第5話 ともだち

 「そうですか。わかりました。このことについて、私たちに任せてください」

 「先生、ありがとうございます」


 私たち四人が教務室に来た後。ルシャリーさんは起こったことを先生たちに説明した。

 でもよ… フェインさんという弱気な子があれからずっと私の腕を繋いている。大変怯ええられたよね。

 でもよ、どうしてシャローナ先生も教務室にいるの!?あぁ!笑ってこっちに手を振るよ!

 

 「この学園では、身分を問わず。貴族も平民も区別しないで扱う。今回のことに気にしないでくれよ」

 へいい… シャローナ先生はためにまじめな話もできるよね。

 「はい、先生。あっ、ありがとうございます」

 「そう言えば、本当に驚いたよ。成績ベスト五人の中に、四人がここいるなんて…」

 

 四人なの?ルシャリーさんは首席、私は二位、ルーナは四位。それでは、思い出した。フェインさんが五位だよ!でもよ、これは偶然すぎるよね?

 そして、このままシャローナ先生にずっと話させると、帰られないよ!

 「あの、先生、もし用事がないなら、わたくしたち、帰させていただきませんでしょうか」

 「あぁ、それなら、大丈夫よ!では、あなたたち、入学おめでとう!」

 「ありがとうございます!」

 「では、失礼いたします」

 ようし!早く帰ろう、本当に疲れたよ!

 「あぁ、エステルさん。あなたに話がある。少し残ってください」

 「わたくしに?わかりました」

 

 「ええと、フェインさん。体はもう大丈夫かしら… わたくしの腕がちょっと…

 彼女はやっとこのことを気ついた。腕を放れる。頬が真っ赤になる。

 「あの… その… ごめんなさい!」

 「気にしないで、そのようなことが起こったもの、わたくしは大丈夫ですよ」

 「では、私たちはお先に失礼します」

 「エステルさん!またね!」

 

 彼女たちが帰る後、他の先生たちにも教務室から出た。残るのは私とシャローナ先生二人しかない。

 「王都はどう?」

 「正直に言うと、あんまり実感がないよ。わたくしは王都に来たばかりもの。でも、この学園に来たあと、あの時の決めることは、本当に正しいと思うよ」

 「ほほ~ 確かに、モテルよね~」

 

 私の顔が急に燃えるように赤くなる。

 「先生、冗談はやめてくださいよ!」

 「うふふ、ごめん。でも、あなたはそう言いなる、私も少し安心したよ。もう大丈夫よ、早く返して」

 「わかりました。では、失礼します」


 執務室から出で、もうこんな時間なの?幸い、先生に連れる時、精霊契約で起こったことをワァイスに教えた。

 でもよ!今日はなによ!合格でせっかくいい気分なのに!あのことのせいで悪くなったよ… 元々、今日はルーナに「友達になれるか」と聞きたいよ!!!あぁぁ…またチャンスを見つけましょう。

 建物から出る。学園の中にもう誰もいない。だによ!この孤独感よ!もうダメだ… 早く帰りたい…

 

 入口に近づく時。噴水の隣に人の後ろ姿を見た。緑色の髪… ルーナ!?

 私すぐ目に走る。

 「ルーナさん!!」

 彼女は後ろに振り返って、私に手を振る。

 「エステルさん!!」

 

 「ルーナさんは先に帰るというじゃないの?」

 「あぁ、それはね、私、ちょっと気が変わったよ。エステルさんを待つことに…」

 「うふふ~ 何よ、その理由!でも、ありがとうね。ルーナさん」

 「じゃ、帰りましょう~」

 ルーナが私の腕を繋ぐ。二人一緒に歩き。このような感じ、本当に久しぶりだよね。

 

 「あの… ルーナさん、わたくしと友達になれるの?」

 「いいよ~ そういえば、もう友達になったよね!エステルさんは本当に鈍感よね!」

 「えいい!そうなの!?」

 「そうよ~ それじゃ、友達になるため、これから『さん』で呼ぶなよ!エステル!」

 「あぁ!わかったよ!ルーナ」


 やっと、やっと、五年ぶりに友達を作ったよ!!!

 学園から出る。外は二台の馬車しかない。ワァイスがずっとここで待っている。

 「ワァイス、ただいま」

 「お帰りなさいませ。エステル様。この方は先日の…」

 「あぁ、改めて紹介します。ルーナ・プレーナ子爵令嬢です。そして、わたくしの友達ですよ」

 「初めまして、ルーナですよ。あなたはサンドをつくるメードさんですよね?」

 「あぁ… はい、私… です」

 ルーナと一緒なら、ワァイスさえ緊張するよね。ウフフ~

 

 「では、ルーナ、今日はここで、またね!」

 「うん!まだね!メードさん、次の時サンド食べたいね!」

 彼女が子爵家の馬車に走った。


 「エステル様。この方は本当に不思議よね」

 「そうでしょう?会ったばかりなのにすぐビックリしたよ…」

 「では、エステル様。帰りましょう」

 「あぁ、そういえば、シッヴァルツはどこに行くかしら?」

 「エロ猫は、用事があるため、すでに屋敷に戻りました」

 「そうかしら。それじゃ、帰りましょう!」


 馬車が屋敷の前に停まった。外は意外に誰もいない。おかしいよね。いつもなら、使用人たちがここに迎えるはず…

 ドアをあけ、屋敷にはいる。

 「合格おめでとうございます!エステル様!」

 セバスさん、シッヴァルツ、屋敷のメードたち、皆が私の合格を祝いするの?今日は本当にいい日よね!

 

 セバスさんが前に来る。私にお辞儀をする。

 「私は屋敷のすべての使用人を代表して、エステル様の合格に、おめでとうございます!」

 屋敷の皆の顔を見て、膝がガクガクしている。涙が溢れる。

 「皆さん、わたくしは来たばかりなのに… 皆さんがわたくしに対し、これほどに良くしてくれること… ありがとうございます!」

 「では、お嬢様の合格お祝い、始まる!ケーキを出してくれ!」

 メードたちが三段のケーキを出して、ゆっくりと切る。もう待ってならないよ!早く食べたいよ!お嬢様の行儀と美味しいケーキ… どうしょう…!

 『ミリア様、部屋の中にもう一個ケーキを準備します。今は我慢してください』

 ワァイスが精霊契約で知らせる!ワァイス大好き!!!

 

 祝いが終わる後、ワァイスとシッヴァルツ三人で部屋の中に、もう一度ケーキパーティーをした!もちろん、ケーキ食べ放題よ!!


 ――――――――――

 ほぼ同時に、フォオレ男爵邸。

 「こら!マリク、君は何をしたか?分からないか!」

 「親父、そんなことは大したことじゃないよ」

 「あれはクオーレ公爵家のご令嬢よ!我々はただ男爵家だ!あれはかなわない存在だ!お前、早く、公爵家に行け、謝りなさい!!」

 「チッ!面倒くさい!オレ、もう部屋に帰るぞ!!」

 「私の話はまだだ!こら…!!!」


 マリクが二階に上げ、自らの部屋に入った。

 「帰ったか?結構大騒ぎだな」

 「あぁ、大丈夫!計画に影響しないよ!」

 「ならいい… 我々の目的は国王と大神官を一網打尽だ!」

 「わかってる!時間はもう決めたのか?」

 「クオーレ公爵家のご令嬢の誕生日パーティーにやる!」

 「それはちょっといい!あの女にちょっと用事があるよ!アハハハ!!」

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