第二章 インカンタートル魔法学園

第1話 入学試験 ①

 エスシリア聖王国、エステリア大陸の南部に位置する。王都テンプルムに歴史豊かなインカンタートル魔法学園を建っている。ここで、数多くの魔法学者、魔法使いなどの人材を育った。今回の物語の舞台は、このインカンタートル魔法学園である。

 

 王都の貴族街に、伯爵家の馬車がある屋敷の前に停まっている。屋敷の使用人たちが外で迎える。御者の隣に座っている黒い髪の執事が馬車から降りて、ドアを開く。

 「エステル様。既に王都に着きました」

 「わかりました。ご苦労様ですわ」

 長い水色の髪の少女が馬車から降りる。そして、その少女に従っている白髪のメード。


 「長い旅、お疲れ様です。エステルお嬢様」

 「皆さん、ご苦労様ですよ。初めまして、エステル・フォン・マーレでございます

。これからよろしくお願いしますね」

 ある年寄りの執事服を着る人がお辞儀をする。

 「セバスと申します。この屋敷の執事でございます」

 「セバスさん、ご紹介します。こちらの二人は伯爵家の執事とメードです」

 「よろしくお願いします。メードのワァイスです」

 「よろしくお願いします。執事のシッヴァルツと申します」

 「こちらこそ、よろしくお願いします。では、エステル様、こちらどうぞ」

 「ありがとう。では、荷物をお願いします」

 「お嬢様の寝室は二階でございます。案内致します」

 

 「では、ここはお嬢様の寝室でございます。何かありましたら、お申し付けください」

 「あの、セバスさんが我がマーレ家に30年以上を勤めったよね」

 目前にする令嬢の問い、セバスは頬を噛む。

 「…はい、前代の旦那様の時からでございます」

 「セバスさんがおじいさまと同じ世代もの、わたくしと話す時、普通の言葉でいいですよ」

 

 セバスがもう一度目の前の令嬢を見る。胸に手を当てる。感激の気持ちが溢れる。

 「それは… わかりました。ありがとうございます」

 「こちらこそ、いろいろお願いしますね」

 「では、私は先に失礼します」

 

 セバスが部屋から出る。中には主従三人しかない。

 「あぁ~ 疲れちゃった… なんで馬車を乗らなければならないの!?」

 「ミリア様、お言葉遣い、ご注意ください」

 この五年間、魔法と剣術の修行ばかりもの。お姫様な教育が何も受けなかった… もう、すっかり村娘になるかも… ごめんなさい!お父様、お母様、ミリアは教養のない子になるよ… でも、10年間の王室教育のおかげで、ご令嬢にふさわしい言葉遣いはできるよ!

 

 「エロ猫、今はエステル様!」

 「そう、わたくしの身分はマーレ辺境伯の三女、エステル・フォン・マーレよ。ちゃんと憶えるよ」

 「はい、わかりました」

 「今日は疲れたよ。君たちが自分の部屋を戻ってもいいよ。わたくし、ちょっと休みたいの」

 「わかりました。では、エステル様。ごゆっくりください」

 

 二人が部屋から出る。私はベッドに横たわる。

 身分をバレないため、聖王国の国王、六英雄の一人、リチャードさんが私に別の身分を与える。マーレ辺境伯家のご令嬢だよ。髪の色は、偶然に見つかった聖と水の組合い魔法で染めった。この世界は髪を染めることがないもの。つまり、この伯爵令嬢の身分と違い髪色がある限り、絶対にバレないよ。

 明日はまだ魔法学園の入学試験がある。早く寝よう!


 ――――――――――

 翌日の朝、ワァイスが私の髪を梳かす。

 「エステル様、これはいかがでしょうか?」

 鏡に向かって、眉間にしわを寄せる。

 「またストレートヘアの?今日は魔法の実技試験があるもの!ポニテにやり直し…」

 「すみませんでした。今すぐ直します」

 

 エルレンの村で修行する前に、私はずっとツルツルなローグ系の髪型にしていた。動きやすいため、爽やかなポニーテールになった。もちろん、ローグ系の髪型もっとお嬢様っぽくが。今日は実績試験があるもの、ポニテでいいよ。

 「エステル様、これでいかがでしょうか?」

 鏡に向かって、うん、やはりポニーテールがいい。白と青の制服、そして青いスカートと白いニーソックス。うん!素敵な美少女だわ!

