第34話 血の証明

 ……30分後、月光の間廊下……



「真梛羅、孔醒、夏雅璃弥……。」

「全員、居るか?」


 唔天がジャケットに大量の血が付いた状態で襖を開けて廊下に出て、直ぐに閉める。


「その血は……!?」

「3人の血だ。今、中で治療してるが出傑が酷過ぎて追い付かない……。だから回復系統の能力とかが使える者は手伝ってほしい。」

「「「勿論!!」」」

「後、“A型”の者は居るか?」

「私と由優、河維斗、汐里がそうよ。」

「3人に“輸血”してやってくれないか……?」

「「「!!?」」」

「ちょ、ちょっと待って!!舞姫みたいな人間はとにかく、私達半人は“同じ種族”じゃないと駄目なんだよ!?下手したら私達の能力が移っちゃ「分かってる!!だが、形振り構ってられないんだ……。早くしないと3人が死ぬ。そんなの気にしてたら死んでしまう。」

「……。」

「……分かった。」

「A型“だけ”なのか?」

「あの3人は全員A型だ。しかも、兄妹だ。」

「「「なっ!?」」」

「ちょ、ちょっと待てよ!!煉叡が真梛羅は一人っ子だって「巡査、手を貸して下さい。」

「ああ、また後で報告する。じゃあな。」



 ……3時間後……



「皆……。」

「あれから3時間か……。」


 襖が大きく開き、炎轟が現れる。


「炎轟……。」

「舞姫と話し合った。3人の身体状態が安定するまで、俺達、軍が預かる。」

「……分かった。」


 真梛羅、孔醒、夏雅璃弥の3人は担架に乗せられ、玄関へ向かっていった。

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