。

    企画趣旨ゆえ、読みが浅いながら気になった点を申し上げることをお許しください。
    指定のプロットでは「秋人が幼馴染」、という設定がありますが、お話の文の中にどこに隠されていたのか、見つけられなくて……工夫を凝らされているようなので、細やかな言葉の中にあるのを見落としてしまったのかも、と。疎遠になったのは「タバコを吸っていない」ことを美冬が知らなかった、という点にも出ているな、と思ったのですが。

    時系列を逆にし、翌日の雪の様子を描くのが作品世界へ引き込む鍵として働いているなぁと思いました。プロットを知りながら読むと、過ぎていく電車が秋人の乗るものと思わせるので。

    長々失礼いたしました。勉強になりました。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    ご指摘の「秋人が幼馴染」の要素についてですが、 読み返してみると書き込みが浅かったかもしれません。
    終盤の秋人のセリフ、
    「子供の頃、雪ってもっと近い存在だと思ってたんだけどね」
    の”雪”と言う言葉は美冬のメタファーで、ここに子供時代を匂わせました。
    ただ、これは隠し味的に匂わせる要素でしかないので、わかりにく過ぎました。反省です(;´∀`)

    ちなみに作中、秋人のセリフに出てくる”雪(転じて檻も)”は美冬の存在を示唆しています。
    詰まるところ、秋人は別れを告げに来た美冬に対して好意を持っていますので、「檻(美冬)が好き」だけれど離れていく、と言うのが物語の裏側です。


    それと前話でも、ご指摘いただいた”美冬のセリフを地の文に入れた”ところや、”文末を断絶させる表現”についてですが、一人称で描いた小説を、より生々しい一人称に近づけさせるには……と思い模索してみました。

    それにしても、すごく読み込んで頂けて嬉しい限りです!
    読んで頂き本当にありがとうございました!