第10話 公爵令嬢の言葉遣い

 「魔族の件について、もうわかった。後のことを私に任せて」

 「はい!シャローナ先生。では、失礼します」

 ダンジョンから帰る翌朝、シャローナ先生の研究室に来る。ダンジョンに起こる異変と魔族のことを先生に教えた。「魔核」も先生に渡した。それを使って、既に消えた魔族が今に蘇ることについて研究ようだ。私はあんまり気がない。あの程度の魔族なら、いくらでも手軽く始末できるよ!そして、目の前に別のことがあるもの。

 第一エリアのビルに入り、ホールに大勢の人が集まっている。何を見っているの?掲示板なの?

 

 「エステル!こっちよ!」

 「エステルさん!」

 人混みの中にルーナとフェインさんの声が聞こえた。ルーナがこっちに手を振っている。私は人混みに歩む。集まっている生徒たちが私を見て、真ん中の道を譲った。あれ、何?そして、彼らの目がどうして輝いているの?

 「ルーナ、フェインさん、おはよう!どうして彼らが変な目でわたくしを見るよ!?」

 「おはよう!これを見て!」

 ルーナが掲示板の上に指す。こう書いている。

 『第一回 ダンジョン パーティーポイントランキング

  第一位 エステル・フォン・マーレ、ルーナ・プレーナ、フェイン・イグネース

      880ポイント

  第二位 ルシャリー・グローリア・クオーレ、……

      382ポイント

  第三位 プラティリーア・シルワ、……

      360ポイント』

  

 これが変な目に見られる原因なの?デスナイトと高級スケルトンの討伐では、かなりのポイントを付けるようだ。でもよ、いきなり有名人になった。私の本願じゃないよ!普通の学園生活を送ってほしいの!

 「あなたたち、私たちに勝てったと思ったか!?あのデスナイトがないなら、私たちのポイントが多いよ!」

 面倒なことを考える時。女性の声が聞こえた。彼女は、確かにルシャリーさんのパーティーメンバーよね。負け嫌いかな?面倒なことがまた増えたよ!

 あぁぁ!ルーナもこの人と口喧嘩になったよ。これでどうすんのよ!

 

 「もういい!こんな無様な様子!醜い!」

 喧嘩を阻止するのは… ルシャリーさん!? 彼女雨が真っ白な騎士マントを被っている。パーティーメンバーを叱れている。良かったよ、事理に明るい人だ! 

 「申し訳ございません。パーティーメンバーがこんなに失礼なことをしました。ここで私は彼女に変わって、謝意を表します!」

 「いいえ!それほどの謝りは恐れ入ります。わたくしの友達も失礼なことをしました。ルーナ!きちんと謝ってくださいよ!」

 ルーナが不本意な謝りをした。まぁ、このまま終われば良かったね。しかし、さっきから、ルシャリーさんが変な目で私を見っている。気のせいかな?

 チャイムが鳴って、人混みが散る。私たちも教室に駆け付けった。しかし、さっきは本当に気のせいなの!?そして、ルシャリーさんについて、何か違和感があるようだ。

 …………


 やっと帰る時になった。一日中に、私たちのパーティーに入隊希望者が全然絶えない!もう!だから、有名人になることが嫌いよ!早く寮に帰り、猫を撫でたいよ!

 ルーナと二人に寮に入り、ワァイスが意外にホールに待っている。一体何か起こったの?

 「ただいま!ワァイス、どうして今日はここに待っていますか?」

 「おかえりなさい。エステル様、ルーナ様。実は、エステル様のお客様が来ています」


 ワァイスによると、30分前に、ある女子生徒が私に訪ねて来た。どう見ても貴族のご令嬢に見えないが。ちゃんとメードさんを連れていることから、ワァイスがあの人が貴族のご令嬢を判断した。今は私の部屋の客間に待っている。

 「それじゃ、ルーナ。わたくしはお客様が来るようだ。今日はここで、明日またね!」

 「うん!エステルまたね!」

 ルーナが自分の部屋に走って行く。どう見えてもご令嬢らしくないご令嬢なの?私も一人知ってるよ。でもよ、ルーナは場所によって、できる時はできる子だが。ルーナ以上なご令嬢なの?ちょっと興味が惹かれるよね。


 「お待たせしております。エステル・フォン・マーレ出ございます」

 ドアを開く。ルシャリーさんが客間に座っている。そして、猫の姿のシッヴァルツを太ももの上に置き、頭を撫でている。どうして彼女はここに?お客様のことはルシャリーさんなの!?それじゃ、ワァイスに言った貴族のご令嬢に見えないことは何よ?

 彼女が私の姿を見る。微笑んでいる顔が急に赤くなる。

 「申し訳ございません。私はここに待っている時、この可愛い子を見て、ついに… 本当に申し訳ございません」

 「気にしないでくださいませ。そして、ルシャリーさんはわたくしに何をございませんか?」

 「あぁぁ!実は、お願いすることがあります!」

 …………

 彼女によると、一週間後は彼女の誕生日パーティーである。子どもの時から、ずっと騎士団長の父の側に育てる。お嬢様の言葉遣いが全く分からない。来週の誕生日パーティーは国中の貴族たちはともかく、国王もお越しいただく。お嬢様の言葉遣いが出来ない彼女が、公爵家の面目を潰すことを恐れている。今朝、話し合い時に、私のぺらぺらなお嬢様言葉のことを気が付いた。よって、帰ったらすぐ私を探した。

 なるほど、それが今朝から、彼女に変な目で見られる原因よね。そして、その違和感、やっとわかった。それは、男の子っぽい言葉遣いよ!でもよ、いきなりに教えてと言われる。実は私も半人前だもの、本当にできるの?どうしょう!あぁぁ、ダメよ!彼女の目が、希望の光が閃いているよ!そうれじゃ、明日にルーナと相談しましょう。でも、彼女は本当に他の人に知らせたいの?一応、聞きましょう。

 「ルシャリーさん。話がわかりました。これについて、わたくし一人ができるかどうかがわかりません。よろしいなら、プレーナ男爵家のご令嬢、ルーナさんと一緒に相談して欲しいですが。いかがでしょうか?」

 「あの、私は大丈夫よ!では、ルーナさんのこと、お願いします」

 ここは「大丈夫よ」じゃないよ!「構いません」のよ!!これで、一週間で本当に間に合うの!?


 翌日、このことをルーナと相談した。私の思ったように、彼女もルシャリーさんを助けたいだ。それに、かなり熱心的ね。一体、どこからの自信のよう!!

 あっと一週間、本当に間に合うかな?頑張るしかないよ!

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