第12話 裏切り者

 「ここは…!?水…!?」

 ここに覚えがあるよ。5年前、公爵邸にメアリーと一緒に寝る時の夢だよ。どうしれ同じ夢を… そう、共通点がある。それは、心から感情込み、泣きました!「運命の女神の祝福」だ。つまり、ここは、「予知」の夢なの?

 そうすると、魔獣に襲われることはいつの日に起これる。しかし、いつかな。ここは何も見えない。あった、胸の大きさで確認しよ!また、ないなの…! がっかり…

 「あれは…?光!」

 水の表面にほんの少し光が映っている。すぐあそこに走った。水面で顔を映した。

 「うっ、嘘よね!これが… 今のわたくし!?」

 

 つまり、このピンチが近い未来に起これることよね。何よ、私の運命!?そう考え時、あの魔獣が来る。

 「ミリア、今回は落ち着ける!どんな恐怖も我慢するよ!現実の世界に、お母様が傍にいるよ!絶対に声を出さない…」

 魔獣が私に飛び出した。襲われる瞬間に、目を覚めた。

 

 「おはよう。ミリア」

 目の前に、微笑んでいるお母様だ。

 「おはようございます。お母様」

 「ミリアの寝顔、赤ちゃんと時と同じ、何も変わってないよ」

 「なっ、なにを… 恥ずかしいよ」

 「では、もうすぐ朝食の時間ですよ。起きましょう」

 「はい、お母様…」


 ――――――――――

 自分の寝室に戻る。私は「予知」について考え込んでいる。それは事実のこと、もう確信した。そのピンチについて、何の逃げる方法があるの?治癒魔法しか使えない私は、何の攻撃手段もないよ。治癒魔法!そうよね!

 私、すぐに治癒魔法の本を取り、開いた…

 「ええと、あぁ、これだ…!」

 

 「恐れ入ります。ミリア様、リリスです。入ってよろしいでしょうか」

 「リリスか、入っていいよ」

 リリスが部屋に入った。その顔、何か心当たりがあるそうだ。

 「リリス、何かありますか?」

 「あの、ミリア様、弟を救いること、ありがとうございました!」

 「えいいい!?突然で、何よ?弟で…?」

 

 「先日、兵士に務める弟が陛下と一緒に南の農園に行った。帰る時が魔獣に襲われ、致命傷をおう。その時、ミリア様の治癒魔法で命を救った」

 「あぁ、リリスの弟さんが兵士よね。無事でよかったね」

 

 リリスが急にひざまずいた。

 「ミリア様の恩を… この私… この一生のすべてを貴方に捧げます」

 「リリス、早く起きて… 急にこんな話で何よ…!感謝したいのはわたくしよ!」

 「ミリア様…?」

 「昔から、いつもお世話になります。ありがとうございました!これからもお願いします!」

 「ミリア様!このリリス、必ずあなたに…」

 リリスは私にとって、普通の使用人ではなく、一緒に笑って、過ごす姉のような人。既に家族と同じだと思うよ。


 ――――――――――

 一週間後、聖王国との交渉ができた。私は「聖女」として、エクスシア教に守れる。帝国に気付かなかったうちに、聖王国に行く。今日は出発の日。

 服を着替えて、お城に出た。後ろに振り返って、ここは私を育てた場所。ここで、お父様、お母様、お兄様、そしてメアリー… 皆と一緒の思いがある場所。

 

 「ミリア、もういいのか?」

 「はい、お父様」

 「ミハイル、前へ!」

 「はい、陛下」

 ある騎士の男がお父様の後ろから来る。あっ、前に執務室に会えたあの人。

 「彼はミハイルだ、今回の護衛任務を務める人だ。任せて、ミハイル!」

 ミハイルが私の前にお辞儀をする。

 「王国騎士団副団長、ミハイル・エレスと騎士団50名。王女を護衛します!」

 「面を上げてください。ありがとうございます。護衛をお願いします」

 「はい、我々の剣を、陛下に、王女様に捧げます!」

 

 「リリス、ミリアのこと、これからあなたに任せてください」

 「はい、王妃様、このリリス、必ずミリア様を守ります!」

 リリスは私のメードとして、聖王国に行く。リリスが一緒なら、寂しいことが少ないだろう。


 「では、お父様、お母様、お兄様。これからお体を大事にしてくださいませ。インスシュレター王国第一王女、ミリア・エリシス・インスシュレターが聖王国に行きます」

 「頑張って、あなたは私の自慢な娘だ!」

 「頑張ってくださいよ、ミリア!」

 「私は絶対約束を守ろう!ミリア!」

 

 馬車を乗る前に、私をも一度お城をみる。さよなら!私を育てる家!いつの日に、必ず帰るよ!そして、ごめんなさい。メアリー、次に会える日、きっとあなたに謝る!


 ――――――――――

 ほぼ同じ時に、エルレン村。

 「オイ!あのババまだ帰らないか!?」

 「ピストル様、今月はもう30回聞いたよ。シャローナ様が、まだ帰らないよ」

 あるフェアリーが面倒な顔で話した。

 そのフェアリーに対し、元王国将軍、タケヨシが焦て、怒りを込めるお声が叫んだ。

 「くっそー!あのババ、何か異世界に旅か!わしはもうここで、5年を待ってるぞ!!この間に、可愛い孫たち、どれほどに成長か、全部外した!この… ババ!」

 

 「悪口はね、人の後ろからだよ。この老い耄れ!!」

 突然、部屋の中にドアが現した。若い女性エルフがドアから出て行った。

 「シャローナ様、お帰り」

 「あぁぁ、ただいま。クリム。そして、何年ぶりですよね、タケヨシちゃん~」

 「こんな乙女な口ぶりで話すんな… お前、いくつか自覚ないか!?」

 「あら~ 私、まだまだ若いもん~ 」

 「このエルフのババ!まったく… あっ、シャローナ、実は頼みがある」

 「何かしら?」

 

