第3話 私が…異世界のプリンセス!?
「何がどうなってるの…?」
私、天野川あずきは今見知らぬ世界、異世界に来てしまったようで…ついさっき私の周りの宝石全てが光り、今やっと治ったところ。
「何であんなことになったんだろう…」
宝石を触っただけなのに…。何がどうなっているのか整理できない。
「まさか…。そんな…。姉さん?」
声が聞こえた方向へ目をやるとそこには…私にそっくりな少年が立っていた。
「生きて…たのか?」
私を見てひどく驚いている様子だ。
「姉さん…姉さん!」
その少年が駆け寄ってきた。誰か分からない人から駆け寄られ、つい避けてしまった。
「?何で、避けるんだ…?」
私を姉さんと呼ぶ少年。彼はいったい誰なのだろうか。私に弟はいない。多分…。
「だって…知らない人に駆け寄られたら誰だって避けるでしょ?」
「知らない人、だって?姉さん、俺のこと覚えてないのか?」
?彼は私のことを知っている?…!まさか、私の“あの頃”を知っている?
「あなた、だれ?もしかして私の小さい頃を知ってる人?」
「俺はルミナス・アナタシア。この国の王子だ。知ってるも何も姉さん、アクア・アナタシアの弟なんだから当然だろ。」
アクア・アナタシア?聞いたこともない。私は…誰?
「私は天野川あずき。そんな名前じゃない。人違いじゃないんですか?」
「いや、そんなはずは無い。だってほら、そのペンダント。それは俺が姉さんの誕生日にプレゼントした物だ。それにその瞳、この国の王族の特徴である模様がある。」
と、言いながら鏡を渡された。見ると、私の瞳には特徴的な模様が出ていた。
「何でこんな模様が?!今までこんなことなかったのに!」
疑問がどんどんと膨らんでいく。私の中の仮説が確信に変わった。私が地球の人間じゃなくて、この世界の人間だという仮設。でも、そうなると私の家族は一体誰?
「とにかく詳しくはうちで話そう。」
そう言われて連れて行かれたのは大きなお城だった。
「ここがうち!?大きすぎでしょ!」
圧倒されるほどの大きさ。
「そりゃそうだろ。俺たちは王族の人間なんだから。」
そっか…。ん?俺たち?
「あのさ、私ってもしかしてお姫様だったりする?」
「当たり前だろ。姉さんは王女だ。」
王女…?
「え?…ええー!!」
私、天野川あずきはたった今、異世界の王女である事がわかりました…。
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