 

 「エステル様、そろそろ出発の時間です」

 「わかった、じゃ、行きますよ!」

 

 部屋から出って、セバスと使用人たちが廊下に立っている。

 「おはようございます!お嬢様!」

 「皆さん、おはようございます」

 

 階段を下りる。セバスが私に礼をする。

 「エステル様、馬車はすでに準備しました。今日の試験、頑張ってください!」

 「ありがとう。屋敷のことを任せますよ。セバスさん。では、行ってきます」

 

 伯爵邸から出って、シッヴァルツはすでに馬車の前に待っている。

 「エステル様、おはようございます。出発の準備を整えました」

 「おはよう。では、学園まで、お願いしますよ」

 

 馬車を乗る。インカンタートル魔法学園に向かって、走っている。

 ワァイスが赤いマントを持ち。

 「エステル様、前のマントはどうしますか?」

 「それかぁ… 剣を収納魔法で収めるが。このマントはねぇ… 結構好きだもの。赤色はちょっと…」

 そのマントはドワーフのフェロードさんで作った私のユニーク装備。装備者を持つ属性の魔法防御力が五倍になる。そして、デザインも好みだよ。しかし、白と青のスタイルと一緒なら、センスがおかしくないかしら? どうしょう… あっ、あった!

 

 「ワァイス。そのマントをちょうだい」

 マントを受け取り、膝の上に置く。

 「コロール転換チェンジブルー!」

 マントの色が深い青色になる。

 「エステル様、これは!?」

 ワァイスが口をポカンと開ける。目を輝かせる。

 (このようなワァイス、珍しいなぁ!)

 「あぁ、それは色を染める魔法だ。髪色を染めると同じだ」

 「エステル様、凄い。このような魔法、一度も聞いたことがなかった」

 

 ワァイスがそう言うのも無理もない。この魔法を創る時。測定アイテムで属性を確認した。何と水が20000超え、聖はすでに3000000超えた。私はもう化け物になったよ… そして、聖属性が高くなると、次々と生活用の魔法を創った。聖魔法は本当に不思議だよね…


 馬車のスピードがだんだんと緩やかになる。外からシッヴァルツの声が聞こえ出来た。

 「エステル様、間もなくインカンタートル魔法学園に着きました。ご準備してください」

 ワァイスの顔も無表情に戻った。うちの猫はね… でも、最近、二人きりの時、彼女が前より自分の気持ちを表す場合がますます増えた。

 「エステル様、シャローナ様の言う通り、ご注意ください」

 「あぁ、手加減のことだよね。わかったよ…」


 馬車が魔法学園の外に停まった。私はマントを被って、降りる。

 「では、お嬢様。ここから使用人を通りませんので、私たちはここでお嬢様の健闘を祈ります!」

 「エステル様、頑張ってください」


 急に風が起こる。水色の髪が風に靡いている。目の前の学園に見って、胸を突き出す。

 「わかりました。では、行きますよ!」


 キャンパスの中に、すでにたくさんの人が集まっている。

 「受験生の皆さん、庭中央の掲示板で自分の受験番号と受験会場を確認ください」

 スーツを着き、先生らしい男性が入り口で呼びました。

 「ええと、掲示板は… あそこ!」


 入り口の広場に綺麗な噴水がある。更なる前に、掲示板がある。

 掲示板に向かい、噴水の隣に通う時。

 「この彫像は…?」

 私は足を止める。噴水の中央に建っている。これは… ミネティリス様!?


 「これは、癒しの女神、ミネティリスさまですよ!」

 傍から細くて綺麗な声が聞こえ出来た。緑色の髪の少女が傍にいる。私の視線を気が付く。彼女は驚いた。

 「あぁ、ごめんなさい!私、ついに…」

 「いいえ、大丈夫ですよ。女神像の名前を教えること、ありがとう」

 「いいえ、大したことはありません。あわわ!自己紹介を忘れてた!私はルーナです。よろしくお願いします」

 「わたくしはエステルです。こちらこそ、よろしくお願いします」


 ルーナと挨拶のうちに、後ろから声が聞こえ出来た。

 「入学試験が間もなく開始します。受験生の皆さんは会場を確認した上、早く会場に移ってください!」


 「エステル!早く行かないと… タメよ!」

 彼女が私の手を引っ張って、掲示板に走った。

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