第40話 原付二種でゴトイチ!(五島福江島一周記)6
ホテルの名前はGOTO TSUBAKI HOTEL。
港の見える場所にあります。
とりあえず、シャワーはなしで顔だけ洗って夕食へ出かけることに。まさに顔を洗って出直してこいってやつね。
さて、フロントでオススメのお店を聞いて外へ出ると、もう日が暮れてしまっている。明るかったらフェリーターミナル(ホテルから歩いてすぐ)を散策したり、常灯鼻を見たりしようと思ってたけど、明日のお楽しみに。
ホテルから歩いて、あちこち行くも、どの店も閉まっている。
とほほ、と思いながらブラブラと商店街を行くと、美味しそうな焼き肉のお店が。でも食べたいのは魚やったんで、通り過ぎる。
夕食難民になりつつあるのを自覚しながら、空いてそうな店を探すも、並んでいたりでブラブラ続行。
途中、何度か作業つなぎを着た男の子がSSバイクを乗っているのを目撃。
アレは何してるんや?と刮目して眺めるも、調整しているだけにしか見えない。まあ、私の愛車はクロスカブだし、中免持ってないし、気にするの止め、と意識の外へ追い出す。
さてさて。お腹は空いてるし、せっかくの旅行だし、コンビニ飯は嫌やな、とスマホで検索して何とかっていうホテルにあるらしい居酒屋を目指すことに。
ブラブラしながらお城見られたらいいなあ、と思うも、食料を求める心が溢れ出しすぎて居酒屋サーチ機能オンリーになってしまう。
ふと、商店街を外れてしまったところに暖簾を見つけた。
「あんなところに居酒屋あるよ?」
というわけで、腹を空かせた中年組はそこの暖簾をくぐることにする。
予約オンリーな雰囲気にも関わらず、小部屋に通してもらえて、やっと生ビールにありつけた。
注文を済ませると、ぼちぼちお料理が運ばれてくる。
まずはお造里盛り合わせ!これが一番楽しみにしてたやつ。魚が美味しい五島列島やし、ぜひぜひ魚を食べたかったんやわ〜。
期待したとおり、最高の美味しさ。いいねえ。
釣りが趣味の親父様に育てられた私は釣りたての魚を刺し身で頂く幸福を知っているので、そんじょそこらの刺し身では満足できない体になってしまったのだよ。
そんな私でも美味しいと思えるほど新鮮なお魚たち。
そしてお店自慢というお料理も頂いてみることに。
ところが、食べ終わった頃に同じ品が運ばれてきた。
「?」
ポカンとお運びのお姉さんの顔を見る私達。
「それ、さっき持って来てくれはったやつやけど。他のテーブルのお客さんじゃない?」
そう言うとお姉さんは焦って大将へ確認へ行った。そして再び戻ってきて、無料で良いので食べて下さい、と。
有り難いけれども、あれこれ食べたので満腹になってしまったところ。
ごめんなさい、と遠慮して、その店を後にしました。
若かったらぺろりと食べられたのに、もう歳ですな。
ぶらぶらとホテルに帰って、潮でベタベタの体をシャワーで洗い流す。あとは荷物を整理して明日の計画を立てます。
明日は最終日。レンタルバイクを返して空港まで行くまでの間、目一杯楽しまないと!
タイムリミットが迫ります。
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