花火

 今年の花火大会は風邪で行けなかった。

 他県の花火大会の中継を羨ましそうに見ていると、高野は一度にやったら飽きそうなくらいの花火セットを大量に買ってきた。


「こんなん今の庭でやったら近所迷惑じょ」

「歩いて行ける範囲に空き地を見つけたのでそこでやりましょう」


 コーヤがいれば大丈夫かと渚は納得して、出かける準備を始めた。

 翌朝、自力で動けない程の怪我を負った地元の不良グループが、橋の下で山積みにされていた事件が報道された。

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