応援コメント

第532話 アルビオーネの報告」への応援コメント

  • つまり先生に懇願されたからという理由で、ルクレティアも大協定を堂々と破っちゃったということか。

    それを止める立場だったのに、聖女以外のために土精霊を遣わして、リュウイチの名を利用して水精霊をも使ったわけだから、もう言い訳のしようがないね。

    しかもセステルティウスに土精霊を自分都合で利用するなと掣肘されたばかりという事実も逃げ場をなくしてる。

    魔導具をもらう際の葛藤はなんだったのかと思わないでもないけど、登場人物がなし崩し的に次々と協定を破ってるところを見るに、近く大協定を持ち出してリュウイチを牽制出来なくなりそうだし、展開的にはそっちのほうが面白そう。

    作者からの返信

     コメントありがとうございます。

     当人たちの感覚で言うとまだ大協約には違反してないつもりなんですよ。
     大協約が禁止しているのは《レアル》の恩寵・・・リュウイチが持っているアイテムや、リュウイチが使う魔法、そしてリュウイチが齎す《レアル》の知識を独占することです。
     この点、アルビオーネは元々ヴァーチャリア世界で生まれた存在ですし《レアル》とは全く関係ありません。アルビオーネの力を利用することは大協約には全く抵触しません。
     ではそのアルビオーネを動かすためにリュウイチの威光を利用したのではないかということですが、誰かの名前を利用するというだけなら大協約では禁じているわけではありません。商品を売る時に「〇〇様御用達の・・・」とか「〇〇様に由来する・・・」というような宣伝をするのと同じだからです。この時の「〇〇様」が降臨者であっても不人気な人なら商品は売れないし、降臨者じゃなくても有名な人物であれば売れ行きが伸びたりもします。そもそも名前自体にヴァーチャリア世界には無い《レアル》特有の特別な効果があるなら別ですが、そういうわけではないので・・・

     あと魔導具ですが、ルクレティアは名目上は既に聖女という位置づけです。聖女(男の場合は聖配)は降臨者と一体の存在、あるいは降臨者の所有物として見做されます。大協約はヴァーチャリアの人間に対して規制をかけるものであり、降臨者自身が従わねばならない規制があるわけではありません。そもそも、強大な力を持つ降臨者を強制的に法に従わせるだけの能力を誰も持ち合わせていないので、そのような規制を設けても意味がないとされているからです。
     では降臨者と一体の存在となった聖女、降臨者の所有物となった奴隷たちはどう扱うか……その点が大協約では明確になっていません。彼らも大協約に従うべきなのか、それとも降臨者と結ばれた時点で大協約の規制の対象から外れたのかは誰にもわかっていないのです。大協約では全ての降臨者は《レアル》に帰還してもらうことになっていたので、帰還して貰えなかった場合のことは決めていませんでした。

     これがルクレティアたちがどんどん大協約を破っていってしまっている理由になっています。なし崩し的に大協約が破られていくのはこれからも続きますが、いずれ問題にもなっていく予定です。

     これからもどうぞよろしくお願いいたします。