第8話 いよいよ開店

次の町にたどり着いた二人だったが

今日はあいにくの雨だった。

店を建てるにも時間がかかりそうだ。

すると町のある男がやってきた。

「君たちはどこから来たんだい?」

「隣町からです」

弟のローイが答えた。すると

「ジャルってーんだ。よろしくな。

なにか困ったことがあればなんでも

相談してくれよ。いつでも力になるさ。」

「ありがとうございます。」

兄弟二人は頭を下げてお礼を言った。

「今は何をしてるところなんだい?」と

ジャルが兄弟二人が小さなトラックから荷物をおろしてるところを見ながら言った。

「僕達小さな食堂をしてるんです。隣町から引っ越してきたのは小さな食堂を大きな食堂にするためです。まだまだ未熟ですけど

それなりに頑張ってきました。これからも

頑張ります」と弟のローイが話した。

「へー。すごいね君たち。たった二人で食堂やってんだな。親は協力してくれないのか?」

「ふたりとももう死にました。」

「そうだったのか。悪いこと聞いちまったな。すまない。」

「大丈夫です。気にしないで下さい。僕達は親がいないほうがいいんです…。」と

ローイは悲しげに言った。するとジャルが

「どうしてそんなこと言うんだい?親が悲しむじゃないか。自分達を育ててくれた事に感謝しなくちゃいけないぞ」と二人を励ました。

会話をしてるうちに雨がやんだ。

今日はずっと天気が悪いみたいだ。

二人はジャルにお礼を言って別れたあと店の準備を始めた。

「兄さん、僕達もやっと大きなこの街でお店が出来るね」

「そうだな。頑張らなくちゃな。っと。

よし。このへんで今日は終わりにしよう。

ある程度店の準備は出来たし

寝るところもあるしな。」

「そうだね。兄さん。もう暗いし寝ようよ。」

「いや、おれはまだ明日の食材の準備をしなくちゃならねえから、お前はもう寝てていいぞ。明日は早く起きろよローイ。」

「うん。兄さんもね。でも早く寝てね。兄さんは車の運転で疲れてるから、たくさん休まなくちゃだよ。ね?わかった?兄さん。」

「ああ。わかったよ。ありがとな。んじゃ、おやすみ。」

「うん、おやすみなさい。」

弟のローイはベッドに行って寝息を立て始めた。

兄のローザーは明日の食材の準備にとりかかった。

「よーっし。明日は何作ろうかな。いつもの定番メニューのカレーとあとは…うーん。何がいいかな…」

そうこう考えてるうちに時刻は夜中の2時を回っていた。

「もう寝なくちゃな。とりあえずカレーの準備はしたし。もう寝よう。」

ローザーもベッドへ行き寝床についた。

明日からいよいよ開店だ。

二人とも不安な気持ちがありつつ心弾ませ

明日を迎えるのであった。




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