山の犬、現世の竜
「彼岸花を家に持ち込んだ場合の俗信は、花の色と形状からの連想、全草有毒、主な群生地の一つである墓場や子供の遊びの内容が常と離れた情景を指すと、全部の合わせ技から来ているだろうね。
ただ、その数多い別名には異界を思わせる名前が多い。
たとえば、庭に植えると狐がやってくるという俗信があって、狐とつく別名が多い。
ヒガンバナ科の別種では
面白いのは、彼岸花の俗信に蛇絡みのものはほとんど見当たらないのに、蛇とつく別名も多いんだ。
時に、狐と蛇というと何を思うかな」
かなり唐突に振ってきました。
わくわくきらきらした視線が日差しのように
「そうですね……彼岸花の植えられる場所も含めて考えると、豊作や水ってところですかね。
狐は豊饒神であるお
蛇は古くからの水神ですし、稲穂を実らせる配偶者とされた
どちらも、彼岸花の植えられる
そして、信仰対象である、ということはつまり、それは尋常ならざるもの、まして豊穣であれば
「僕もこの似た名前がある件については、
ところで、ここまでで君はあの彼岸花と猫の話をどう思ってる?」
いきなりのヘアピンターンな気がします。
まあ、ここまでの話から考えれば、あの話の登場人物の仮定はできます。
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