第3話

何となくその時は充実感があった。

女子と話せてるというような変な舞い上がりなのかな。



でも、話せる関係に満足しているのか付き合いたいとか思わずにいた時、上村さんに一目惚れをした。




「白羽、お前好きなやついる?」

「何だよ突然」

「もしかして、早々に付き合ってる?一緒に本読んだりしてるの知ってるし」


早々に、この単語に嫌気が差した。デビューみたいに捉えられているのか、と。


「やめろよ、違うし。可愛いと思う子いるから」



これを聞かれていたのか自分が無意識に避け始めたのか分からない。工東とも話すことはなくなり、女子と話すことはなくなった。



図書館で決めてしまった学校、部活もこれというのがなくて何も入らなかった。



幸い1年の頃って色んな行事とか授業が新鮮で、心をうめられていた気がした。




───切り替えよう、もったいない1年にはしたくない、と2年になった現在結論に至った。

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