第7話 夢のはなし

 昔、飛ぶことに憧れて、パイロットになりたかったなあ、なんて思い出した今日この頃。

 人間じゃなく、貨物を運ぶのがいいなあ、なんて思って専門学校調べたりして。

 若かったねえ、私。


 コロナで旅行もままならないけど、飛行機、乗りたいね。

 お金もないけど、夢見る=妄想する、のが楽しいねんな。

 あそこ行きたい、と思って調べて、ぶらぶらするのを妄想して、ああ、楽しいって思うんがええのよね。もちろん、行って、その土地の空気を吸って、そこにいるって肌で感じるのも、ええんやけど。


 若い時は体力あったから、どこへ行ってもそれなりに楽しめたけど、今や体の心配やら、食事の心配やら、そりゃあ、もう、心配だらけで。

 おまけに普段出かけたくても仕事や家のことで出かけないから、すっかり出不精になって、久しぶりに外に出たりすると慣れなくてホームシックになるという登園拒否の幼稚園児のよう。

 家が一番って思うのを認めたくないんやけどぉ。


 そんなわけで、夢見るのが気楽で幸せやなあってはなしでした。


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