1日1回の願いを....

かいけつ

第1話 Grim Reaper Play

俺は26歳サラリーマン。どこにでもいる社畜だ。




と言いたいところだが、俺には普通の人とは違うところがある。


それは





死神を飼っている。





死神とは言っても、寿命を吸われたりはしない。むしろ良いことをしてくれる。


それは、1日1個願いを叶えてくれるのだ。


しかし、願いを叶えてくれるとは言ったがなんでもとは言っていない。これがこの死神の厄介なところだ。



例えば「1億円欲しい!!」と願っても空から1億円が降ってくるわけも無い。超可愛い子と結婚したいとかも無理だ。



ま、こんな願いがオッケーならとっくに会社なんて辞めているけどな。



逆になんの願いならオッケーなのか?と疑問に思っただろう。


はっきりとした、願いの叶うか叶わないかの境界線は死神もよくわからないと言っている。



はっきり言って役立たずだ。



だが俺も10年間この死神と一緒にいる。そして毎日願いを叶えてもらっている。だからだいたい分かってはいる。それをまとめてみた。


①特定の人物の人生が大きく変動する願いは無理。

さっきも言ったように1億円とか


②「俺」だけが得する願いは叶いにくい。

俺にだけ可愛い子が集まるようにとか


③基本的に「善」の願いしか叶えてくれない。

例えば誰かを操って詐欺をするとか


④あとは死神のやる気次第

↑これが90%


こんな感じの条件で1日1回だけ願いを叶えてもらえる。


こんな扱いにくい死神と願いの条件だが、ぶっちゃけ死神のおかげで俺は毎日少し楽をして生きられる。


だから死神には感謝しているのだが、その死神が全く死神らしくないのだ。


例えるのなら中年のじじぃだ。


死神界で、どんなふうに生活してたのか不思議に思う。


ま、こんな死神と俺との生活は続く。















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