第19話「理科系の男」
新「いや〜、見つかっちゃったね〜」
新はステルス状態を解いて姿を見せた。
幹部A「子供!?」
慶子「お父さんから貰ったステルス迷彩面白かったね」
慶子も新に合わせるようにステルス状態を解いた。
幹部達が不思議そうに2人を見つめた。
岡「後は頼んだ、子供だからといって判断を誤らないように」
岡が幹部Aに近づき、肩を叩いてこう言うと部屋を後にした。
他の2人もステルスを解いた。
幹部A「なぜ子供のお前達がステルス迷彩なんて持っている?」
慶子「お父さんが工学博士で知り合いが試作したのを譲って貰ったらしいです」
幹部A「父の名は?」
慶子「
幹部A「{なるほど…あの「物作りの神様」と言われた一条工の娘なら合点がいく!}」
数十秒後、屈強な4人のスーツを着たセキュリティが到着した。
セキュリティA「子供!?なぜこんな所に!?」
セキュリティAがそう言った。
幹部A「セキュリティ!すぐにこの4人を取り調べにかけろ!」
セキュリティ4人「承知しました!」
セキュリティ4人が幹部Aに敬礼をした。
セキュリティA「ちょっとでも変な動きをすると痛い目を見せる。子供だからといって容赦しない。大人しく着いてこい。」
◆◆◆
幹部Aとセキュリティ達に連れられ、4人は個室に入れられた。
理科系の男「おやおや〜、珍しいお客さんですね〜」
いかにもオタク風な白衣を着た男が座っていた。
新「{信者にもいろんな人がいるんだな…}」
幹部A「今から何点が質問する、イエスがノーですぐ答えろ!」
理科系の男「嘘はつかない方がいいよ〜、オイラはインクベーティストで嘘を見抜けるからね〜」
清十郎「{嘘を見抜ける
幹部A「私は時間がないんだ、面倒だからお前!質問に答えろ!」
幹部Aは達也を指名した。
達也「お、おう」
達也が前へ出た。
幹部A「お前らはルートゥス教の信者もしくは二世か?」
達也「いいえ!」
柿谷「嘘はついてないみたいだね〜」
幹部A「じゃあ次だ、お前らは誰かの指示や命令で来たのか?」
達也「いいえ!」
柿谷「これも本当の事を言ってますね〜、自分らの意思でここに来てるな〜」
新達4人の緊張は続いている。
幹部A「最後の質問だ…」
そういうと飯室の顔が豹変した。
幹部A「お前ら、今日俺達が話してた事理解できたか?」
圧倒的な緊張が部屋中を覆った。
新、清十郎、慶子の3人は息を飲んだ。
慶子「{明らかに最後の質問だけ声のトーンが違った!やはりこの人たちはコレオを使って…!}」
達也「いや、全然理解できなかったっ!」
達也は自身満々で答えた。
柿谷「うふふふふ、本当にこの子は何も理解できなかったみたいだね」
新・清十郎・慶子「{コイツがアホでよかった〜}」
3人がほっと息をついた。
幹部A「そうか、今日はもう帰っていいぞ。神の御加護をあらん事を」
◆◆◆
ルートゥス教本部から解放された4人は帰路に立った。
清十郎「今日のはまじでやばかったな…」
達也「何がやばかったんだ?」
清十郎「まずは奴らの計画だ!奴らはコラオという致死性の高い猛毒を大量製造しようとしている。あそこにいた人が「ジャホンだけじゃなく世界が」とか言ってたから、全人類を殺せるくらいの量を製造するのかもしれない…」
達也「コラオって猛毒だったのか!?」
清十郎「次にやばいのが組織力だ!例えば今日いた4人のセキュリティは恐らく全員訓練されたインクベーティストだ!他にも嘘を見抜けるインクベーティストもいた。今日見たのは組織のほんの一部だかかなり層が厚い!」
達也「確かにあのセキュリティはインクベーティストだと思った!」
清十郎「最後にやばいのは資金力だ!確か5兆円とか言ってたな。俺達が持っているのは資金は新の持ってる18億。俺たちの1000倍以上の資金力を持っている事になる!」
達也「また新が万馬券買えば良くない?」
新「すまない、競馬の結果はこの前のジャホンダービーしか覚えてないんだ…」
清十郎「競馬ってのは沢山お金を賭ければ賭けるほど倍率が低くなるんだ、10億も賭けると万馬券が万馬券じゃなくなるから競馬ではどちらにせよ無理だ。」
達也「よくわかんねぇけど、無理って事はわかったぜ!」
慶子「私も清十郎の意見と同じで今は組織力、資金力、情報量、全てにおいて足りていない。それらを補強してからじゃないと命がいくらあっても足りない!」
新「わかった。今は足りないものを補強しよう!今の俺達ではルートゥス教の岡や西村組の犬童の足元にも及ばない。Xデーまではあと14年!みんな力を貸してくれてありがとう!」
達也「当たり前じゃねぇか!俺達4人でKSDFだっ!」
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