応援コメント

第六話「悪魔」」への応援コメント

  •  初めまして、こんにちは。応援というよりは、感想になるのですが、他に送るのにふさわしそうなフォームを見つけられなかったため、ここに送らせて頂きます。
     5話を読みまして、初めて、決定論やラプラスの悪魔について知りました。私は、遍く全ての事象は物質と物質の演算の結果だと考えていたので、決定論を肯定する立場に近いのですが、このお話のみから理解した決定論と自由意志からすると、このふたつは相反するものではないように思いました。決定論は事象についての理論であり、自由意志についての肯定・否定は、「自由意志」についての価値観であると思うからです。
     演算の中途に存在する個が抱くものは、演算の課程であり、それを「自由意志」と呼ぶ、と決定論の立場からするとそう定義することになるのでしょうか。それはあたかも個の自由にはなりそうもないものですが、その個が、その演算を導くのに相応しい性質を有していたということもまた、決定論からすれば確かなことであるはずです。それは「不自由」なのか、それとも、無作為的な演算の一部として「価値のある」ことなのか…というのは、その演算が本当に無作為なのかというところにもかかってきそうですが……、こうしたことを連想できる作品というのはほとんどなく、とても、面白いです。
     伏見ちゃんが、不確定性原理を超える方法を考えているところも、わくわくしました。今後も、一読者として、二人が交わす会話を興味深く見守らせて頂きたいと思います。