 「わしの孫娘のことだ、実は…」

 「そのことも知っているわよ…」

 「なら、すぐにわしと一緒に王都に…」

 「それは、無理だよ」

 「なに!?」

 「あなたの孫娘はすでに王都から出したよ。リチャードの聖王国に行く途中だよ」

 「なに!?聖王国か、なら、一安心だ。やはり、ミリアは『聖女』か」

 「でもよ、その子の前に、間もなく危険なことが起こるよ。早く行かないと…」

 「なに!なんで先は話さない!?わしはすぐ行く、このババ…!」

 「いってらっしゃい~」

 

 タケヨシが部屋から出て、馬を乗せて、走り出た。

 「これで大丈夫ですか?シャローナ様」

 「あぁぁ、すべてはあの子の運命よ…」

 

 ――――――――――

 「お姫様、そろそろ国境から出ます。気をつけてください」

 「はい、わかりました。ありがとう、ミハイル」

 

 王都から出て、すでに三日目だ。もうすぐ国境を越え、聖王国に入る。これで、少し安心できるよね。ずっと帝国を見つけることを心配した。

 突然、外は大嵐が起き、空が曇りになった。

 「これは… これは一体…!?」

 「ミリア様、落ち着いてください。私は外に見ます」

 「リリス、わたくしも一緒に…」

 「しかし、ミリア様…」

 「大丈夫よ!騎士団の皆がいますよ」

 

 「何だ、この嵐…!あっ、あれが!」

 空から急にドラゴンが現した。そして、ドラゴンの上。女性がいる!!!間違いない、これは、5年前に、海に見たあのドラコン。これは一体…!?

 

 「王国騎士団の諸君、そして、ミリア王女様よ。ここで、お待ちしておりますよ」

 「お前は何者だ!?」

 ミハイルが大声で叫んだ。

 「ほぉー、わらはね、内・緒・よ。でも、一つ教えて、そしは… ここは諸君の墓地だよ!! バローサ、ドラコンブレスよ!!!」

 

 そのドラゴンの口から、赤い煙が出た。一瞬に何も見えなくなる。

 「これは…!」

 煙が消えた。騎士たちが全部倒した。残るのは、私とリリス、そしてミハイル三人しかない。

 「ほぉー、王女様の運がいいね。あの攻撃から生き出るなんて…」

 

 「あなたは、何を企んでいる!? 帝国の者ですよね?狙いのはわたくしよね?それなら、この二人に手を出してください」

 そう、今の状況で、できるだけ、リリスとミハイルの命を守るよ。

 

 「賢い王女様だね。その推測、半分正しいよ~」

 「半分…」

 「そうよ。わらは帝国の者だ。しかし、人質はいらねぇよ。あなたをここで、殺すよ!」

 「わたくしを殺す…!」

 「そうよ。コ・ロ・ス!アハハハハ!あっ、そして、あなたはもう一つ勘違いだ。それは、そのお二人はね…」

 私は後ろのリリスとミハイルを見る。一体…!?

 「やれ!!!ミハイル!」

 

 「ごめんよ!お姫様!俺の未来のために、死ね!!!」

 何!?ミハイルは裏切り者なの!?ミハイルが剣で私に向かえる。私は、ここで、死ぬ…?

 

 「ミリア様!!!」

 これは、血!血だ!リリスの血だ!! リリスが私を守って、体でミハイルの剣を受け止めた!

 「リリス、しっかりしてよ!リリス!」

 「ミリア様… 無事でよかった… は… 早く… 逃げ… て…」

 「リリス、死んじゃダメ!今すぐ治す!」

 

 「チッ、邪魔するメードだ!その治すチャンスがあげるものか!」

 ミハイルが私に向かって、走って来る。

 「早く、逃げでください!!!」

 リリスが最後の力で叫んだ。


 「ごめん… リリス。ごめんなさい!!!」

 私は立ち上がって、走って逃げ出す。

 

 「ほぉー、逃げたいかしら?ミハイル、これがお前のことよ!さっさと追え!」

 「言わなくても…!」

 

 私は必至に走る。しかし、前はもう断崖だんがいだ。

 「もう、逃げないのか?お姫様よ」

 「なぜ… なぜミハイルが…?」

 「なぜ… 知りたいか?じゃ、特別に慈悲で、あの世のお土産として、教えろう!それは、権力だ!お前を殺して、帝国から、権力を得る。金銀財宝、女もなぁ!ね!ゼルリーナ様!!!」

 

 突然、あのドラコンが口を張り、ミハイルを噛み殺した。

 「言ったはずよ、わらの名前を言うな!!!ゲス!!!」

 

 目の前に起こったことに驚愕きょうがくした。

 「な…なぜ、あなたたちは仲間じゃないの…!?」

 「はぁ!?こんなゲスは仲間だとう?ただの裏切り者だよね?そう、わらは裏切り者が必要だよ。でもよ、裏切り者が大嫌いだよ!」

 

 「なら、あなたがわたくしを殺すなのか?」

 「本当、賢いお姫様よね。残念、あなたは帝国の邪魔だよ!ここで死ね!」

 

 後ろの断崖だんがいを見る。リリスの話を思い出した。そう、決して死なせない!

 「確かに、わたくしは逃げることができないよ。しかし、絶対に殺されない!!」

 と言いながら。断崖の外に飛び出した。


 「はぁ?自殺?下は激流なの…?それなら、絶対に死ぬわ… じゃねぇええよ!バローサ、その下に、ドラコンバースト!!」

 ドラコンの口から炎の塊を出し、断崖だんがいの下に爆撃した。

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